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『ラブライブ』を読み解くために読んでおきたいテキストリスト

『ラブライブ』を読み解く上で何が大事なのだろうか。
このブログでも『ラブライブ』について様々な視点から書いてきているし、以前には「購入すべきアイテムリスト」として幾つかのアイテムを紹介させてきてもらったりしており、「ラブライブというコンテンツを多面的に捉える」ということについては割と意識的にやっているつもりである。

『ラブライブ』にハマった人が購入すべきアイテムリスト

しかしながら、この紹介の中では意図的に「コンテンツを読み解くためのテキスト」という項を外してある。
なぜならば上記の推薦記事のコンセプトは「何を買えばいいかわからないという人に向けてのオススメ」であるためだ。
そもそも「コンテンツを読み解こう」という「深く潜る」ことを志向する人間は既にこれらのアイテムがあることを理解していると思うのだが、上記の記事には「これから深く潜ろうと思うんだけど」という人間の視点が抜け落ちているので、そういう人のために「ラブライブを読み解く際に取っ掛かりとなりそうなテキスト」として幾つかの書籍を紹介させていただく。
最初に書いておくが、「もっと大事なものはあるぜ!」という人もいるだろうがこの記事はあくまで個人的なものだと付け加えておく。
あとその「大事なもの」は出来れば俺にも教えて下さい。




▼ラブライブファーストファンブック

『ラブライブ』というコンテンツを読み解く上でまず最初に触れるべきテキストは何かと問われれば、俺は最初に『ラブライブファーストファンブック』を上げるだろう。



初出は2012年のコミックマーケットだが、この『ファンブック』は『ラブライブ』というコンテンツの今までの歩みをまとめているだけでなく、μ'sメンバー1人1人のプロフィールやアイドルとしてのキャラクター付け、そしてμ'sメンバー内での立ち位置をまとめているだけでなく、いわゆる「アイドルらしいキャッチコピー」を付けていることなど、『ラブライブ』というコンテンツを読み解くために押さえておきたい大事な情報をかなり詳しくまとめているため、最初に触れるテキストとしては最良のものだといえるだろう。
また各メンバーの日記という体裁で、自分自身のアイドル活動に向ける想いを綴った掌編小説も収録されていることなども押さえておきたい。
デザイン面では表紙裏と裏表紙にメンバー全員のサインが印刷されているのだが、このサインも個性が現れており、ファングッズとしても非常に素晴らしいものとなっている。
個人的に素晴らしいのは「表紙カバーの折り返し部分にデフォルメされたμ'sがあしらわれており、それが表紙裏・裏表紙の裏に印刷されたサインの位置と合致する」ということで、「サインが誰のものかわからない」という問題を解消している点である。

またメンバーの個性付けという意味では学生としての彼女達の能力が五段階評価されているところも面白い。
現在は中古市場では定価の倍以上の値段がついており入手困難だと思われるが、何やら再販が2月末にかかるらしいのでそれを待ってから購入する方がいいだろう。

次第に解消されるとはいえ手に入りにくい本を最初に持ってきているが、読み解く上での前提知識として押さえておきたい知識については網羅されているこの『ファーストファンブック』は、最初に触れるべきテキストとしては素晴らしい出来であるため、より深く知りたい方々には是非この本を一番最初に読んでいただきたい。

▼リスアニVol.10.1

『ラブライブ』は様々なメディアで展開されているプロジェクトだが、多岐にわたるメディアミックスの中でも軸として展開されているのはやはり楽曲PVアニメだろう。
CDを中心に展開されてきたこれらはTVアニメにおいても下地になっている部分があり、とりわけアニメのライブシーンにおいてはPVアニメなどで蓄積された技術が使用されていることは言うまでもないことだろう。
そんな『ラブライブ』の中心軸にある楽曲とPVについて焦点を当てているのがこの『リスアニVol.10.1別冊キャラクター・ソング』である。


リスアニ! Vol.10.1 別冊キャラクター・ソング (M-ON! ANNEX 559号)リスアニ! Vol.10.1 別冊キャラクター・ソング (M-ON! ANNEX 559号)
(2012/10/09)
不明

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この本は「キャラクターソング」に焦点をあてた『リスアニ』の別冊という位置づけだが、表紙を見ても分かる通り『ラブライブ』について特集が組まれている。
この特集において展開されている企画はどれも素晴らしいのだが、特筆すべきは『ラブライブ』のすべての楽曲の作曲を務めた畑亜貴へのインタビューとCD付属のPVアニメの監督を務めた京極尚彦のインタビューだろう。
畑亜貴のインタビューは『ラブライブ』の楽曲を手がける上でのアイドルとアイドルソングに対する持論が展開されており、畑亜貴なりのアイドル観やアイドルソングへの想いは『ラブライブ』というコンテンツへの影響や、『ラブライブ』を代表する数々の楽曲への理解を深めるための取っ掛かりになるだろう。
またPVを手がけた京極尚彦監督のインタビューでは、今まで様々なアニメでライブ演出を手がけてきた京極尚彦監督だからこそのμ'sへの理解と、だからこそ注意しなければならない事について言及されている。とりわけ「女性から見ても嫌悪感を抱かれないようにする」や京極尚彦監督のアイドル観はアニメ版に通ずるものがあり、アイドル観については「μ's」というアイドルユニットを理解する上でも重要なテキストになるだろう。

個人的に面白いと思ったことはμ'sメンバーへのインタビューだろうか。
『ラブライブ』ではμ'sというアイドルユニットが実在するという想定でコンテンツが展開されているということについて既に言及している事なのだが、このインタビューはまさしく「実在するアイドルへのインタビュー」という体裁になっており、リスアニ編集部の理解の深さが伺える。
またこのインタビューでは「アイドルとしてのキャラクターの作り込み」という部分が徹底されているのも特徴だろう。
「アイドルはキャラクターを作りこんでなければならない」ということについては五話の解説(『ラブライブ』五話で描かれたアイドル理論について)にて解説したが、このインタビューではまず最初の質問に自分の魅力について語らせるという「キャラクターを作りこんだ
アイドルだからこそ答えられる質問」をぶつけており、高校生からアイドルとなった彼女達のアイドルとしてのキャラクターを確認できる。
このインタビューはそういう意味では五話とセットで、「アイドル」というものを考えるためのテキストとして役に立つものだといえるだろう。

おまけというわけではないが、声優陣のインタビューも収録されており、企画始動から長く付き合ってきたからこそのキャラクターへの理解の深さが確認できるため、声優から迫る上でもこの本は押さえておきたいところだ。


▼電撃G'sマガジン


電撃G's magazine (ジーズ マガジン) 2013年 03月号 [雑誌]電撃G's magazine (ジーズ マガジン) 2013年 03月号 [雑誌]
(2013/01/30)
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そして『ラブライブ』といえば『電撃G'sマガジン』である。
これは「仮面ライダー」といえば「変身ベルト」、「水戸黄門」と言えば「部下をけしかけて無双させた後に印籠を付きだして平伏させる隠居した老人」というようなものであり、『ラブライブ』と『電撃G'sマガジン』は切っても切り離せない仲である。
というのも、そもそも『電撃G'sマガジン』はサンライズの手がけるアニメ、ランティスが関わる楽曲と共に、『ラブライブ』を構成する三つの柱の一つだからである。
この雑誌はほぼ独占的に『ラブライブ』を展開しており、毎回グラビアと称してμ'sに様々なコスプレをさせていたり、メディアミックス情報などを記載しているなど『ラブライブ』における最新情報をざっとまとめている雑誌である。
また『ラブライブ』のショートストーリーはこの雑誌だけでしか読めないため、μ'sメンバーへの理解度を深めるためにもこの雑誌の重要性はかなり高いものになっているといえるだろう。

個人的に取り上げておきたいのは毎月当番制でμ'sメンバーへの質問を受け付けているということだ。
この「ファンがアイドルに直接質問できる」という企画は「アイドルとしての彼女達」だけでなく、「素の彼女達」を垣間見る事ができる。
前述したアイドル理論の項ではあまり触れなかったが、「アイドルとしてのキャラの作り込み」はそこまでかっちり展開できないからこそ、アイドル達の素の部分を見れた時に好きになれる部分がある。
そういう意味ではこの企画は「素の部分も好きになってほしい」という意味合いがあるともとれるのだが、実際のところは俺もよくわからないので「そういう部分もあるんじゃないか?」程度にとどめておきたい。
またここで明かされるプロフィールもかなり多いため、ファンならば一度は読んでおきたいところだ。



以上、三冊の本について紹介してきたわけなのだが、これらはあくまで「『ラブライブ』を語る上での重要な本だろう」と個人的に思った本ばかりである。
そういう意味では「これさえ押さえておけばいい」ではなく「これをとっかかりにして自分の中で重要な本を見つけてほしい」という意味合いが強いため、『ラブライブ』を手繰るための情報としてこの辺りをきっかけに「自分なりに重要なテキスト」を見つけて行ってほしいところである。
そして自分が見つけた「これはラブライブを読み解く上では重要だぞ!」と思うテキストは是非俺にも教えて下さい。


余談ではあるが、『電撃ラブライブ』という雑誌が1月末に発行された。


電撃ラブライブ! 1学期 2013年 3/16号 [雑誌]電撃ラブライブ! 1学期 2013年 3/16号 [雑誌]
(2013/01/30)
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一冊全てラブライブ情報!というコンセプトのもと、1月から3月まで三ヶ月連続刊行される『電撃G'sマガジン』別冊みたいな雑誌なのだが、俺がこの雑誌を本文で取り上げなかったのはこの雑誌が「ラブライブ」というコンテンツを読み解くためのテキストとしては極めて内容が薄かったためである。
この雑誌で得られる情報は「グッズを網羅している」「ファーストファンブック以降の展開を記録している」「アニメのレビューがある」というぐらいのものであり、「ラブライブオンリー」でありながらその内容は「ラブライブが今まで展開してきたもの」に絞られている。
μ'sについて全く掘り下げられていないどころか、「ラブライブ」というコンテンツに対して掘り下げる気が全くない雑誌であり、そういう意味では個人的に大変不満点が残る雑誌であり、「既に知っている情報」しかないため値段としては割高に感じてしまう。
そういう意味ではリスアニの方が価値があるような気もする。というか「ラブライブオンリーである必然性」があまりない企画しか無いような。
雑誌としてはそういう意味では浅いとか言う以前の地平に広がっている雑誌ではないかと思うのだが、まあこの辺は俺個人の感想なのでこの辺りでやめておこう。
個人的には「ラブライブだけで雑誌が発行された」というところが最大の価値ではないかと思うのだが、とはいえ『一学期』では『ファーストファンブック』以降の歩みを確認できるのでそこの価値は高いと言わざるをえないだろう。
しかし本当になんでこういう雑誌になったのか気になるところで、雑誌の背骨となるはずの数々の企画そのものの底の浅さに関しては本当にどうしようもなく、内容についてもどうしてここまで面白みも愛の無いテキストが生み出されるのだろうか。と疑問に感じるのだが、まあこれも私見なのでここまでにしておこう。

何にしても『二学期』以降でリベンジして欲しいなーと思うので、編集部には頑張っていただきたいところである。





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