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『オクトパストラベラー』体験版をプレイして――固有アビリティだけで妄想が捗る

『スプラトゥーン2』の有料DLC「オクト・エキスパンション」の配信開始と同日に『オクトパストラベラー』の体験版が配信開始された。
この作品はスクウェア・エニックスが、「伝統と革新の融合」をテーマとして掲げた完全新規のファンタジーRPGタイトルで、7月13日に発売が予定されている。
今回配信された体験版は「プレイ時間は最大三時間」「各キャラクターの一章を最後まではプレイできる」と言う厳しい制約こそついているもののプレイした内容は製品版へとデータの引継ぎが可能ということで、発表当初から期待していた人間としてプレイするしかなかった。「どんなものだろうか」とさっそく落としてプレイしてみたのだが、体験版ながら期待を遥かに超えるほど面白かった!
基本的には公式サイトを見てもわかるとおりの「ドット絵調グラフィック」「バーストとブレイクによる攻めと防御のスイッチを意識した戦略性のあるコマンド形式のバトル」といった感じで、主人公八人分用意された導入シナリオはよく言えば王道的で安心感がある作風、悪く言えばベタで先が読めるものであるが、第一章は「主人公達がなぜ旅立つのかを描いた話なので奇を衒わない方が今後取ることが出来る選択肢の多さ的にも人を選ばないのでちょうどいいように思う。
個人的にはプリムロゼの一章は「おいおい百合か?」と言いたくなるような要素が盛り込まれていた事と、ファム・ファタール感のあるキャラクター描写、そしてなぜか緻密に作りこまれた悪徳商人のアニメーションもあって気に入っているのだが、体験版をやっていて一番「おっ」と思わされたのは「キャラクターごとの固有アビリティ」だ。これが本当に素晴らしい。
『オクトパストラベラー』では八人の主人公が用意されているが、その八人にはそれぞれ固有のアビリティが設定されており、フィールド上で使用することが出来る。剣士オルベリクであれば街の人々に試合を申し込むことが出来るし、盗賊テリオンであれば町の人々から物を盗むことが出来る。商人のトレサならば金を出して街の人々から直接物品を購入して、神官オフィーリアなら人々を導く事が出来るのだが、これらがきちんとキャラクターごとの問題の解決方法に繋がっているのが本作の面白いところだ。
トレサは子供で商人なので腕っぷしでは絶対に叶わないが、街の人々から購入したアイテムを活用することで腕力に物を言わせる海賊を攻略するための糸口を作り出すし、プリムロゼはその美貌を武器として町の人々を戦闘の際の火力として使うことが出来る。
「固有アビリティを駆使すれば出来ないことや苦手なことでも十分補える」というのはTRPG的な発想ではあるが、こうした解決策を提示されるとロールプレイが捗る。加えて同じ出来事でもキャラクターが違えば解決方法も異なってくるわけで、「このキャラクターを主人公にしたからこそのこの解決方法!」というのがあって実に面白い。凡人にはよく分からないことでも学者先生ならわかるはずだ。多分きっとメイビー。

それにしても体験版の段階でかなり遊べてしまうので、本編でどのぐらいプレイすることになるのやら!
夏コミは落ちたので新刊の準備をしながらゆっくりとお盆休みにでもプレイしていくことにしよう。



「なぜスーパー戦隊に女性リーダーはいないのか」についての雑感

四月からのニチアサチェックは喜ばしくも大変なイベントだ。どれもこれも面白すぎて、全てチェックして適度に感想戦をしていたら正午を回っていることがそこそこ高い確率で発生し、おかげで週末にやっておきたかった作業やプレイしておかなければならないゲームのプレイが滞ってしまう。
『HUGっと!プリキュア』は「育児」というコンセプトの一つを据える事で下の年齢層へと確実に訴求する作品にしつつ、だからこそデリケートな問題に真っ向から立ち向かう作品になっているし、『仮面ライダービルド』はライブ感を大切にしつつも外してはいけないところは外さずに「ヒーロー」を描いている。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は「戦隊VS怪人VS戦隊」という三つ巴の構図を作ったうえで、相互に干渉しあいながら進んでいくので毎回変化に富んでおり、「今回はどちらの戦隊が合体ロボになるのか」という毎週のサプライズも入っている。時間枠が被っているが『ゲゲゲの鬼太郎』の六期シリーズは現代を舞台にしているからこそのホラー話が非常に多く、最新話では劇場版でやりそうなネタをやっていて続きが気になるし、『ミラクルちゅーんず』の後継作となる『魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!』もコミカルな部分とシリアスな部分の比率が絶妙かつアクションにも比較的挑戦していてとても良い。締めくくりとして『キラッとプリ☆チャン』も見ているが、最新話では「トップクラスの人気を誇るプリチャンアイドルの人気っぷりに打ちのめされて卑屈になった少女が、『誰もが最初から出来るわけではない』『何度でもやってみることが大事』と諭されて、自分なりのペースで彼女の後を追いかける」という物語が展開されていて、「プリティーリズムからプリパラに引き継がれたガチな精神はここにも健在であったか」と唸らされた。あと主役の一人が顔のいいイケメン女子とデートして壁ドンされてた。
と、前置きが長くなった。先日ぼーっとTwitterを眺めていたところ、こういう記事がタイムラインを流れてきていたので読ませていただいた。

5人戦隊モノの特撮で、今までレッドを女性が務めていないのがこの国の限界 - サブカル 語る。

何とも雑なお話である。主語の大きさもさることながら、主張そのものの脇の甘さたるやどうしようもない。「誰だこんな雑な記事を書いたのは」と思ったら3年ぐらい前に『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て』を雑弄りしていた人だった。なるほど。
この記事を書いた人間が投げかけた「今年で40数本目になる戦隊モノで、どうして女性が作品の中心であるレッドを通年で務めているシリーズってないんだろう?」という疑問についてであるが、確かに「女性がレッドを務めた」と言う事例はスーパー戦隊シリーズの長い歴史の中でも少ない。女性レッドがゲスト扱いで登場した『侍戦隊シンケンジャー』とかぐらいだろうか。そもそも色が固定されていないため乗り換えていく『烈車戦隊トッキュウジャー』も女性レッドはやっているが、それを言い始めると『海賊戦隊ゴーカイジャーもそうなるか。いずれにせよ、これらは例外的なもので、「最初から最後までレッドが女性だった」という事例は自分が知る限りではないように思う。今やっている『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』は「二人のレッド」だが、どちらのレッドも男性戦士に割り振られていて、女性戦士はどちらも黄色とピンクになっている(もっとも黄色はここ数年男性戦士の色になっているし、ピンクを配色されたパトレンジャーサイドは色ではなく『トッキュウジャー』のように一号、二号呼びである。この辺は非常に勉強になったのでどこかで使いたい)。
なのでこの疑問については確かに検討する余地がある。「男児をメインターゲットとしたビジネス」である事を考えると実現させるのはとても難しいものではあると思うが、ともあれ検討してみる価値があるのは事実だ。ただこの記事の場合その後につけた「女の子がリーダーを務めているロボットアニメは1976年にタツノコプロが制作をしています。」の一文が邪魔だ。この一文を含んで読んでしまうと「女性がレッド(=リーダー)を務めた戦隊はなぜないの?」のように感じられてしまうからだ。
そうなってくると話はまた違ってくる。なぜなら「女性がリーダーを務めたスーパー戦隊シリーズ」は『忍者戦隊カクレンジャー』『未来戦隊タイムレンジャー』『獣拳戦隊ゲキレンジャー』などが既に存在しているためで、スーパー戦隊を真面目に見ていれば見ている人ほど呆れて真面目に意見を聞く気も失せてくる。これはもう構成のミスだ。
おそらく知識のひけらかしか、スーパー戦隊を踏み台に使って「自分の知ってる先進的な作品」を持ち上げるためのどちらかをやるために「ちなみに」と挿入したのだと思うが、何にしても問題提起をやりたいのならこの一文は削除してしまってよかったのではないか。正直これで燃えるのは当然ではあるかなぁ、という印象である。
とここまでは「なぜ燃えたのか」と言う話だが、そもそも大前提として。ゲストキャラを主役とした一エピソードを引き合いに出して、『一年を通して女性レッドのスーパー戦隊はなぜないのか』は暴論以外の何物でもない。
その理屈でいうのならば、「なぜプリキュアに男性プリキュアはいないのか」も成立してしまうわけで、そこに気づかずに問題提起した気になっているのならお粗末だ。というか「一つの作品が全てを拾っておく必要があるか」というとそういうわけでもないだろう。あの時間帯の他の作品が掬い上げておけばいいように思う。というか、そうした役割の一部を担っている作品こそがプリキュアシリーズではないのか。「特撮じゃないとダメ」という事なのだろうか。だとすれば『魔法×戦士 マジマジョピュアーズ!』も同じ日曜朝に放送されているわけで、やっぱりわきが甘いなぁと思う。

余談。
『HUGっと!プリキュア』最新話放送後から『プリパラ』が引き合いに出した感想を見ることが多いのだが、『プリパラ』が凄いのは「男子であるレオナがスカートを履いて女の子の世界でアイドルをやっている」ということではない。そうしたことに触れなければならない時には事実として触れつつも、「レオナがどうしたいのか」「レオナの良いところは?」という話をやっているからだ。
レオナが男子であることが分かるエピソードの主題は「シオンが優柔不断だと思っていたが、それは誰も優しく傷ついて欲しくないレオナの優しさであることに気づく」だったし、幼少期に「男らしくない!と言う理由で幼少期は虐められていた」というエピソードが語られた時は「いつも守ってくれていた姉ドロシーからの姉離れ」が主題になっていたわけで、こうした点を抜きにして「プリパラは凄い」と言われても困る。
それから『アイドルタイム・プリパラ』では「アイドルは男子がやるものであって、女子がアイドルになるのはおかしい」という『プリパラ』とは逆の構図の話になっていたのも押さえておきたい。ちゃんとその後で男子も女子も互いを認め合っていて合同フェスもやっているし、最終回では互いの楽曲を交換してライブをしている。こういうところのバランス感覚の良さもまた『プリパラ』の良さでもあるので、全部で191話ぐらいあって銀英伝よりも長い作品だけど見てほしい。

『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』公開から一周年を迎えて

プリズムキングの誕生を映画館で見届けてから一年が過ぎた。
「光陰矢の如し」とは言うが本当にあっという間の出来事で、「一年」という時間の重みを嫌でも思い知らされるわけだが、この一年間を改めて振り返ってみるとあの時目撃した王の姿と、その王がこれから作り上げていく未来のことを考え続けた一年であったと思う。それほどまでに自分にとってあのプリズムキングの誕生は「待ちに待った」と言うべきものであり、あの光景は一生語り継いでいきたいものであった。
そもそも自分が『KING OF PRISM』およびプリティーリズムシリーズという作品を知ったのは完全に偶然であった。
友人の家でたまたま見た『プリティーリズム・オーロラドリーム』。見た瞬間、自分の中で衝撃が走った。「こんな凄いものが放送されているのか!」と。自宅へ帰ってそこまで放送されていた全ての話を慌てて見た自分は深く感動し、同時に「こんな作品が放送されていたことを知らなかったのか!」と恥じ入った。それほどまでに『オーロラドリーム』は自分にとって衝撃的な作品だったのだ。
『オーロラドリーム』の直後から放送開始となった『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』には自分の人生を変えられた。あの頃の自分はある意味どん底の状況で、「何が正解なのか」ということに非常に悩んでいた時期だった。当然未来の可能性も感じられないし、とにかく手を動かすことだけに集中していて「どうにか体裁を取り繕う」ぐらいが精一杯の生活をしていた。
そんな中で見続けた『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』――特に上葉みあには本当に救われた。彼女はとにかく行動する。他人のことなんて良い意味でも悪い意味でも考えずに、とにかく何でも「やってみる」。そうして自分も他人も巻き込みながら、前へ前へと進んでいく姿は本当に恰好良かったし、自分もこういう人間にこそなりたいと思った。そして50話で彼女が阿世知欽太郎に向って叫んだあの言葉。「私たちはプリズムスタァだ!」から続くあのセリフは今もなお自分の中で響いている。あの言葉があったから自分は今でも書き続けられている。そう強く思う。
そして『プリティーリズム・レインボーライブ』は土曜の朝から濃密すぎる人間ドラマっぷりにクラクラしていた。「感想戦をして気が付いたら正午を回っていた」という現象も話が進むにつれて増えていき、プリズムダイブ回などはあまりにもあんまりすぎて思考がぐちゃぐちゃになり、継ぎ合わせようと必死で努力していたらランチタイムをとうに過ぎていて、もう何が何だか分からなかった。
ともあれ多大な影響を受け、人生を変えてくれたプリティーリズム三部作の完結を見届けられたのは一生の宝物であった。それはもうせっかくだからとプリティーリズム三部作完結記念として同人誌を制作したのも当然なぐらいに。
ただ唯一の心残りがコウジ・ヒロ・カヅキの三人の物語があまり語られなかったことだった。監督をはじめスタッフは「作りたい」と言っていただけにそれだけが残念だったのだが、プリズムの女神は見捨てたわけではなかった。
『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ』のルート4の盛況っぷりを受けて、スピンオフ作品として続編の製作が決定。全裸の前売券も発売開始直後に購入し、あれよあれよという間に新年を迎えてその続編となる『KING OF PRISM』が全国映画館で上映開始。
もはや夢のような出来事だった。初日に見て、同行者に支えられながら映画館を去る中「ヤバイっていうか……ヤバイ」という言葉を残すぐらいに最高の体験だった。そして友人たちをこの沼に突き落としたい――もといこの作品を体験してほしいと思うようになり、友人たちを片っ端から突き落とした。全員"陥落"した。
そしてお通夜ムードからの奇跡のV字回復を経て、イベントの席で続編となる『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』が発表、一年前の6月10日公開と相成り、今はこうして「一年前の出来事」として語っているわけである。
思えば本当に遠くまできたものである。まさかここまでの奇跡が重なるとは思っていなかったし、まさかここまで長く応援し続けることになるとは思わなかった。ましてや人生を変えるほどの作品になるとは神様とて思ってはいまい。
今ならわかるが自分とプリティーリズムとの出会いは偶然ではなく間違いなく奇跡だったのだろう。奇跡が結んだ縁がこうして様々な奇跡と繋がり、そして新たな奇跡が未来で待っている。
昨日のイベントでついに待望の続編『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』が発表となった。
前回まででコウジ・ヒロ・カヅキの物語は一段落していることや、キービジュアル、そして公式の告知動画を見る限り、ようやくエーデルローズ生達の物語が描かれるのだろう。
今から映画館で、あるいはテレビで見れる事が楽しみで仕方がない。

ところで今回もCGディレクターは乙部善弘氏なのだが、公開時期から推察するに今作の制作時期は『キラッとプリ☆チャン』終盤と重なる事は間違いない。大丈夫なのだろうか……。タツノコプロは毎回全力投球してくるだけに、体を壊さないかどうかだけ心配である。

 

Appendix

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■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

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    @を半角にして下さい

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