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漫画版『ラブライブ!』三巻に見る九人で始まるスクールアイドルについて

富士見書房がやっているTRPGのオンラインセッション支援サービス、『TRPG online』が八月末を持ってオンラインセッション機能が終了することになったらしい。

「オンラインセッション機能」「プレミアム会員」終了と新たな展開について

上記の発表を見るに、「オンラインセッションがやりたい人を集めること」と「マッチング」自体には成功していたもののプレミアム会員の数自体が伸び悩み儲からなかったからオンラインセッション機能(とオンラインセッション機能をより便利に使うためのプレミアム会員)は終了!って事なんだと思うのだが、何とも残念な結果になったものだなぁ。
『TRPG online』自体は「公式がやるサービス」ということで期待していたし、「データの連携」など公式がやるからこその特徴を持っていた。その辺はオンラインセッションで多くのプレイヤーに使用されている『どどんとふ』では「一個人が開発している」ということもあってデータ連携は絶対に無理だったわけで、「公式がやるからこそ」の利点ではあった。
そしてTRPGのオンラインセッション支援として公式サイドがサービスを立ち上げるほど大きく動いた事例は無かっただけに、『どどんとふ』サイドも期待していたらしく「『TRPG online』でサポートしているゲームシステムは追加しない」と言っていたのだが、結果としてはこういう形で終了となってしまった。
ただただ残念である、というしかないのだが、でも富士見書房が関わっている全てのシステムに対応してなかったり、近年でも異常なぐらい売れてる艦これRPGへ対応できてなかったりってのは大きな機会損失だったとも思うのよね。どうにかならなかったのかなぁ。



漫画版『ラブライブ!』三巻が発売された。二巻が出たのが去年の7月の事なので、大体一年ぶりの新刊である。


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(2014/05/27)
鴇田アルミ

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二巻まででは廃校決定によって音乃木坂学院に閉塞感が生まれており、それを打ち壊し廃校阻止に向けて頑張るμ'sの姿が描かれたのだが、この三巻ではようやく絢瀬絵里が加入し、九人がμ'sとして活動開始するまでが描かれた。
実に三巻もかけて九人揃うまでを描いたわけなのだが、この構成はなかなか挑戦的だ。そしてそこにこの漫画版の面白さがある。
μ'sは九人揃ってこそμ'sであるということは京極尚彦監督のアニメ版を見ても、原案である公野櫻子が執筆した『スクールアイドルダイアリー』を見ても意識されている。当然この鴇田アルミが描く漫画版でもその事は念頭に置かれており、序盤から九人の結びつきはかなり強調される形で描かれている。
その強調された結びつきがあるからこそ本作は面白いし、アニメ版が一クール十三話と言う短い話数の中で実に八話もの時間をかけて九人が集まるまでを描く事で「九人だからこそのμ's」と言う部分を強調したように、漫画版でも話数をかけて丁寧に描くことでその結びつきを改めて強調し、「この九人だからいい」ということを読者に意識させることには意味がある。だがしかし本作の構成が挑戦的だったのは「この九人だからいい」ということを強調するために個人のエピソードの構築を丁寧に描いた事と並行して音ノ木坂学院の中に巣食う閉塞感と諦観を描いた事だ。
二巻の時にも触れたように、本作で描かれているのはμ'sだけではない。音ノ木坂学院に通うごくごく普通の生徒達の姿も描かれている。そうした生徒達が描かれたことで、本作ではμ's以外の生徒達から見た「廃校決定の事実」というものが見えてくる。そこから形成されていったものこそが音ノ木坂学院を支配する閉塞感と諦観が支配する空気感だった。
二巻では「μ'sはそんな空気感に囚われていない」というような描かれ方をしていたのだが、この三巻では生徒会長である「絢瀬絵里が実は諦めていた側の人間」として描かれている。
それにより彼女の加入はアニメ版と似たような描かれ方をしているが、「一般生徒側の人間としてμ'sに加入する」という全く別の描かれ方になっている。ここに三巻もの話数をかけたからこその意味がある。
単なる「絢瀬絵里が加入した」以上の価値が生まれている事に感心させられる。
加入のきっかけとなったものは「本当はどうなのか?」というアニメ版と似たようなものではあるものの、描いてきたものは違うからこそ同じような演出をしていても趣きの異なってくる。ここまで意味が変わってくるとこれはもう全くの別物だと言い切ってもいいだろう。
このような構成があるからこそ絢瀬絵里の加入は本作独自の魅力となるシーンとなっているのである。
なお今巻では九人による完全オリジナルの新作(1stライブでは作中アイドルの楽曲を歌っていたらしい)として、『僕らのLive 君とのLife』が描かれているのだが、あえてμ'sとして初めての楽曲として『僕らのLive 君とのLife』を持ってくることで「「九人揃ったからこそμ's」というところに説得力が増しているところも地味に器用だ。この辺りはアニメ版でも同じ(アニメ版では九人による楽曲でなければμ's名義になっていないなど、表記上でも工夫している)だが、音や動きがない漫画と言うハンデを背負っているのにもかかわらず、ここに繋がるまでの物語が歌詞の引用をされた時に心に染み入ってくるような演出が効いている。見事だ。

次巻から予定されているらしいラブライブ!激闘編だが、全国のスクールアイドルの名前が募集されていた事を考えるとどうやら本気で挑むようだ。一話の冒頭にどうやって繋がるのだろうか。
ここから先もまた期待したいところである。


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