Entries

『ラブライブ!』漫画とアニメで異なる『僕らのLIVE、君とのLIFE』へのアプローチについて

毎月趣味で購入している『CG WORLD』だけど、今月号は『アルペジオ』特集なのか。ざっと眺めた感じだと「『アルペジオ』と言う作品がなぜサンジゲンにやってきたのか」だけでなく制作秘話にも話が及んでいるし、質感研究や『咲』の麻雀牌の時にやった2コマ打ちから3コマ打ちになるまでの経緯、そしてサンジゲンと言う制作会社が求めるものについてまで書かれているみたいなのでもうちょっとじっくり腰を据えて読みたいところ。
しかし今回こうして『CG WORLD』という3DCG界隈の技術系の雑誌で特集を組まれたことは結構面白いことだと思うんだよなぁ。監督や脚本家なんかのインタビューはアニメ雑誌でも取り上げられるけど、今回のこの特集にしてもそうだけど、『CG WORLD』で取り上げられているものはいずれも「実際に作業する現場の話」で、そういう部分ってのはこういうところじゃないと聞くことが出来ない。「作画枚数がどの話も4万枚超えてるってもう劇場版と変わらないし、そこまで毎週やれるんだ」みたいな話っておそらくこういう雑誌じゃないと見れないところだろう。そういうところの話って俺みたいな技術者でもない人間にとっても面白い話ではあるんだよなぁ。
しかし「艦船これくしょん」って見出しは出オチすぎやしないかな……。タカオから作業がスタートしているから確かに「艦船」ではあるんだけども。


CGWORLD (シージーワールド) 2014年 03月号 vol.187CGWORLD (シージーワールド) 2014年 03月号 vol.187
(2014/02/10)
不明

商品詳細を見る


さて『CG WORLD』の他にも毎月購読している雑誌はあるわけだけど、その中でもちゃんと発売日に買っているのは『電撃G'sマガジン』。言うまでもなく『ラブライブ!』関係目当てなのだが、『電撃G'sマガジン』で連載している漫画版ラブライブ!の今月の展開が面白い。
というのも今月の漫画版『ラブライブ!』ではついに『僕らのLIVE、君とのLIFE』が登場したからなのだが、漫画版は昨年放送されたアニメ版と同じように「自分達の始まりの曲」としてこの楽曲を用い、アニメ版と同じく1stシングルのMVを元にしてこの演出を汲み上げている。にも関わらず、漫画版とアニメ版とでは受ける印象が全く違うのである。

これはなぜかというと、漫画版とアニメ版とでは『僕らのLIVE、君とのLIFE』への接続の仕方とそれに伴う演出が違うからだ。
アニメ版では「9人になって初めての楽曲」であり、「オープンキャンパスでの野外ライブ」という位置づけでの演出となっており、作り直されたその映像もまたライブ的な演出のされ方となっていたし、当然実際のライブ風景の合間に挟まる日常パートというものは回想と言う扱いで描かれているわけなのだが、漫画版では最初からPVとして演出されている。
この差異によりアニメ版と同じ1stのMVを下地にしているにも関わらず、あのMVで描かれている日常風景は全てドラマチックに見せるための要素へと変わっている。それにより当然『僕らのLIVE、君とのLIFE』の映像もまたアニメ版と同じ楽曲であるし、同じものを下地にしていて、構成要素としては全く同じものを選択しているのに、全く違うものへと変わっているのである。
なぜそうなってしまったのかというと、アニメ版では「九人になって初めてやる楽曲」と言う位置づけを強調し、「九人となったからこそ出来たこと」として『僕らのLIVE、君とのLIFE』を描いているのに対し、漫画版では「自分達の始まりの楽曲」としてこの曲を位置づけている事が大きい。つまりアニメ版と漫画版では描いてきた物語が違うのである。
アニメ版では『僕らのLIVE、君とのLIFE』に至るまでに様々な楽曲が発表されていて、その実績というものを積み上げている。八話までに描かれた物語というのは突き詰めて言えば「μ'sに仲間が増えていく」という物語なのであり、その途中で発表された楽曲もまたμ'sとしての楽曲なのだ。アニメ版ではあえて八話で「1stシングル=始まりの楽曲」を持ってくることで「九人」と言う部分に重みを与えているのだが、漫画版ではファーストライブでの失敗こそ描かれているものの、自分達のオリジナルの楽曲としては『僕らのLIVE、君とのLIFE』が一番最初の楽曲となっている。
この『僕らのLIVE、君とのLIFE』という一曲の立ち位置とそのアプローチの違いが、同じものを描いても全く別の物語を生み出している。
「九人だからこその楽曲」であるアニメ版に対して、「μ'sの始まりの楽曲」である漫画版。
どちらが優れているかということについては比べる必要がないので比べないのだが、これが出来たのは『僕らのLIVE、君とのLIFE』という楽曲を用いたMVが「ライブ」とも「PV」とも取れる作りだったことは大きいように感じる。
「どちらでも取れる作り」というのは結果的にそうなったしまったのか、それとも計算づくでそうなったのかは分からないのだが、しかしながら漫画版とアニメ版で同じものを扱っているのに受ける印象が大きく変化し、にも関わらず元々の原典をぶち壊していないというのは元々がそういう作りだったからというしかない。その辺りの曖昧さはこれ以降のMVでは薄れていく要素ではあるので、『僕らのLIVE、君とのLIFE』を改めて描き直すということになった時に、こうして二つの解釈が出てきたのは興味深いと感じるところである。
ところで漫画版のエンドマーク力の高さというのは本当に凄いような気もする。「次が最終回でいいじゃん」と言いたくなる回がここ最近多くてなぁ。あとキャラクターの組み合わせを工夫することでの魅力が光る部分でもあって、王道は押さえながらもちゃんとそれ以外の組み合わせも見せてくれる事は一定の評価をされてもいいと思うところである。
特に今月号のにことことりの組み合わせな! アイドルオタクのにこと衣装担当のことりでこういう回し方をするとは思わなかったなぁ。


ラブライブ!School idol project 1 (電撃コミックス)ラブライブ!School idol project 1 (電撃コミックス)
(2012/09/27)
公野 櫻子

商品詳細を見る



ラブライブ! (2) (電撃コミックス)ラブライブ! (2) (電撃コミックス)
(2013/06/27)
鴇田アルミ

商品詳細を見る


スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/2008-81a5bed9

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター