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2013年のCGが(個人的に)凄かったアニメ五本について

CGを用いたアニメというのは今じゃ目新しくも何も無くなっていて、とりわけメカ部分に関しては多くのアニメにおいてCGが用いられる事が当たり前になっている。『ガンダムビルドファイターズ』のようにCGを用いない手書きであることが一つの売りとして成立しつつある辺り、今後は手書きも当然あるだろうけど、CGでも見劣りしないような部分はドンドンCGに置き換わっていくだろうし、アニメにおいてCGの導入率が上がった事でアニメ化出来るようになった作品も増えていくだろう。
今期だと『蒼き鋼のアルペジオ』は、手書きでやってしまうと時間も手間もかかる艦隊をCGアニメとして動かすことでアニメ化出来たようなものだと思う。まさか人間までも全てCGモデルでやってしまうとは思ってなかったが、人間においてもCG特有の無機質差というものをあんまり感じさせないようになっていて技術的にはCGと手描きはそれほど差がなくなりつつあって、演出意図に合わせて使い分けていく方向で両者は共存していく方向になるんじゃないだろうか。
今年はそんなCGアニメの面白さをより強く感じさせてくれてくれる作品が多かったように思うので、個人的に気になったタイトルを5つほど書いておく。

■進撃の巨人


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不明

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今年最大のヒット作と言っても過言ではないと思うタイトルだけれど、この作品においてCGが光るのはアクションシーン。作中で敵となる巨人を倒すために開発された立体機動装置。これを用いた立体機動は『進撃の巨人』という作品を象徴するアクションなわけなんだけど、立体機動=三次元的な動きで戦うアクションが主なアクションとなるこの作品では背景にかかる手間が半端じゃない。
なのでアクションシーンでは背景をCGで描いているのだけれど、CGを用いたことで出来るようになった映像というのがこの作品では随所に見られる。例えばミカサが巨人の攻撃で叩き落とされてしまうシーンでは「ミカサを追いかけていたカメラだったが、勢いがつきすぎて静止したミカサを追い抜いてしまう」というカットがあった。
このシーンもそうだけど、市街をCGで描くことでカットの切り替えを少なくして映像だけで「立体機動」という動きを格好良く、そして説得力のある形で描いているのが『進撃の巨人』の良い所だ。

■革命機ヴァルヴレイヴ


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(2013/12/25)
逢坂良太、木村良平 他

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サンライズの意欲作である『革命機ヴァルヴレイヴ』はメカ回りでCGを用いているのだが、この作品の良い所は部分的にCGモデルを意図的に変形させることで「絵になるアクション」という快楽が生まれているところだ。
以前からメカ回りをCGに置き換えるということは行われていて、同じサンライズでは『ゼーガペイン』なんかは初期の頃とはいえ、CGを用いたロボットアクションをしていたし、『マクロス』シリーズでは『マクロスゼロ』からCGモデルが導入されている。『ヴァルヴレイヴ』の良い所はそこから一歩踏み込んで、絵になる構図やポージング作りにおいてCGだからこそ露骨な形で現れている嘘を、モデルの変更などの工夫によって解消している。
それは「より大きな嘘」ではあるのだけれど、映像として映えるものになっているわけでそこの面白さというのが大きい作品だし、ハラキリブレードなど「手書きっぽいCG」という印象の残るエフェクト作りなど、ことメカ回りにおいては今年放送された作品の中でも頭ひとつ飛び抜けていたかなぁ。

■ラブライブ!


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(2013/03/22)
新田恵海、南條愛乃 他

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『ラブライブ!』好きなので、というのはもちろん冗談だが、「CGと手描きを組み合わせる」という手法はとにかく素晴らしい。表情を見せるためにカメラがキャラクターに寄るとCGというのはどうしても人形臭さが出てしまうのだが、『ラブライブ!』の場合は手描きアニメと分担することでその辺りの違和感を解消している。
また本作ではロングショットにおいてCGを用いることが多いのだが、そのおかげで全体の動きが欲見えるようになっていたり前後で入れ替わる事でグループパフォーマンスとしての魅力が上がっているところも抑えておきたい。
加えて部分的には手前と奥の二つの軸が存在する場合、どちらもCGで表現するという挑戦的なこともやっている。その挑戦の結果が先日発売された6thシングルのMVだと思うところだが、何にしてもCGと手描きという2つのアニメを共存させる方向で導入しているという意味で、本作は良い作品だったと思う。まあその路線って企画が始まった当初からなんだけども。

■プリティーリズム・レインボーライブ


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(2013/12/20)
加藤英美里、小松未可子 他

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今年のライブ演出という意味ならこの作品が一番突き抜けていたように思う。
プリティーリズムシリーズも三年目を迎えた中で内容も一新し、「プリズムライブ」という要素が追加されたわけなのだが、CGを用いて楽器を演奏するという試みをやったのは本作が初めてのような気もする。もちろん楽器をそのまま演奏しているわけではないにせよ、プリズムライブが持ち込んだ「楽器を演奏するCGアニメ」という可能性はライブ演出という意味で新たな扉を開いたのではないだろうか。
また作中におけるトッププリズムスターである天羽ジュネのプリズムショーは『プリティーリズム』というシリーズだけでなく、CGを用いた演出という意味でも頭ひとつ飛び抜けていたように映る。特に五連続ジャンプなどはエフェクトの付け方も相成ってここ最近で最も「荘厳」という二文字がしっくり来る映像表現になっていた。



あと地味ながらも女子だけでなく、男子にもCGモデルが用意されており、今まではそれほど重要に描かれてこなかった男子勢のプリズムショーを丁寧に描くことで、映像的にも男子勢との差別化できるようになった!と言う部分は面白いと思う。

■アイカツ!


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(2014/03/04)
諸星 すみれ、田所 あずさ 他

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最後は『アイカツ!』なのだが、『アイカツ!』は最初からCGを用いてライブ演出を行ってきており、地味ながらもマイナーチェンジを重ねることでより自分達が表現したい方向へと進化させてきたという経歴を持つ。その一つの完成形だとスタッフが語ったのがマスカレードの二人だったのだが、まさか少女ではなく大人の女性をCGで表現しようと考えたところにまず驚かされた。またそのCGの出来が一つの完成形だと言うに相応しく、演者の髪の揺れ方からステージの作りこみに至るまで完成されたものだったというのも大事なところだ。
そして今年の10月から二年目に突入したわけなのだが、Ver.2ともいうべき大幅な変更が加えられた二年目のCGではより手書きアニメに近いモデリングとなっており、髪に隠れてしまう眉毛などの線をより強調する形で表現することで、以前よりもさらに表情というものが見えるようになった。
また髪についてもマスカレードの二人以上により自然な揺れ方をするようになったし、角度によっては歯などが見えることもあり、殆ど手書きアニメと遜色がなく、そして手描きアニメ以上に自然な動き方をするようになったという点において、『アイカツ!』のCGは素晴らしいと言わざるをえない。
あと星座アピールも比較的上手くいってると思うなぁ。



そんなわけで。
CG WORLDの特別編集版である『アニメCGの現場』が今年もリリースされるらしいので、個人的に良かった奴をまとめてみたのだが、これ以外にも多くの作品においてCGを用いた映像表現が増えている。
たまにはこういうアプローチで今年を振り返ってもいいじゃない!とか思ったので振り返ってみたけれど、書き損ねたやつでは一つだけ。
『マジェスティックプリンス』のロボットは線が多すぎてCGでしか無理だろうなぁ……。
CGの導入率が上がったからこそ、こういう線の多いデザインとそんなロボットのアクションが出来るようになった、と考えると、いいことだなぁ。


アニメCGの現場 2014 CGWORLD特別編集版 (Works books)アニメCGの現場 2014 CGWORLD特別編集版 (Works books)
(2013/12/25)
宮田 悠輔、村上 浩(夢幻PICTURES) 他

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アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

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