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『ヴァルヴレイヴ』に見るSNSと動画共有サイトの描写について

以前、ヴァルヴレイヴには「砂場」になる前に真剣な作品で有って欲しいという事についてという記事を書いたのだが、あれから数話過ぎて今『革命機ヴァルヴレイヴ』という作品を俺が楽しんで見ているかどうかというと、これはもう結構楽しんで見ている。
というか「すみませんでした!」というぐらいには結構好きな作品だ。


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といっても所謂ネタアニメ的な消費の仕方ではなく、割と本気で「このスタッフは何を見せようとしているのか」ということを楽しみにしているのだが、そんな『ヴァルヴレイヴ』で個人的に面白いと思っていることの一つが作中では「WIRED」と呼ばれているSNSと動画共有サイトの描写。

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これは一話の序盤にSNSで学生同士が交流しているシーンとして描写されているもので、「イマドキの学生らしい他愛もない会話」の演出なのかなーと思っていたら、ドルシア軍の攻撃が始まってからもこのSNSの描写というのは意識されているし、ヴァルヴレイヴにハルトが乗り込んだ後にはSNS+動画共有サイトというか、Ustreamみたいなサイトが挿入されており、ネット上で実況中継されていることがちゃんと描かれている。

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またコックピットの中でハルトが落としたスマートフォン的な端末でもSNSと動画共有サイトによる実況が演出されている事やこの実況中継が音声という形で表現されている辺り、「SNSなどで見守られている」と言うことをかなり重要視しているようにも見える。

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そうしてハルト達がSNSで実況中継されるような注目される対象であるということを意識させているからこそ、ハルトがヴァルヴレイヴを操り、ドルシア軍を倒した時のSNSの盛り上がり方が面白いんじゃないだろうか。
なんというか俺達がオリンピックとか野球とか実況している感じ。今眼の前で伝説というか凄いものが見れたんじゃないか?みたいな喜びが感じられる描写になっていると思う。

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一話からしてこういう「SNS」というツールの存在を相当意識させていたし、あとマスコミの報道ではない「リアルタイムでの実況」というものを物語展開に組み込んでいるのが『ヴァルヴレイヴ』の特徴だといえるし、この描写だけでこの『革命機ヴァルヴレイヴ』という作品が「現代」というものをきちんと捉えた描き方をしている作品だと俺は感じている。
はたして日本のアニメでここまで序盤から意識させる形でSNSというものを登場させて、ストーリーラインに絡む形で展開していたアニメ作品はあったのかというと浅学な俺はあんまり思い浮かばないのだが、同じようなケースだと『キックアス』という映画がある。


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この『キックアス』は「ヒーローに憧れる青年が、通販で購入したヒーロースーツを着込んで強盗を撃退したところを動画として撮影され、その動画がyoutubeに上げられたことがきっかけとなりヒーローとなっていく」という物語で、youtube(Facebook)を用いてヒーローになっていく様を描いていたんだけど、この展開と『ヴァルヴレイヴ』でハルトが英雄視されていく姿は重なる部分が多い。
『キックアス』ではそんな「大衆によって祭り上げられて調子に乗ったヒーロー」が大失敗し、自分を祭り上げた大衆から見捨てられるという「大衆の冷酷さ」もSNSであるFacebookや動画共有サイトであるyoutubeなどを通じて描かれるんだけど、『ヴァルヴレイヴ』でもひょっとしたらそういう展開があるんじゃないかとちょっと期待していたりする。
あとそうなった場合、今こうしてライブ的に『ヴァルヴレイヴ』という作品に対して語ったり、揶揄したりしている俺達「視聴者」と作中でハルト達を応援したり揶揄したりしているSNSユーザーなんかを重ねる展開なんかもひょっとしたらあるのかもしれない。
もしそういう重ね方をしてきた場合、『ヴァルヴレイヴ』という作品は「SNSユーザー」というものを主役に据えた最初期の作品になる可能性もあるわけで、そうして見ていくと今の段階ではネタとして消費してしまおうという気にはとてもなれないというのが正直な感想である。
特に五話の動画共有サイトで「俺達は元気でやっている」ということを表明し、それに対して寄付が集まっていくという流れは、なんというか「ハルト達の生活」をコンテンツと消費している感というか「モニターの向こう側の出来事に対してお金を払っている」という感があって、今後もSNSや動画共有サイトの存在を意識した展開が続くとすると、本当に「俺達」が作中に登場している感がある。

そうなってくると放送中にTWitterの公式アカウントが「出来ればリアルタイムで見てください」とアナウンスするのも分かる気がするんだよなぁ。
もしそこまで想定してこの展開をやっているのであれば、これは間違いなくリアルタイムで見ている人間が一番「作品世界に引っ張りこまれている」ということになるのだから。

そういう意味では五話の動画配信もSNSなんかで拡散されているように演出されていて、なんというか現代的だな―と感じるところで。

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なんかこういうのって日本的ではないんだけど、海外では結構あるらしいし、作中で登場しているSNS、WIRED自体がFacebook的というか、俺達の世界のSNSのいいとこ取りみたいな部分があるのでこういうアプローチになってるんじゃないかなーという気はする。



まあSNSとか動画共有サイトを主となるストーリーラインに組み込んでいて、それが現代的だと俺が感じているだけで批判されている点が解決するわけでもなければ、消えるわけではないんだけど、そういうSNSや動画共有サイトというもの、そしてそれを利用しているユーザーまでも射程圏内に置いている作品な気がするので、個人的には「先が気になる」というフォルダに入れて楽しんでいたりするのだ。

しかし作中に登場するメカに関しては格好良いぜ……。
6月末に出るヴァルヴレイヴの姉妹機も格好良いのでプラモを買おう。


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3件のコメント

[C1300]

サンライズ伝統の宇宙十五少年漂流記に現代的な情報ツールがあるとどうなるか?という視点では非常に興味深いアニメ。これで見せ方がもっと巧ければ評価も違っていたでしょうね。

[C1301]

以前NHKのMAGネットでアニメをTwitterで実況する人の特集が組まれて、それを見ながらTwitterで実況するという事がありました。なんかヘンな感覚で面白かったですね。ヴァルヴレイヴでのコレも近いものがあると思いました。
他にも今時っぽさを出そうとしてるんだな〜と感じるのでどういう話にしていくか楽しみですね。iPadとかの端末まで今時っぽいのはツッコミ待ちなのか敢えて分かりやすくしてるのかよく分からないですけど。

[C1304]

>>見せ方

これについては全くその通りで、脚本の演出意図を汲み取らずに演出した結果、よくわからない映像になっているというのは否めないと思います。
大河内一楼自身は真面目な脚本を書く人ですしね。

>>今時っぽさ

この辺りの今時っぽさはまさしく今だからこそのアニメかなーと思います
  • 2013-05-17
  • 水音
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    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

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