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日誌だからこそ見えるものがある小説版『ラブライブ!』について

さて今日も今日とてラブライブ、ということで先日『ラブライブ!』一巻が発売されたわけなのだが。


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(2013/03/22)
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この『ラブライブ!』一巻は値段は抑えめで一話しか入ってないのだが、改めて見直してみると伏線がちゃんと張ってあったり、この時は意味のないような台詞が後の展開によって重みを与えられていたりと「再視聴だからこその面白さ」に溢れている。
特に廃校を阻止したいという穂乃果に対して雪穂は「でも、どう考えてもお姉ちゃんがどうにか出来る問題じゃないよ」と突き放したことをいってるんだけど、この後は穂乃果の行動によって「どうにかなりそうな(気のする)問題」にまで変化していくし、一話では雪穂は「私、来年受けるんだー」というぐらいには「UTX志望」ということになっていたんだけど、十一話では音乃木坂学院のパンフを持っていた。

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本当に何気ない事ではあるだけどこういう「身近な人間=雪穂の心を動かしている」という描写が挟まっていると、「今までやってきたこと」がきちんと(ランキングだけではなく)結果として出ているように見えてドラマチックに見えてくるね。
そろそろ話を畳もうとしている中、今あらためて一話を見ることで見えてくるものがきちんとある辺り、「良い作品は何度見なおしても良い」ということを強く認識させられる。
『ラブライブ』一巻はまさしくそういう一枚だったわけなのだが、このBDの特典として付属している特典小説も素晴らしかったのでちょっと書いておく。



『ラブライブ!』BDの奇数巻に付属する特典小説は原案者である公野櫻子の書き下ろし小説。
最近こういう「特典として小説を付ける」というのがたまにあるけど、大体が「ライトノベルを原作とするアニメ」で、ラブライブのように「どれが原作であるか」というものを持たない作品に対して「特典として小説を付属する」というのは珍しいかもしれない。
いや俺は「BD買うわ!」という時は買うけどスペースの都合上買わないことが多い人間だし、興味が無いものについては調べないので詳しいことは知らないんだが、『境界線上のホライゾン』とかにはついていた記憶がある。所謂印象論というやつである。
ライトノベル原作であるなら特典に小説がつくのはまあ妥当な所ではあるだろうという印象に基づいているだけなのだが、まあこの商法が正しいかどうかは知らないし、俺もあんまり好ましいやり方ではないということだけは書いておく。
でも面白かったら褒めるわけで、『ラブライブ』の特典小説も面白かったから褒めるしそのために記事を書く程度には好きである。らぶゆー。

さて他の特典小説がどういう体裁で綴られているかについてはあいにくと比較できるものを持ち合わせていないのでさっぱりわからないのだが、『ラブライブ』の特典小説は「メンバーが綴るアイドル活動日誌」という体裁のもとで執筆されたものとなっており、第一巻の特典小説では穂乃果、ことり、海未の二年組による「活動日誌」というコンセプトで綴られているわけなのだが、この「活動日誌」という体裁は公野櫻子作品としては『Baby Princess』でも見られたものだ。


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電撃G’sマガジン編集部

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『Baby Princess』ではブログを使って「家族全員で綴る家族日記」という体裁を整えていたわけなのだが、この「日記」や「日誌」といったスタイルの面白いところは「執筆者に視点が固定化されること」だろう。
執筆者に視点を固定化することは「執筆者が見て、聞いて、体感したものしか綴られない」ということであり、客観性は乏しくなり主観的な文章ばかりになるということでもあるのだが、しかしながら「手記」というのは「記す」「執筆する」という過程を挟むことで「執筆者の追想」という形でその体験を「執筆者自身の気持ちになって体感することができる」という利点がある。
この利点を活かしたのが『Baby Princess』であったということは、以前にも公野櫻子作品に見る『何を真実とするか』ということについてという記事でも触れているのだが、『ラブライブ!』の特典小説においても同じ手法が用いられている。
今回は「アイドル活動日誌」という体裁のもとで綴られているのだが、穂乃果、ことり、海未という「幼馴染三人」が「それ以外の二人について書く」という体裁で描かれており、「穂乃果から見たことり・海未」「ことりから見た穂乃果・海未」「海未から見た穂乃果・ことり」という幼馴染三人の関係性が強く現れたテキストになっており、三人の仲の良さと付き合いの長さがよく伝わってくるし、個別エピソードとしてμ'sの日常についても描かれており、活動日誌という体裁らしい「普段のμ's」が提示されているのも面白い。
また「活動日誌」という体裁だからか日誌に対してメンバーがコメントを記している辺りも見逃せない。
メンバーに読まれることを前提にしている活動日誌という体裁だからこそできる、この「メンバーがメンバーの書いた内容にコメントをする」という辺りがより一層キャラクターごとの魅力を引き出す掛け合いの面白さを持ち込んでいる辺りも興味深い。
この掛け合いによってより魅力を引き出すことに成功している辺り、流石の仕事というしか無い。さすがゴッド!



そんなわけで『ラブライブ』一巻のレビューに見せかけて特典小説について書いてきたわけだが、「アニメも面白かったけど小説もやっぱり面白かったので小説も楽しみにしてもいいんじゃないの、俺」ということが書きたかったので、今回の記事は概ね自己満足と言っても過言ではない。
なので客観的な面白さに関しては保証しかねるんだが、そもそも面白さって人それぞれだし、たまにはそういう自己満足的な記事を書いてもいい思うの。俺はいつもそうだけど。
つまり自己満足がなくて記事なんか書けるか!という話だな。
そもそも俺が毎回毎回記事にパロディ仕込んでることだって気づいている人は少ないしな!
「(ブロガーにとって)本当に大事なことはなんだろう」って言われたら自己満足だと答える人間なので、たまにはこういう自己満足しか無い記事を書いてもいい。ブロガーとはそういうものだ。

ちなみに『ラブライブ』のBD奇数巻は小説だけど、偶数巻には1月3日に開催されたNYライブの映像がつくよ!
お得感があるね! 俺は作業用BGVにするからNYライブの映像はまた別で出して欲しいけどな!


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