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『ガンダムビルドファイターズ』とメタ化によるオールクロスオーバーの可能性について

『機動戦士ガンダムAGE』が酷評されている昨今、「未だかつて老化という回避不可能な現象にあそこまで晒され、醜態を視聴者に晒し続けたフリット・アスノ」という存在を根拠に「評価をする」という姿勢を崩したことがないのが俺だ。
散々どこぞの転載禁止ブログが「プラモが売れ残ってる」と煽りまくってもアデルを複数体購入したし、AGE-1スパロー・タイタスが『ウルトラマンティガ』モチーフということを知ってからというもの、「確かにティガは宗教的というか神話的存在なので、救世主の象徴たるガンダムAGE-1のモチーフとしてティガを持ってくるのはいいセンスだ」と思ってるが、アデル組みすぎてAGE-FXはまだ未開封で放置してる。いい加減組みたい。

で、『AGE』に次ぐ新たなガンダムとして『ガンダムビルドファイターズ』の放送が始まったので視聴したのだが、ガンダムシリーズの中でここまで本気で「全てのガンダムをクロスオーバーさせよう」と思った企画がかつてあっただろうか。「オールガンダム!」というキャッチコピーは伊達じゃなかった。

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(2014/03/26)
小松未可子、國立幸 他

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物語としては「ハイクオリティなプラモを制作できるがガンプラバトルの腕前は全くダメなイオリ・セイとガンプラバトルに付いては全く知らないものの卓越した操縦技術を持つレイジの二人がコンビを組んで世界大会に挑む!」というホビーアニメらしい筋書きなのだが、本作の特筆すべき点は「今まで放送されたあらゆるガンダムがフィクションであり、そんなガンダムのグッズとして無数のガンプラが発売されている」というガンダムシリーズに対するメタフィクション構造を持ち込んだ作品であるということ。
このメタフィクション構造の面白いところは、全てのガンダム作品が「プラモデル化されているかどうか」「映像化されているかどうか」に関係なく自由に参戦できるということで、これにより「全てのガンダム作品が世界観や時系列的な問題を乗り越えて、一つの世界で戦う機会を得た」というのはガンダムとして大きいところではないだろうか。
そもそもガンダムシリーズってそれぞれの作品がある程度独立した作りになっていて、G・W・X・種シリーズ、00シリーズ・AGEというどれも完全に別世界で独立している作品はもとより、宇宙世紀シリーズについてもいくつかの作品は確かに時系列的な繋がりはあるけれど、機体的な面で見た場合、どうしても前の時代の機体は性能的にも原稿の量産機よりも劣る機体として扱われてしまうなど、その辺の時間経過に依る兵器の進歩に常に晒され続けていると言っても過言ではない。だから1stガンダムの機体とVガンダムの機体ではそもそもスペック性能がありすぎて勝負にならないんだろうと想像できるのだが、『ガンダムビルドファイターズ』は「全ての作品がフィクション」という型に嵌めて「登場する機体はプラモデル」という設定を付与することで「世界観の壁」や「機体ごとの性能の違い」を全部取っ払った。
これにより全ての作品は同じ作品の中で平等な立場で参戦することが出来るようになったのだ。
「機体の性能はプラモデルの作りこみによって決定される」という設定は、設定的には最古の機体と最新の機体が互角以上に戦えるということだし、そもそもの「全ての機体はプラモデル」という設定は異なる世界のガンダム達が同じ世界の中で戦っても「プラモデルとして発売されている以上は可能」なのであり、映像化されてないような作品やプラモデル化の機会に恵まれなかった作品にまで活躍できる機会が与えられた。
この辺りのメタフィクション構造の持ち込み具合にバンダイやサンライズの「オールガンダム!」にかける意気込みと真剣さを感じさせてくれる。
加えて言うなら『ガンダムビルドファイターズ』の放送に合わせて今までのプラモデルもリファインするという試みも行われており、『ビルドファイターズ』で登場した機体であればたとえ今までプラモ化されていなかったような機体でもプラモデル化する可能性が示唆されている他、「映像化されているものが真実」というサンライズの見解によりファンの間では半ば公式として扱われている『閃光のハサウェイ』、最近再販され、続編が連載中の長谷川裕一の『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の機体達がもしかしたら初めて映像作品の中で登場する可能性もあるわけで、ガンダムが好きであればあるほど「あいつ出てこねぇかなぁ」という面白さがあって、本作はガンダムにおける一つのお祭りのような作品だといえるだろう。
なにせ公式様がメタフィクション構造を持ち込んでまでクロスオーバーやってくれているのである。こっちとしても「どこまで公式がやってくれるのか」と期待するしかない。ボールで戦うキチガイとか出てこないものか……。あとGACKTの出演もしてほしいとちょっとは思ってる。
この構造の先駆者としては『非公認戦隊アキバレンジャー』があるけど、あれはどちらかと言えば茶化したりするタイプでメタ化しているだけに、メタ視点を真面目に扱うことで全てのガンダムのクロスオーバーを実現させたという本作は魅力的だ。ちょっと映像でVガンダムの機体が映っただけで喜んでしまったことが心底悔しい。

また真面目に物語の面に目を向けてみるとダブル主人公物としては極めて王道な走り出しをしていることや、本作の主人公機であるビルドストライクガンダムがちゃんと格好良く見えること、そして一話の敵にギャンを持ってくるセンスが光るシーンが結構多いし、プラモデルであることを活かした演出が随所に見られる他、負けるとちゃんとプラモが壊れる(と言ってもちょっと頑張れば修理できる程度の傷)という敗北描写などちゃんと「負ける事によって失うものの存在」をやれているので文句をつけるところはあんまりない、かな。強いて言うなら種のストライクの方が格好良かったぐらいだが、その辺はまた視聴し続けていく内に変わることだろう。多分。

最速放送日のその夜にネット配信もされるので、まだ見ていない人は是非。
「胸は控えめ」と書かれてるのに年齢的には大きいというヤスダスズヒトマジックもあるよ! 眼鏡っ娘で!

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