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『デビルサバイバー2』における災害を娯楽作品の中で描く際の扱い方について

『デビルサバイバー2』というアニメが先日放送されたわけなのだが。

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(2013/06/19)
神谷浩史、岡本信彦 他

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元々この作品は『デビルサバイバー』というアトラスが発売しているゲームが原作とするアニメ化作品であり、この『デビルサバイバー』というシリーズは「悪魔の力を借りて一週間を生き残る」という共通のコンセプトを持ち、現在のところ「突如封鎖された東京を舞台に悪魔の力を借りて死の運命から逃れようとする」という筋書きの『女神異聞録デビルサバイバー』とそのアップグレード&3DS版である『デビルサバイバーオーバークロック』とこのたびアニメ化することになった『デビルサバイバー2』が発売されており、夏ごろには『デビルサバイバー2』の3DS版である『デビルサバイバー2ブレイクコード』の発売が予定されている。

女神異聞録 デビルサバイバー女神異聞録 デビルサバイバー
(2009/01/15)
Nintendo DS

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デビルサバイバー オーバークロックデビルサバイバー オーバークロック
(2011/09/01)
Nintendo 3DS

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デビルサバイバー2(特典なし)デビルサバイバー2(特典なし)
(2011/07/28)
Nintendo DS

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で、先程も上げたようにこの作品のコンセプトとしては「悪魔の力を借りて一週間生き延びる」なんだけど、この「生き延びる」という状況を形成するために『デビルサバイバー』というシリーズは「極限状態」を序盤で形成し、「悪魔=異形の力を借りなければ生き残れない」という状況に持っていくのが作品全体での定番の流れになっている。
この極限状態というのは作品によって違っていて、『デビサバ』では東京が突如封鎖され、外部との通信はできないし交流もできない」というクローズドサークルになるんだけど、『デビサバ2』では「災害の発生」と「都市崩壊」という形でその「極限状態」を作り上げていて、そこから「神の審判」というメガテニズムともいうべき「いつものメガテン」なシナリオになっていくんだけど、アニメ一話を見ていて面白かったのは『デビルサバイバー』や『デビルサバイバー2』で行われた災害による都市崩壊のシミュレートは、あんまり間違ってなかったな、ということである。

そもそもフィクションの良い事の一つに何があるかというと、現実では起こるかどうかわからないことをシミュレートできるということになると思う。
地震やら津波やら現実に起きそうな事柄から宇宙人の襲来やら地底人が攻めてくるとか可能性は限りなくゼロに近い事が「起きたとして」、人間がどのように立ち向かっていくのか、ということは今まで散々ドラマとして描かれてきている。
アニメにおいては『東京マグニチュード8.0』という作品があって、この作品では巨大地震の発生により崩壊した東京を舞台にしており、「実際に東京に地震が起きたらどうなるか」という想定のもとで作劇しており、なかなか興味深い作品だったと思う。
で、俺が今回の『デビルサバイバー2』の面白いと思っていることは何かというと、『東京マグニチュード8.0』では防災意識や危機管理という教育的な部分も作劇に盛り込まれており娯楽要素との混ぜ込み方が面白かった作品だったのに対して、『デビサバ2』はあくまでエンターテイメントにつなげるための布石としての「災害による都市崩壊」を描きながらも、「実際に災害が起きたらこういう状態になる」というシミュレートを行なっているところが面白いと思っている。

一話で描かれている「災害による都市崩壊」という部分というのは、はっきり言ってしまえば物語のさわりの部分だし、それほど重要な部分ではない。
というか、この後に主人公たちが訪れる場所のことを考えると、この部分は流してしまってもいいことだし、そこまで綿密に描く必要はあんまりないといえばない。
でもそうやって「災害が起きて自分たちの住んでいる都市が崩壊する」ということをきっちりやっておく事で、この物語では「視聴者である我々にも起きうることだ」という意識に向かわせるし、実際それを活かしたドラマ展開があるわけなので、一話でここまで「災害が起きたら」というシミュレートをきちんとやってくれたのは恐れ入るし、「セプテントリオンが登場した様子を呆然と見るしか無い人々」というシーンにいたっては、「そうしてしまう人の心理がわかるだけに」余計に「自分たちもこうなるかもしれない」という感覚を味あわせてくれる。
そうして見ていくと、彼らと主人公たちを分けたのは思考の切り替えがたまたま早かった事と、たまたま悪魔の力があってのことぐらいなんじゃ……という気もしてくる。とまあこれは印象論なんだけど。

一話にしてはちょっと詰め込みすぎている部分はあるし、ゲームと比べると端折ってる部分もあるので、原作プレイ済みの人間としては気になる部分はあるけれど、やらんとしていることは概ね納得がいくし妥当であると思うので個人的には特にいうことはないかなーというところで。
むしろ気になったのは小ネタの方で、監督の岸誠二も脚本家の上江洲誠も原作が好きなのはわかるけど、原作プレイ済みの人間ならではの小ネタに注力するよりは、原作のちょっと力技すぎる部分を納得がいく形で作り直す方向に向かって欲しいんだよなぁ。
まあ放送直前に行われたイベントでは5話まで公開されたようなので、もう終盤を制作しているっぽいんだけども。



『プリティーリズムレインボーライブ』の放送が始まったんだけど、一話からして脚本と演出の冴えっぷりに不安とか吹き飛んで、ただただ黙るしかなかったのが俺だ。
『プリティーリズム ディアマイフューチャー』の50話がニコニコ動画で配信開始していたので、『レインボーライブ』→『ディアマイフューチャー』→『レインボーライブ』というループをやってたが方向性の違いが一話の段階から示されている事に感動すら覚える。
シリーズ物における仕切り直しは仕切りなおした後の第一話の印象で決まる部分ってあると思うの。
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