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『Fate/Grand Order』カルデア与太ばなし「ヤケクソ強化三人衆」

昔々あるところに、「弱い」「使えない」とレッテルを張られ、虐げられているジャンヌ・ダルク、エミヤ、諸葛孔明という三人のサーヴァント達がいました。
彼らは攻撃力とHPという基本的な能力に関しては決して弱いわけではありませんでしたが、スキルや宝具に難を抱えており、新しいキャラクターが追加されるたびに環境から置いていかれ、「〇〇と比べれば使い勝手が悪い」などの暴言をマスター達から浴びせられていました。
それでも彼らはめげませんでした。「自分には持ち味があって、いつかその能力は発揮されるのだ」と信じ、来る日も来る日も心ない言葉に心を痛めながらも、わずかながらにかけられる「お前は強い」の優しい言葉を胸に頑張っていました。
そんな彼らの懸命に生きる姿を天上から見ていた神は言いました。
「よろしい。彼らのその頑張りに私も応えよう。なに、ちょっと強化するだけだから」。
神の「ちょっと」は人類にとっては「ヤケクソ」。神のちょっとした寵愛によって奇跡という強化を与えられた三人のサーヴァント達はとんでもない力を手に入れてしまったのです。

最初に強化がされたのは諸葛孔明でした。
彼はサービス開始から存在する星5のキャスターでしたが、エンドコンテンツ「スキル強化」に挑むものは殆どおらず、そもそも第三スキルの解放まで辿り着いたマスターすらそこまで多くはなかった2015年頃の環境において、彼の「バフをかけつづけるバッファー」というポジションは不遇極まりないポジションでした。
おまけにそのバフスキルも「強い」というには程遠いものであり、宝具は「呪い確定+チャージ減少とスタンをそれぞれ中確率で発生」という効果であることから「事故の元」と呼ばれ、「孔明の宝具は使うな。スタンまできっちり入れば別だが、チャージ減少が発動すると無敵等を合わせられない」という致命的な欠陥を抱えていました。強いところは「星5相応の能力値」程度。彼ほど不遇だったサーヴァントはいないと言ってもいいでしょう。それほどまでに「いいところが『強いて言うなら』レベルしかない」というサーヴァントでした。
そんな孔明に神が授けた力は「全面改修」という力でした。
その奇跡が起きたのは2015年11月5日のことでした。第三章実装と同時に行われた仕様変更により、彼は強く強く生まれ変わりました。具体的には全てのスキルがその性能を大幅に引き上げられた上、全てのスキルに「NPを増やす」という強力な効果が追加されました。「パーティー全体のNPを加速する」という効果は言うまでもなく強力で彼は最弱の名を返上するには十分すぎましたが、サーヴァント達が持つ必殺技である宝具もチャージ減少が確定化され、ついでに「弱体耐性を無視した強力な防御ダウン」が追加された事で与えるダメージを上げる意味でも強力なものとなりました。
今となっては彼が最弱と呼ぶ人はいません。それどころか「人権」と呼ばれるほど、周回にも難所攻略にも活用されるサーヴァントになりました。「役立たず」と呼ばれていた頃から、どこでもバッファー兼NP加速要員として起用される過労死組への転職が本人にとって幸せかどうか分かりませんが、ともあれ孔明は神のヤケクソ強化によって救済されたサーヴァントの代表格として人理にその名を轟かせることになりました。

次に強化されたのはエミヤ君です。彼もまた孔明と同じようにサービス開始当初からいるサーヴァントの一人で、「防御を無視して全体を攻撃する宝具」「効果が適応されている間は必中・無敵貫通以外の攻撃を1ターンの間無力化してしまう心眼(真)」など総じて使いやすく素の状態で決して弱くはないサーヴァントでした。しかしながらバスター属性の宝具とは全く噛み合わないアーツ強化の「魔術」に、スター発生率アップと言いながらもそれほど大きな効果を実感できない「千里眼」と、「微妙に痒い所に手が届かない」というデザインであったことがネックでした。また初期からいるものの宿命として、前傾姿勢かつ干将莫邪以外での攻撃をしない点も原作ファンからは若干の不評を買っていた部分でもありました。
当然そういう反応がある事を考慮してか、彼の魔術は強化クエストを経て「投影魔術」になりました。「投影魔術」は彼の代名詞である事や「全ての属性のカードに適応される」という性能もあって喜ばれました。ここまでは順当な強化であり、ヤケクソ強化と言えるものではなく、「元々使いやすかったものが、スキルもかみ合うようになってさらに使いやすくなった」程度だったのですが、2016年10月9日に不意に現れた強化クエストでエミヤ君はスタイリッシュナイスガイな強さを手に入れることになりました。
その強さとは「千里眼が鷹の瞳に変更された」ということです。
この鷹の瞳は千里眼の「クリティカルスターを発生させやすくする」という効果に「クリティカル威力アップを積んだ」を加えた程度に思えるでしょうが、実際にはクリティカルスターの発生率そのものも上昇した完全上位互換ともいえるスキルであり、クリティカル威力アップの倍率が著しく高いこともあり、エミヤ君は弾けました。
鷹の瞳を起動してからの宝具で大量の星を生み出しつつ、アーチャーのクラス補正でスターを集め、鷹の瞳の「いい加減にしろ」と言わんばかりのヤケクソ倍率からくるクリティカル攻撃で、相手を次々と切り伏せていきました。モーション変更されてからは弓で爆撃したりとやりたい放題。「原作に出ているキャラクターが弱いわけがないだろう?」と無駄にいい声で言いそうな感じの強さにはマスター達もドン引きです。

孔明とエミヤが圧倒的な強さを手に入れ、その力をそれぞれの職場で発揮している一方で、ジャンヌ・ダルクは依然として不遇の身でした。
サービス開始当初こそ「2ターンのスタンと引き換えに、1ターンの全体無敵」という唯一無二の宝具のおかげで「宝具に対抗するためにジャンヌ」と重宝されていましたが、ダビデが星3にも関わらず「全体に1回の回避を付与する」という余りにも強いスキルを引っ提げて参戦した事でジャンヌの立場はほぼ無くなりました。回避と無敵、1回と1ターンでは全然違いますが、宝具を打ってくるのはチャージマックス時の最初の攻撃ですから、1回の回避があれば十分でした。おまけにダビデは攻撃力を上げるカリスマもありますし、コストもジャンヌの16と比べると格段に低い9。オーダーチェンジでサブから登場したダビデが治癒の竪琴を奏でれば全体宝具も止まる事もあり、ジャンヌの採用率は大幅に下がりました。第六章でのマシュの大幅強化やマーリンの1ターンの全体無敵効果「も」持つ幻術などもあり、ジャンヌは「宝具は強いのだが……まあ微妙」呼ばわりされ、全体無敵が必要な局面でも戦力外通告されることが多くなりました。
生前に引き続き、救おうとした者達から石を投げられるジャンヌ。サーヴァントとなっても受難は続きます。
しかしそんなジャンヌの事を神は見捨てていませんでした。
2017年5月25日。『EXTRA/CCC』コラボにより「BB」という最上のパートナーを得たジャンヌの宝具からスタンが消えました。元々「スタンがなければ今度は強すぎる」と言われ、メディア・リリィやBBを軸とすることで「スタンを踏み倒して宝具を使い続ける」というパーティーが考案されていたジャンヌですから、スタンの消滅はそれだけでトップクラスの防御力をパーティーに付与すると同義です。またスタン消滅だけでなく「全体の弱体解除」まで搭載しているのですから、これはもう信仰にこたえようとする神もヤケクソの奇跡を与えています。「ここまでしないと強いと言ってもらえない」と言わんばかりのヤケクソ具合です。
今までの不遇を払拭するかのような神のご加護にジャンヌも思わずパッション。「奇跡?なんですかそれ?」な攻撃方法をするジャンヌの鋼鉄の6-Packの壁は誰にも超えられないのです。Wonder!!

弱いと蔑まれ、使えないとレッテルを張られるサーヴァントはもうどこにもいません。
いるとすればそれは「次に神の寵愛を受けるサーヴァント」であり、「更なるヤケクソ強化を受けるだろうサーヴァント」です。
神を信じましょう。さすれば貴方の外圧の中で育まれた信仰に見合うだけの力を、貴方の愛する者に与えてくれるのですから。

※本稿は与太話をするためだけに書かれたものであり、事実と異なる場合があります。


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