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『プリパラ』のスタッフとアイドルアニメの関係について

最近はラブコメに食指が伸びなくて、結局今期は『いなり、こんこん、恋いろは。』と『未確認で進行形』ぐらいしか見てない(ニセコイは一話見て映像表現としての目新しさを感じなかったので以降視聴してない)のだが、この二作はどちらも主人公よりも男連中の方が萌える気がする。
前者は主人公の兄貴のキャラ立てが絶妙。現役中二病患者ではあるものの、捻くれてぶっきらぼうなだけで根っこの部分は素直で他人のことを心配できる人間として描写されているし、うか様の事情を知った後はちゃんとどちらもが後悔しないような選択に導けるように立ちまわってるところなんかは本当にいい動きしてるわぁ。それでいて他人からの好意には弱いとかあいつは何なんだ。
後者は話が進むごとにキャラクターとしての描写が増えていて、表情の変化の無さを背景の変化でみせていたり、さりげない台詞でそういう部分を描写していたりとやたらと手の込んだ演出をしていて、それが理解できるようになればなるほど萌えキャラとしての完成度が高くなっていく。この辺りの「話としての連続性を意識した萌えキャラ造形」は本作の魅力でもあって、初見では分かりづらい萌えキャラ造形が魅力になってるんだよなぁ。
他にも色々あるとは思うけど、この二本は男キャラが「単なる記号になるのではなく、ちゃんとキャラクターとして魅力を提示する」と言う事がちゃんと出来ていて本当に素晴らしいなぁ。

『プリティーリズム・レインボーライブ』がまもなく最終回を迎えようとしているわけだけど、4月からは『プリティーリズム』シリーズをアイドルを目指す小学生の少女、らぁらが振り返るという『プリティーリズム・オールスターセレクション』が放送開始。しかしながら『オールスターセレクション』から先の展開が見えてこなくて、「これでプリリズが終わりなのかねー」とか思っていたら、先日『プリティーリズム』のコンセプトを受け継ぐ!という意欲的なアーケードゲーム、『プリパラ』が発表され、7月からこの『プリパラ』のアニメが放送開始!
監督を『探偵オペラミルキィホームズ』や『ジュエルペットきら☆デコッ!』などの監督を務めていた森脇真琴が、シリーズ構成を『きらりん☆レボリューション』のシリーズ構成を務めていた土屋理敬が努め、『オーロラドリーム』から関わってきた菱田正和監督も全てのシリーズで脚本に深く関わっていた坪田文氏も今回は関わっておらず、『プリティーリズム』から一新した新たな作品として『プリパラ』を作ろうとしていることがスタッフの人選からもひしひしと伝わってくるわけだけど、この人選について面白いのは森脇真琴監督も土屋理敬脚本もアイドルアニメに深く関わっている人物であるということだろう。
例えば森脇真琴監督は前述したように『ジュエルペットきら☆デコッ!』の監督を務めていたりと『プリティーリズム』が放送している土曜朝のアニメに深く関わっているし、『おねがいマイメロディ』なども手がけていたりと女児向けのコメディタッチ(柔らかめの表現)な作品に関わってはいるんだけど、2010年には『オシャレ魔女ラブアンドベリー』の後継的なアーケードゲーム、『リルぷりっ ゆびぷるひめチェン!』のアニメ化作品である『ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ』の監督も務めている。
この『リルぷりっ』は荒廃したおとぎの国を救うために人々を幸せにすることで得られるハピネストーンを見つけることになった三人の少女とそんな三人が結成したアイドルユニット、リトルプリンセスの活躍を描いた作品だったのだが、森脇真琴監督らしいといえばらしいアイドルアニメだった。
また『プリティーリズム』シリーズに深く関わっている坪田文氏は、森脇真琴監督作品である『リルぷりっ』の二年目において全話の脚本を手がけており、前シリーズのスタッフから「一新」と言いながらも親しいところがあるスタッフが選ばれている事が伺える。
さて、『プリパラ』で森脇監督と組むことととなった土屋脚本だが、この『リルぷりっ』では八話ほど脚本を手がけている辺りも見逃せない。その流れから土屋理敬氏にシリーズ構成を委ねたのかもしれないが、土屋理敬氏といえば『きらりん☆レボリューション』のシリーズ構成を手がけた脚本家である。
「自分の好きなアイドルに近づくためにアイドルになることを志し実際にデビューするものの、次第にアイドルという仕事の魅力にとりつかれた少女がアイドルとして大成していく」という『きらりん☆レボリューション』だが、そんな『きらりん☆レボリューション』の一年目・二年目(作品的には一部・二部)までのシリーズ構成を務めたのが土屋理敬氏なのである。
俗っぽい動機から入った少女がアイドルの仕事に魅了されていき、真剣に挑むようになるまでを丁寧に描いていた『きらりん☆レボリューション』を手がけた土屋理敬氏が、「アイドルを目指す少女」であるらぁらが主人公となる『プリパラ』のシリーズ構成を手がける!というのはなかなか納得の行く人選ではないだろうか。
森脇真琴監督と土屋理敬脚本。この二人は以前にもアイドルアニメを手がけており、女児向けアニメにおいてその仕事っぷりが高く評価されている二人だ。また今回の題材が「アイドル」ということを考えると「アイドルアニメに関わっていて」「放送される枠の雰囲気を熟知している人」という基準で選ばれているように見受けられる。
『きらりん☆レボリューション』にしても『リルぷりっ』にしても『ジュエルペットきら☆デコッ!』にしても、滅茶苦茶はやっているのだが、女児向けアニメということを自覚的に扱った作品だった事は間違いない。そういう意味では今回の『プリパラ』の人選は「意外に思わせながらも、経歴を考えると順当で面白い人選」という印象だ。
また別方向から見ていくと『リルぷりっ』にしても『きらりん☆レボリューション』にしても、どちらも3DCGをライブパートで持ち込んだアイドルアニメであったということだろう(リルぷりっは二年目はフル3DCGによる製作)。
『プリティーリズム』といえば3DCGを使ったライブパート(厳密にはプリズムショーパート)が特徴的だが、そんな『プリティーリズム』の後継的な作品である『プリパラ』でもその3DCGアニメは受け継がれていく事は想像するに容易いわけで、森脇真琴監督や土屋理敬氏は共に「3DCGでのライブパート演出をやったアニメの経験がある」と言う繋がりも見えてくる。
この文脈で見ても、やはりこの二人を選んできたことにはちゃんと意味がある人選だといえるだろう。
最期になったが、キャラクターデザインを務める原将治氏も『プリティーリズム・レインボーライブ』のキャラクターデザイン原案を手がけたokamaさんが関わった『セイントオクトーバー』でもキャラクターデザインをやっており、地味な繋がりがある。

スタッフについて長々と書いてきたが、今回の『プリパラ』は『プリティーリズム』と言うシリーズの流れをちゃんと理解した上でのスタッフ陣だと思うので、期待してもいいように思うし期待していきたい。
まあ「スケート要素が消えてしまう場合、スケート要素があるからプリズムジャンプの始動キーとしてのジャンプが自然に見えていたのだが、無くなった場合はどういう理屈でジャンプすればいいのだろうか」とか「スケート要素があるからの優雅さのある移動があったけど、アレが無くなったらどうするの?」とか気になる部分は多いことは多いのだが、見てみないことにはなんとも言えない部分なだけに、まずは視聴したいところだなー。


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1件のコメント

[C1509] 土屋理敬

私が土屋理敬という名前を初めて意識したのはアニメアイドルマスターの律子回・やよい回視聴時です
キャラクターの設定から言語化されていない部分まで掘り下げて、生身の人間のようにリアルな心情の吐露をシッカリと描く名手ですね
プリバラでもその腕が振るわれるのが楽しみです

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