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『ブラザーズコンフリクト』のコンフリクトについて

結局前期は『うたプリ』が一番面白かったというところに辿り着き、夏アニメで一番好みなのは『ファンタジスタドール』に落ち着く辺り、俺は本当に何なんだ。
あと『ファンタジスタドール』は谷口悟朗が原作として関わっているわけなんだけど、谷口悟朗といえば『シスプリ』放送時に「女の子ばっかりのアニメが生まれる!」時期間を抱いて、男の浪漫しか詰まっていない『スクライド』を製作した過去を持つ男。そんな男が再び危機感を抱いて作ったのが、土曜の朝に放送している『ジュエルペット』『プリティーリズム』の文脈を感じさせる作品だったというのは、これはもう「今の時代はドアサアニメだ!」という認識で良いのだろうか。
ところで一話を見ている時にほのかに『べびプリ』臭というか公野櫻子作品全般に漂う、あの悪人がいないからこその善意の空気感を感じたのだが、脚本家をチェックしたら『べびプリ』のアニメで脚本をやっていた柿原優子で「そりゃそういう臭いがするわ」と思いました。

で、公野櫻子というか『シスプリ』と『べびプリ』の話をしたのでこの二つと同じ「ユーザー参加型企画」である『ブラザーズコンフリクト』の話をするのだが、これは凄く丁寧に物語構造を構築している作品だとは思う。

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『ブラザーズコンフリクト』という作品の概要を端的に言うなら、母親が再婚することとなり再婚相手の家族と同居することになった女子校生主人公だったが、その家族というのは男兄弟だけで十三人もいる家だった!という、所謂逆ハーレム構造を用いた同居物という体裁の物語。
男兄弟だけが十三人もいる中に突然放り込まれることになった主人公と、突然異性の家族が出来たことに戸惑う男連中の物語となっているわけなのだが、企画概要から考えると主人公を奪い合って兄弟達が衝突するような物語のように感じられるだろう。
しかし少なくともアニメ版においてやっていることは「突然出来た家族と仲良くなっていく」という家族愛を感じさせる物語になっていて、今まで何の繋がりもない赤の他人同士だったからこそ「家族」や「兄妹」として仲良くなっていこうとする。
だからこそ「新しい家族」というものをすんなり受け入れる奴と受け入れられない奴がいて、そこの食い違いに伴う衝突や、また主人公が異性であるがゆえにどう扱っていいのか分からないで困惑しているということがドラマを生み出している。
そんなキャラクターごとの性格や環境の違いなどの違いによって起きる対立のドラマは、この作品に「新しい家族というものをどう扱っていくのか」という事と同時に、自分以外の存在との相互理解を促すことに繋がっており「新しい家族ができたことで、家族同士の結びつきがどう変化していくのか」という面白さへと繋がっており、「家族」というものを題材にしているからこそのドラマになっているようにも思う。
ただまあそんな男兄弟の中には主人公に恋心を抱いていたキャラが居るし、主人公自身も兄弟から割と好かれていることなどを考えると、逆ハーレム構造を展開しているということは否定できるわけではないのだが、この恋愛周りの動きとして面白いのは「家族なのに本気で恋心を抱いている」と言うことに対する「葛藤」で、その辺りはかなり意図的に演出されているようにも思うし、また主人公への恋心に本気になってしまうキャラが増えれば増えるほど「衝突」が生まれるとは思うのだが、ここで面白いのは「家族同士の繋がり」というものを結構丁寧に描いているということで、その横の繋がりに対する動きというものも後々出てきそうな気もする。
そうした横の繋がりがあるからこそ「家族相手の恋愛」というものに対する葛藤と「家族同士で一人の女の子を奪い合う」と言うことに対する心の動きなどでドラマを生み出してくれそうであり、そんな「家族」の中での「恋愛」というのは『ブラザーズコンフリクト』という企画の面白いところなんじゃないだろうか。
そういう意味では「逆ハーレム構造」でありながら横の繋がりがかなりしっかり描写しているアニメ版は、「コンフリクト」という言葉の意味をきちんと理解した上で作劇しているだろう。
そもそも「コンフリクト」の意味するものとは「葛藤」と「衝突」、そして「競合」ということで、この辺りはまだ序盤にもかかわらず盛り込んできているし、キャラクターごとの主人公との距離感が兄弟間での主人公関係の話になると明確になることで、「異性が突然家族になる」と言うことに対する困惑具合につながり、主人公がいないところだからこその衝突に繋がっている。
そうした衝突が相手の理解につながり、相手を理解し仲良くなることの面白さに発展していくのだろう。今はそのための下地作りというところだが、そうしてしっかり下地を作っておくことで何を見せてくれるのだろうか。ちょっと楽しみな作品である。

ところでEDの絵コンテ・演出に幾原邦彦が参加しているのだが、これはあれですか?
『輪るピングドラム』で兄弟同士の衝突を描いていたからですか?


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