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『プリティーリズム・レインボーライブ』と愛が見せる強さについて

『キックアス・ジャスティスフォーエバー』を見てきたけど、正直『キックアス』を下地にしている『サムライフラメンコ』のここ最近の怒涛の展開の面白さの方が『キックアス2』よりも面白いように思う。
キングトーチャー編の自分達に出来る範囲内での戦いや怪人とヒーローの戦いが日常化していくことによる社会の変化を、戦い自体を白々しく描くことで表現していたり、フラメンジャー編の取ってつけたような展開とそこからくる茶番感。それを踏まえた上でのここ最近のダークヒーロー編は一般人の出来る範囲内での人助けが、巡り巡って折れかけた正義の心をもう一度立ち上がらせたり、フラメンジャー編のあの政府のバックアップっぷりから逆転させて、「サムライフラメンコらしい装備」で挑む日本国首相の戦いに繋げていくところなんかは綺麗にやっていたように思うし、後藤さんをちゃんともう一度ステージに上げたりと「使い捨てた」と感じられた部分を、今こうしてもう一度拾い上げている。フラメンジャー編は確かに話とはあんまり関係ない部分ではあったんだけど、あそこでフラメンジャー編という茶番を挟んだことで「あの時、正義の側にあったもの」をもう一度登場させた事に面白さが生まれるのだと思う。しかしそう考えると、この作品は一見思いつきだけで作っているように見えて、実は全て計算してやっていたということになるわけで、今やっているフラメンコ星人編。そして「フラメンコって一体何なんだ!」というところなんかにも繋がる、物語の全容については俄然気になるところだ。
しかしやっぱりフラメンレッドよりサムライフラメンコの方が燃えるよなぁ。

で、『プリティーリズム・レインボーライブ』。


プリティーリズム・レインボーライブ DVD BOX-1プリティーリズム・レインボーライブ DVD BOX-1
(2013/12/20)
加藤英美里、小松未可子 他

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そろそろクライマックスに差し掛かっていて、先週からは女子プリズムスターの頂点であるプリズムクイーンの称号をかけて戦う「オーバーザーレインボーセッション」という大会がスタート。先週は小鳥遊おとはと福原あんが、この一年間で自分達の変化を追想するという形で、今まで見せていた三連続を大きく超え、物語開始当初の天羽ジュネの強さの象徴だった読ん連続ジャンプを超える五連続ジャンプを飛んでのけ、小鳥遊おとはは「誰かに何かを伝えるということ」という「伝えることの大事さ」を、福原あんは「色んな味=経験を経て見せた成長」を見せてくれたわけだけど、今週は一年間ずっと繰り広げられてきた涼野いとと神浜コウジを巡る恋愛模様の決着。この二人は脚本を手がける井内秀治氏が「一年間かけて仕込む」と言い切っていたとおり、音楽を通じて互いに惹かれ合い26話で遂に恋人同士となったり、コウジの父親が死んだ事故のきっかけが、コウジ父と同じバンドのメンバーであったいとの父親が原因で引き起こしたものだった!など、土曜の朝から「どうなるんだろう」と色々な意味でドキドキさせてくれた。
一年間かけたからこその一歩一歩確実に進んでいく展開には毎回取り上げられるたびに楽しませてもらっていたのだが、今週遂に決着ということで楽しみにしていたら、「互いが互いのことを考え、相手にとって一番いいことを選び続けていたことが互いを苦しめている」という展開になっていたのだが、コウジの父親であるジョーのことを大好きすぎたからこそ苦しむコウジの母親とか決着の付け方としてはよかった。しかし今回一番よかったのは決着後のいとの六連続ジャンプだ。この六連続ジャンプは『プリティーリズム』と言うシリーズだからこその熱さを感じるジャンプだった。
『プリティーリズム』シリーズでは「プリズムジャンプは心の飛躍」と言う言葉がある通り、フィジカルではなくメンタルでプリズムジャンプを飛ぶわけで、より凄いジャンプを飛ぶ人間というのは「より高く心を飛躍させている」という事が出来る。『レインボーライブ』ではそれに加えて「愛を知るものだけがより強いプリズムの輝きを放つことが出来る」という天羽ジュネの台詞がある通り、「愛」というものを大事に描いている。
それは友情だったりもするし、家族愛だったりもするし、親子愛だったりもするわけなのだが、ともかく『レインボーライブ』と言う作品では新たなジャンプが生まれる時、新たな成長を見せる時、プリズムスター達の側には常に愛の影があった。それは涼野いとにとっても同じで、彼女の『赤い糸、夏の恋』というプリズムジャンプは19話が初出なのだが、この19話はコウジへの恋心を抱いた回でもあって、彼への恋愛感情が心を飛躍させ新たなプリズムジャンプを生み出すこととなった。
だから「愛を知らないものが本当のプリズムの輝きを放つことが出来るの?」という天羽ジュネがりんねとの決闘の時に語った台詞が生きてくるのである。
これは何も天羽ジュネ一人だけに適応される理屈ではなくて、蓮城寺べるが周囲に愛されていることを知った事で四連続ジャンプを飛んでいるし、他のキャラクターについても一つ違う壁を超えた時には常に彼女達の心には愛があった。だからこそ「愛を知ること=より強い輝きを放つための重要な要素」と改めて理屈付けされた時に説得力が出てくる。
氷室聖を愛しているとしか思えない描写を積み重ねてきて、その聖の期待に答える=愛の獲得のために再びステージに上った天羽ジュネのジャンプの壮絶さ加減もそういう理屈付けがされてみれば納得で、「愛を知っていた天羽ジュネ」は確かにそれぐらいのことをやってのけて当然だといえる。もちろん彼女の超人性には彼女の出自的な部分に起因している部分もあるということは間違いないのだが、天羽ジュネの強さの理由の一つには「愛を知っている」があることは間違いないだろう。
で、涼野いとの話に戻るのだが、今週の話を見てみると「コウジとの恋愛関係を邪魔するものが無くなった」ということが彼女の強さの一つになっている部分ももちろんあるのだが、今回の彼女の強さを担保しているものはそれに加えて「家族愛」というものが出てきているのではないだろうか。
思えば今回の主人公達の中で一番ややこしい家族関係を抱えていたのも涼野いとだ。
彼女はコウジの父親の事故により家族バラバラの状態で過ごすことになっていたわけなのだが、今回の両親同士のいざこざの和解は彼女が熱望していた「元通りの家族」と言う形に繋がった。こうなったのにはもちろん彼女の努力もあったけれど、様々な人間が関わっていて、仲間達の助力があったからこそのものだ。
あんやおとはの話でも見られたが、今回の大会では物語開始当初からそれぞれのキャラクターが抱えていた問題に対して明確な決着を描いていたわけなのだが、涼野いとを巡る問題は仲間やコウジとの恋愛、家族愛など全ての面での決着だった。
涼野いと一人だったら成し遂げられなかった事も仲間がいた事で乗り越えられた。事情を知ってもなおコウジのことを諦めなかった事は、コウジの母親やいとの父親を動かす事になった。その結果こそが彼女は愛を心に宿す展開に繋がり、六連続ジャンプという高みへ至らせたのだろう。
涼野いとが抱える問題の決着は恋愛関係と両親同士のトラブルの決着というだけでなく、彼女が諦めなかった愛情の価値を噛み締めさせる。まさしく一年かけて描いてきたからこその面白さが光る一話だったといえるだろう。
そして面白いのは家族愛や友情や恋愛など、様々な愛の力に支えられて心を飛躍させた六連続ジャンプだけれど、ジュネは一方通行の愛だけで六連続ジャンプを飛んでしまっていることである。
「愛が強さの要因」という『レインボーライブ』世界だが、涼野いとの六連続ジャンプを経てもなおジュネの格が下がらないのは彼女の強さが「愛で更に強くなっている」と言う位置づけだからだ。
こうして「愛による強さの実証」というものを超えてもなお、天羽ジュネはまだ強い。しかしこの世界の人間が天羽ジュネがいなくてもいい強さを手に入れていることを実証するためには天羽ジュネを倒すしか無い。そうしなければ、彼女達を繋ぎ、今の彼女達を創りだした「プリズムショー」というものが失われてしまう。
さて、ここからどう動かしていくのか。
次回は蓮城寺べると森園わかなというエーデルローズ組の二人だが、彼女達はこの一年間で大きく変わった二人である。
彼女達の成長の重みを噛み締めさせるような展開に期待したい。

ところでヒロさんが出てくるだけでちょっと嬉しくなるんだけど。


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(2014/04/23)
V.A.

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