Entries

『ドキプリ』でプリキュアに持ち込まれたアイドルダンスの快楽について

初めて見た時からほぼ毎日ぐらいの勢いで見ていた『ドキドキプリキュア』のエンディングである『ラブリンク』は、『劇場版ドキドキプリキュア』までのこの日常の物足りなさを埋めるにはちょうどいいタイミングで発売しやがったな!とか思うのだ。ちなみに曲自体は今までのプリキュアのエンディング曲の中でも一、二を争うぐらいに好きだったりする。


ドキドキ!プリキュア 後期エンディングテーマ(DVD付)ドキドキ!プリキュア 後期エンディングテーマ(DVD付)
(2013/09/04)
TVサントラ

商品詳細を見る


『ドキドキプリキュア』は内容自体も『フレッシュプリキュア!』ぐらいには好きで、エンディングともあれば思い出補正を抜きにしても『フレッシュ』の前期EDよりも二回りぐらい好きなんだが、俺がなぜ好きかというと技術的な進歩もさることながら、「アイドルダンスのメソッドがガンガン導入されているから」という至極まともなところに行き着く。
今までの『プリキュア』のエンディングは曲自体はそれぞれの作品に合わせた路線を貫いてはいて、曲自体はどれも気に入ってはいるのだが、『フレッシュ』から『スマイル』までの四年間計8本のエンディングのダンスはいずれも前田健が担当していた。
『フレッシュ』の頃はまあ本編に登場するキャラクターの声優を前田健が務めていたり、作品自体がダンスをドラマの中心に据えようとしていたりしたので「エンディングで前田健が振り付けをしたダンスをプリキュアが踊る」という部分にさほど違和感はなかったというか、割と初見のインパクトで全部持って行かれたので肯定的にならざるを得なかったというか。まあともかくそれなりに受け入れてはいたのだが、それ以降のシリーズにおいて、前田健が振り付けをする意味というものを考えてみるとそれほどなかったし、前田健のする振り付け自体が言ってしまえばちょっと古くなっていったというように思う。とまあ、これはあくまで俺の受け止め方の話であって、一般論ではないのだが、個人的にはそういう風に写っていたし、そこの違和感というものはどうしてもぬぐいきれなかった。なんというか、「ダンスをしているプリキュア自体を可愛く見せる」という意味では前田健の振付ではグラフィックの進化に対応しきれてなかったのではないか、という風には感じていた。
で、今回の『ドキプリ』。今作からエンディングの振り付けが前田健からPerfumeの振り付けを担当しているMIKIKOに変わったわけなのだが、この変更によってアイドルダンス的な快楽が『プリキュア』のエンディングに持ち込まれたように思う。
アイドルダンス的な快楽というのはつまるところ「歌詞とダンスがハマった時の快楽」と言う奴であり、『ドキプリ』のエンディングはそういう歌詞とダンスがハマった時の快楽が溢れている。そこが俺にとっては凄く好きなポイントで、『フレプリ』前期EDの衝撃よりも二回りぐらい上回っていると感じるところなのだ。

『ラブリンク』を例に上げると、「L・O・V・E!」なんかは非常に分かりやすい類で、腕で文字を作るという振りつけでちゃんと映像の中に文字を加えてくれているので分かりやすい方だが、こういう歌詞と連動している感覚というのはやっぱり見ていて楽しくなれる要素であり、

2013-09-14_00h11_27.png

「ドキドキする? イェイ!」もその類で、「イェイ!」のところでプリキュアたちもそれっぽい振り付けをさせることで歌詞と連動させて快楽を与えている一例だと思うわけです。

2013-09-14_00h12_23.png

こういう歌詞と振付を直接連動させて快楽を発生させるやり方の他には歌詞の意味をダンスの中に組み込んでいるものもあって、例えば「笑顔の花を咲かせていこう」と言う歌詞に合わせてダンスの振付は手で花を作る動作が繰り込まれているし、「でも隣を見て」ではちゃんと隣に誰かがいる→そちらの方向に体ごと向く」という動きが盛り込まれている。

2013-09-14_00h10_41.png

これは笑顔の花を咲かせにいこうの画像だが、見ればわかるようにこの手の形が「笑顔の花」なのである。梅花の型じゃないからな、念のため。
同じ系統の振り付けでは「君のことを知りたいな夢中なことを知りたいな」におけるキュアソードの振付と「未来を皆で探しに行こう」もそうで、特に「未来を皆で探しに行こう」は観客を指さして「みんなで」→周囲を見渡すして「探しに行こう」なわけで、歌詞を身体の動きで表している振り付けになる。

2013-09-14_00h27_56.png

2013-09-14_00h15_21.png

個人的に一番好きなのは「もう友達だよ」の部分で腕を振り回す振り付けになっているところなんだが、あれは「友達と一緒で楽しい」という振付だと思うのよね。そういう解釈だと歌詞だけでは伝わらない「友達と一緒にいる喜び」を表現していることになるわけで、歌詞と振り付けが一体となって別の意味を生み出している。

2013-09-14_00h10_21.png

こういう表現ができるからダンスというのは凄いと思うのだが、歌詞との連動感という意味ではダンスの中でも随一(だと個人的には思う)アイドルダンスの要素を持ち込んだからこそ生まれたエンディングで、なんというか『ドキプリ』のエンディングは前期の『この空の向こう』もそうだったが、一本のエンディングとして「見慣れていく事=複数回視聴することでで気づく要素」というのが今までよりもずっと多い。ただ躍らせるのではなく、躍らせる以上の意味を与えていてエンディングとしての完成度という意味では完璧に近いのではないだろうか。
見飽きないって大事だが、見慣れる事で気づける要素というのはやっぱり最高で、これからも末永く愛していきたい、とか思ったので今更だけど書いておくことにしたのだった。

ちなみに歴代プリキュアのOPでは無印の衝撃は凄かったし、劇場版まで含めると京極尚彦補正で『ASNS』が一番好き。愛してる。



スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/1949-0406bf0d

0件のトラックバック

6件のコメント

[C1406]

ダンスは面白いのに、コンテワークが…
せっかく踊ってるんだから、その動きをちゃんと捉えて欲しいですねぇ
京極コンテがいかに良いか

[C1407] Re: タイトルなし

京極尚彦クラスを望んではいけないと思いつつも、もうちょっとPVっぽさを削ってもいいかなーと毎回後期になる度に思います。
前期はダンスが見やすいんですけどねー。
  • 2013-09-17
  • 水音
  • URL
  • 編集

[C1409]

EDしか見たことがない自分の様な人間からするとドキプリのEDは歴代からすれば異質に見えますね。
PV的というよりカメラワーク含めた演出もろもろがライブコンサートそのものなので、特に前期はそれまでの「踊れる」コンセプトからは逸脱しているかと。
まあ、両方とも好きなんですケド。

[C1410] Re: タイトルなし

明確に「歌いながら踊っている事」が意識された映像になったのはおそらく今作からだと思うんですが、これはおそらくキャラクターの中に現役アイドルがいるという事が大きく影響を及ぼしているのではないかと思います。
もちろんこれ以降のプリキュアでやる可能性はあると思うんですが、現役アイドルがプリキュアになるという展開はおそらくプリキュア史上初なのでそのあたりを汲みとったからこその異質さではないかと思いますね。

ちなみに俺も両方好きですが、キュアエース補正で後期のほうが好きです。
  • 2013-09-22
  • 水音
  • URL
  • 編集

[C1424]

http://teioblog.blogspot.jp/2013/10/36.html?m=1
この人の感想はどうですか?
頭おかしい人同士気が合うと思うんですが

[C1425] Re: タイトルなし

とりあえず面と向かって他人の個人スペースに「頭おかしい人」と書けるあなたとは気が合うとだけ書いておきます。
  • 2013-10-19
  • 水音
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター