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『ラブライブ!』と「終わらない夢」と6thシングルについて

『アイカツ!』と『プリティーリズム』のゲームがほぼ変わらない時期に発売とか女子小学生の財布的にはきつくねぇか?と思ったのだが、まあ客層的にはアイカツ!の方が小学生低学年ぐらいで、プリリズはもうちょっと上を狙ってる部分があるので年齢層的にはそこまで被らないか。両方買う奴は結構少ない!とは思うけど、実際どうなんだろう。
どっちも大好きな俺は当然両方買うわけなのだが、『メタルマックス4』も積んでるし、『ゴッドイーター2』はまだ話も半ばを超えたところだし、『ドラゴンズクラウン』も買って少しプレイした後に放置していたわけなので、そろそろ本腰を入れてゲームを崩すべきな気がする。
もう書いても大丈夫だと思うから書くけど、プリリズといえば『プリティーリズム・レインボーライブ』合同誌に寄稿しています。また告知ページができたらもうちょっと詳細に書くつもりだけど、タイトルは『轟轟戦隊ボウケンジャー』の名乗りからパクリました。



さて、『ラブライブ!』の6thシングルとなる『MUSIC S.T.A.R.T』が発売されたわけなのだが、『ラブライブ!』ではミュージックビデオが毎回ついてくるという事は今更言われるまでもない事だろう。しかし今回の6thシングルではいつものミュージックビデオの他に短編のアニメが収録されており、こちらも大変魅力的な映像作品となっている。


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内容としては「風邪で休んだという西木野真姫の見舞いに行くことを決めたμ's達であったが、エリチカが忘れ物を取りに行くと謎の人影を目撃する。その影を追ったエリチカだったが、闇の中から現れたのは夜の学校。突然夜になったことに困惑するμ's達の前に姿を表したのは西木野真姫に似た少女であり、その少女はここは終わらないパーティの夢の世界だと語る!」というものだが、全体として童話チックな演出となっていて冒頭の若干ホラーチックな演出から謎の少女の出現をきっかけにして「幻想世界へ招かれる」という風合いでまとめあげている。
今回のアニメも絵コンテは京極尚彦が担当しているわけなので、カメラの動きに注目してみれば京極絵コンテらしさは随所に見受けられる。カメラの動かし方や構図などがそれに当たるわけなのだが、どちらかといえば現実的かつ手作り感に溢れていたTVアニメに対して今回のこのMVは徹底的に非現実的・幻想的な出来上がりになっているように感じる。
例えば謎の少女がμ'sの九人を招いた世界が「夢の世界」であるという事もその一つなのだが、その持っていき方が面白いところで、「少女に招かれたμ's」という体裁であるにもかかわらず、話の主軸としては西木野真姫からずらさない事で全体的な体裁として「西木野真姫にとってのμ'sと今」という筋立てを浮かび上がらせている。この話の組み立て方には唸らされる。
また謎の少女は「九人のことをバラバラの時から知っていた」と語っていたが、何かを言いかけたところで西木野真姫へと戻るところなどを考えると謎の少女はイコール「西木野真姫の素直な心」であるという見方が出来る。
今回は西木野真姫がセンターの楽曲ということで、彼女の持つある種の二面性に焦点を当てる!と言うのは予想通りなのだが、「素直な自分」と「今の自分」という二人の西木野真姫の対峙させることで「もう一度彼女の中でのμ's」について考えさせている。
そうして考えると「なぜ謎の少女がμ'sを夢の世界へ招いているのか」という点においても説明がつく。
つまり西木野真姫にとって「μ'sとして活動する今」が「夢のような世界」だからで、そんな「夢の世界へμ'sを招く」というのは彼女自身の心が「μ'sという存在」を求め「彼女達とともにいること」を望んだからだろう。
加えて夢の世界であるにもかかわらず本編中で一度も夢から覚めたようなシーンがないのは、彼女にとって夢=皆とともに頑張る今はまだ続いているし、これからも続いていく。だからこそ現実世界=夢から目覚める=今の終了をやるのではなく、「この夢のような世界はまだ続く=だってパーティは終わらない」という結論が自然に受け止められる。
従来のMV+αとして収録されたこのアニメパートは前座にしか過ぎないという見方も出来るだろうが、このアニメパートは楽曲及びMVへの理解を深めるために、そしてその中に込められている「意味」を考えさせるためにはかなり重要かつ面白い映像になっている。
童話仕立て(というかまあ不思議の国のアリスとかあの辺の幻想文学の文脈だが)にすることで、そうした「夢の世界へ招かれる」という導入部分の面白さ。そして謎の少女との邂逅を通じて描かれる今回の主役、西木野真姫自身の心。それらを理解させるための音楽。「どちらが本編なのか」と考えた時に今回の映像は「PVの魅力を引き立てる」という方向性を打ち出しており、その完成度の高さたるや映像表現としては文句の付け所がない。
「CDの特典となるアニメ」として「楽曲や映像に込められたものをより深く理解させるためのアニメ」という在り方一つで評価に値する。視聴した後、「良い映像体験だった!」よりも「ちょっと言語化しにくい」とか思ったぐらいには好きだし、素晴らしい映像だったと思う。
しかし「真姫ちゃんセンターならやりたいことがある」と以前から語っていた京極尚彦監督だが、こういうアプローチの仕方も出来る監督となると、こちらとしても二期でどのような表現をしてくれるのか期待するしかないとも思ったわけで。
だってパーティは終わらないのだから、ファンとしても全力で付き合っていきたいところだ。

ところで謎の少女が真姫ちゃんに戻るところは今回の短編アニメでも最も盛り上がるところだと思うんだけど、あそこで用いられている劇伴って俺、今まで一度も聞いたことないんだけど新規劇伴なんだろうか。新規となるとこちらとしても「短編アニメ、それもMVに至るまでのプロローグと言っても過言ではない部分のアニメで新規で劇伴を起こすとか馬鹿なの?」という他ないし、褒める以外の選択肢が何一つ見当たらない。
ハッキリ言ってずるい映像だと思う。元々ラブライブのMVは30分アニメ一本分以上の予算がかかってるらしいんだが、今回は正直やり過ぎな気がする。いいぞもっとやれ。
しかし「パーティは終わらない=まだまだ続いていく」というテーマは統一されていて、『Wonderful Rush』の「目的に向かって出発」というテーマと繋げてみると、本作は6thシングルの立ち位置って結構重要なものだと考えられるはずで、そんな重要なものをちゃんと重要だと理解した映像はやっぱり楽しく嬉しくなるなぁ。ギャラクティカありがとう!

細かいところで言えば冒頭の逃げる真姫のところで一瞬カメラが止まるのは面白い。あそこで一瞬止まることで、「逃げ切った」感が出ているように感じられる。その結果「檻が落ちてきて捕まる」という「追い詰められた!」という落とし所が大変魅力的なものに感じられる。
PV部分については順当な進化というところなのだが、二番のBメロで真姫のアップショット→ズームアウトするところで、セルアニメとCGがどの段階で切り替わったのか分からなかったなぁ。同じことはスノハレでもやったけど、スノハレのあれはどちらかと言えば周囲の景色を見せるズームアウトであり、今回はμ's全体を写すズームアウトなので別の凄さだろう。どこで切り替わったのかコマ送りして確認したいところである。
あとアニメ6話でも見られた「手前のキャラも奥のキャラも3DCGで描写する」という部分が今回ちょこちょこ見られたかな。プリリズでも似たようなことやっているのでその技術が流用されているという見方もできる部分ではある。
音楽自体の良さは言うまでもない。西木野真姫センター曲として申し分のない出来上がりであり、真姫ちゃんセンターでしか成立しない楽曲となっていて真姫押しの身としては絶賛するしかないのだが、加えてキャラ同士の組み合わせでも今までにない組み合わせが多かったかな。
以前にも京極監督は「組み合わせ」について色々考えていると語っていたけれど、今回は特に希と海未はアニメでは絡むところが少なかっただけに、今回PVの中でもアニメパートでも組み合わせた時の魅力が光っていて面白かった。色んな意味で適当な希と厳しいイメージのある海未の組み合わせはありだなぁ。

カップリング曲の『LOVELESS WORLD』は嫌いじゃない。むしろ好きな方なのだが、どうしてこんなにサンライズロボットアニメの後期OPないしアクションアニメの挿入歌みたいな楽曲なんだ。
いやPrintempsの『UNBALANCED LOVE』辺りからそういう感じではあったのだが、サンライズが制作しているとはいえこの平成ガンダムの曲か?という印象が残るのはありかなしか。いや俺はありな方なのだが、こうなってくるとネタでもいいから二期でサンライズアニメらしく勇者パースかけた構図を持ち込んでもらうしか!



そんなわけで。6thシングルがリリースされたので、今年の1月~3月ぐらいにやった感想記事のノリで書いてみたが、僅か15分ほどの映像の中に読み取れるものが多すぎて大変貴重な映像体験をさせてもらった気分である。
京極尚彦厨なので天羽ジュネのプリズムショーを300回視聴した身だけど、どちらが上かと言われると甲乙つけがたい。一人であのパフォーマンスをやってのけたジュネ様もさることながら、映像の中に込められた物語性という意味でならラブライブの今回のアニメはその物語性を強化するものだったし、面白さは際立っている。
どっちもいいってことでいいんじゃないかと思うのだが、であればこそ今回の6thシングルに関してはMVしか付属してこないDVD版ではなくBD版を購入することをおすすめしたい。
このアニメに関してはBD版以外では確認不可能であるし、BD版のほうが画質がいい分読み取れるものも多いはずだ。多分。
ラブライブ関係の楽曲に関しては今年はひとまず終了なわけだが、来月には会場全体で大合唱が起きた3rdライブがついに映像ソフト化されるし、二期を控えていることから総集編を収録した映像ソフトも発売される。
そして2月にはついに4thライブ!それもさいたまスーパーアリーナで二日間での開催ということで、色んな意味で「まだまだラブライブ!は終わらない」。次の展開について期待していきたいところである、と綺麗にまとめたところで言いますけど、今回ベルトのバックルがそれぞれ別のものになっているんだけど、ことりの奴は「(・8・)」で、公式ィ!って感じだなぁ。
まあ個性的なバックルになってるからいいか!


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5件のコメント

[C1436]

6th素敵な出来でしたね!皆可愛い!
アニメパートの解釈もなるほどと楽しく読ませていただきました。
劇伴についてですが、ラブライブの劇伴をやってらっしゃる藤澤慶昌さんがツイッターで新曲がある的なことを呟いていましたよ。
豪華ですね!
  • 2013-11-28
  • ルイ
  • URL
  • 編集

[C1437]

TVアニメ本編で、にこが「ファンがアイドルに求めてるのは夢のような時間」と言ってたので
今回のPVはその夢のような時間をよりストレートに表現したのかなとも思いました。

それと気になったのがμ'sメンバーが誰もお互いの名前を呼ばなかったところ。
(アドリブらしき箇所では呼んでたけど)
その事自体が違和感を生じさせて非現実感を強調してるように受け取れたし、
また固有名詞を出さないことで現実のファンの没入度を上げてるようにも思ったんですが
実際京極監督の意図はどうなんでしょうね。

[C1439]

>>劇伴

ああ、やっぱり新曲だったんですね。
TVAも1クールアニメとしては多かったんですが、まさかMVのショートアニメでも新曲を作ってくるとは思ってませんでした。

>>名前と違和感

ああ、確かに呼んでませんでしたね。
今回の脚本は京極監督自ら描き下ろしてるんで、非現実性の強調のために意図的に排除している可能性は確かに考えられそうです。
  • 2013-12-03
  • 水音
  • URL
  • 編集

[C1454]

ダンスは衣装も個人のUPも
パジャマも最高に良かったし 可愛かった。
曲もテンポよくOVAのイメージとマッチしていて素晴らしい作品になってると感じました。

[C1457] Re: タイトルなし

パジャマパーティーでは今までにない組み合わせが見れたところは面白かったですね。
京極尚彦監督は、組み合わせについて色々考えている事を以前にもインタビューなどで語っていましたが、「今回はこう来たか!」みたいな面白さがありますね。
  • 2014-02-07
  • 水音
  • URL
  • 編集

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