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2014年アニメライブパート五選について

『ガンダムビルドファイターズトライ』にレッドウォーリアが登場したのだが、十一話のレッドウォーリアのマスク割れしそうな頭部、謎のビームが走りそうな手の開き具合はスタッフロールを見るまでもなく大張正己……! 前作でもフェリーニ戦ではメカ作画監督として参加していたりと『ガンダムビルドファイターズ』シリーズへの参加が多い大張正己だけど、まさか勇者ロボっぽいレッドウォーリアを見ることが出来るとは思っていなかった。いやそもそもレッドウォーリアがアニメで動いている姿を見ることが出来たということ自体が奇跡だ!
内容としては「全国大会前の合宿にニールセンラボにやってきたトライファイターズがジエンドとの戦いと敗北から自分たちの実力を知り、全国大会へ向けて自分達の課題を見つけていく」と言う話に仕上がっていたのだが、しかしレッドウォーリアがまさか動くとは。とはいえ、世界大会の覇者であるメイジンの機体ということもあっておそらく本筋にはそれほど絡まないのだろう。レッドウォーリアで忘れがちだが、本筋としては「三人の心の伸びしろ」の方が大事で、ユウマは「負けない戦い」ではなく「勝つための戦い」をメイジンから気付かされ、フミナはレディカワグチから自分に足りないもの――おそらく一人で戦う覚悟――に気付かされている。またセカイについては今までその強さは「次元覇王流をやっているから」と言う程度にしか説明されてこなかったのだが、今週のメイジンとラルさんの会話を見る限り、むしろ「思い込みの強い純粋さ」というところが彼の強さになっているのだろう。ということは、彼の課題も自ずと心に集約されるわけであるし、地区予選決勝での肉体面でのフィードバックにも説明がつく。見事なもんである。
しかし年内の放送がこれで終了で、来年にはいらないとこの続きが見れないのが辛い。



今年も残り僅かになってきた。というか今週末には冬コミことコミックマーケット87が開催である。
開催される三日間のうち、一日目と三日目には魔界戦線の新刊としてラブライブ!本『DREAM WING』が委託で頒布される予定だ。詳しいことは告知記事に書いているので、そちらでお願いします。
さて、今年も様々なアニメがあったのだが、今年のアニメシーンを振り返る中で個人的にまず最初に思い浮かんだのが「アイドルアニメのライブパート」である。昨今のアイドルアニメのライブパートはとにかく凝ったものが多い。多くの作品ではそれらのライブパートは「作品の見所の一つ」となっており、ライブパート単体で見ても作品ごとの個性が現れ、一つ一つのライブの魅力あふれる映像作品に仕上がっている。
特に今年はアイドルアニメが非常に多いこともあって、今年を振り返った時に思い浮かぶものはアイドルアニメのライブパートばかりだ。冷静に考えたら今年一番最初に見たのが『劇場版Wake Up,Girls!』なのだから、当然といえば当然である。
そんなわけで今年のアニメのライブパートで印象深かったものを五本ほど選んでみた。
十本だと入りきらない作品が余りにも多い事に勿体なさを感じるところだが、五本なら入りきらないことにもある程度諦めがつくので五本だ。
「一作品につき一本」「取り上げる順番に特に意味は無い」ということを最初に書いておく。

■ラブライブ! 2nd season 6話「Dancing stars on me!」

ラブライブ! 真姫手拍子

まず最初に思い浮かんだのは『ラブライブ! 2nd season』六話の「Dancing stars on me!」だ。
三話の「ユメノトビラ」やこの後に放送された九話の「Snow halation」や十二話の「KiRa-KiRa Sensation!」、十三話の「Happy maker!」も素晴らしい映像だったのだが、一本を上げるとなると、この「Dancing stars on me!」になる。
『ラブライブ!』のライブパートの最大の特徴としては「手描きと3DCGを高いレベルで融合させている」という事が上げられる。この手描きと3DCGの融合は1stシングル自体から行われており、「画面手前は手描きで画面奥は3DCG」など様々な挑戦とノウハウの蓄積があればこそ、TVシリーズとなっても非常に魅力的なライブを演出できていたわけなのだが、この六話の「Dancing stars on me!」では海賊、姫、魔女の三つのグループに分けた上で個性を反映させた衣裳に、歌詞と連動した振付のハマり具合、音とのリンクなどが高いレベルで成立している。またサビの途中からは秋葉原のイベントという事を踏まえて秋葉原の路上に背景が切り替わり大通りでちゃんとライブを行っていたり、そもそもサビの3DCGパートはフルコマだったりと今までやってこなかった事やあまりやらなかった事が精力的に盛り込まれており、何度見ても新しい驚きを見つける事ができる。
余談ではあるが、曲が始まる前には『ラブライブ!』の監督を務めた京極尚彦が演出した『プリティーリズム』シリーズのハロウィン回を彷彿とさせるアニメーションが流れるのだが、ひょっとして同じものなのだろうか……。

■アイカツ! 108話 「タルト・タタン」

スミレタルトタタン

現在第三期シリーズが放送中の『アイカツ!』だが、サムライピクチャーズが手がけるライブパートはどれも見応えがあるものばかりだ。観客目線にこだわったカメラワークやアングル作りから見せる細やかな視線や表情付けは、ステージに立つアイドル達のドラマを感じさせる。
今年の『アイカツ!』では後述する99話はやはり素晴らしい物があったし、WMを超えた100話は言うまでもなく凄かったのだが、「今年のアイカツ!」となるとやはり「氷上スミレの美人演出」がまず最初に思い浮かぶ。そんな氷上スミレのライブの中でも特に印象深いのは彼女のソロライブとなった「タルト・タタン」だ。
星宮いちごの一日マネージャーの後に貰ったオディールスワンコーデを身にまとった103話版とロリゴシックのデザイナーに認められた事で手にしたプレミアムドレス、スノープリンセスコーデの108話板の二種類があってどちらも素晴らしいのだが、あえて選ぶのならば108話版を上げるだろう。
スノープリンセスコーデ。このドレスのモチーフとなった『白雪姫』における林檎が毒林檎であったことから「林檎をあえて意匠に盛り込むだろうか」と疑問を抱くのは当然と言えるのだが、その疑問に「林檎が盛り込まれている」と確信を持って言え、そして実際に盛り込まれていたからこそ彼女の「ロリゴシックが好き」と言う言葉に強い説得力が生まれている。そんなスノープリンセスコーデを身にまとったこの「タルト・タタン」の素晴らしいところは、スペシャルアピールを放った後は鏡の世界へと入り込んでいる事だ。その事は「衣装が反転し、直前まで存在していたアイドルオーラが消えている」という描写から見て取れるが、このような反転とアイドルオーラのオンオフを使うことで楽曲の持つ世界観を表現していることにはただただ脱帽である。
第三期シリーズでは「Du-Du-Wa DO IT!!」の水面の表現やクラシックバレエのような爪先まで意識が行き届いているかのような力強いダンスも素晴らしいため、来年以降の表現にも期待したい。

■プリパラ 12話 「Pretty Prism Paradise!!!」

プリパラ12話版解放乙女

『プリティーリズム』シリーズからテーマを引き継ぎ、現在放送されている『プリパラ』。第二期シリーズの放送が四月に決定しているが、そんな『プリパラ』の中でも一本となると、ドレッシングパフェの「NO D&D code」も捨てがたいが、やはりソラミスマイルの12話「Pretty Prism Paradise!!!」になる。
一度失敗したことで臆病になってしまった北条そふぃが、親衛隊の力を借りてもう一度挑戦したことで結成されたソラミスマイル。その最初のステージで見せたこの「Pretty Prism Paradise!!!」の最大の見所は、『プリパラ』のライブパートの特徴の一つである「メイキングドラマ」だ。
この12話で三人が見せた「かいほうおとめヴァルキュリア」は本来北条そふぃが一人で作り出したメイキングドラマで、その内容も「籠の中に閉じ込められていたそふぃが自分の手で鍵を掴み取り、籠から羽ばたく」というものだった。しかし最初の挑戦に失敗した北条そふぃは二度目の挑戦に臆病になってしまう。そんなそふぃの心が現れたのが11話で見せた未完成版だったのだが、12話版ではらぁらや親衛隊の力を借りて二度目の挑戦に挑み、成し遂げる事が出来たそふぃを踏まえて「らぁらとみれぃがそふぃに鍵を手渡し、自らの手で籠の鍵を開いて飛び立つ」というようなメイキングドラマになっているのである。
プリリズ譲りの本編と強く結びついたライブ演出となっている『プリパラ』だが、この12話はメイキングドラマやそふぃと一緒のライブなどから、その中でも有数の名ライブと言っても過言ではないだろう。

■プリティーリズム・レインボーライブ 48話 「Get music!」

永久のワルキューレハート

三月に放送終了してもなお根強い人気を誇り、2015年には後継作となる『プリパラ』とのクロスオーバー作品の制作が発表されている『プリティーリズム・レインボーライブ』。2014年は最終クールの放送のみだが、そんな最終クールの中だと蓮城寺べるの「Get music!」が特に素晴らしい物だった。
「プリズムワールドの使者、天羽ジュネを超えなければこの世界からプリズムショーが失われる」という局面で蓮城寺べるが見せたもの。それは今の蓮城寺べるという少女の十数年の人生の全てだ。彼女が飛んだ七連続ジャンプは母親の笑顔を見るために夢を見て、その先にある茨の道で傷ついて孤独を味わったものの、仲間と出会って愛と共に何かをする喜びを知った「蓮城寺べる」と言う少女の全てがそこに現れている。そして孤独になるとわかっていてもなお「勇気づけられる人のために高みを目指す」と言う彼女の夢も。
この七連続ジャンプとプリズムショーは、『プリティーリズム・レインボーライブ』と言う作品の魅力が全て詰まっているように思う。元々の脚本では「蓮城寺べるは聳え立つ塔を登っていく。彼女が頂上に立ち、旗を突き立てると塔が崩れ、振り返ると年老いた自分自身が微笑んでいる」というものだったようなのだが、こういう形の表現として落ち着いてもなお、脚本に綴られた物語は息づいている。
この後の話で描かれた天羽ジュネの七連続や彩瀬なるのプリズムショーなど、終盤には面白いライブが詰まっているが、やはりべる様は凛々しい……。

■劇場版Wake Up,Girls!七人のアイドル 「タチアガレ!」

今年は『アイカツ!』や『アイドルマスター』など、劇場版アニメとして制作されたアイドルアニメが少なからずあるが、『劇場版Wake Up,Girls!七人のアイドル』の「タチアガレ!」は大きなスクリーンで見てとても良かったと感じた一本である。特に素晴らしかったのは手描きだからこそのデフォルメの効いた動かし方だが、個人的にはわざとやっているパンチラ描写に着目したい。このパンチラ描写、TVシリーズでも使用されていることからかなり評判が悪いものとなっているが、映画の中で一連の流れを見てみるとこのパンチラ描写は必要性があってやられているものだということに気がつくし、そのパンチラ描写を通じて描いているものは「エロス」ではなく「覚悟」であることが分かるはずだ。
社長が資金を持ち逃げしたことによりデビュー前にも関わらず解散する羽目になりそうなWUGの最初で最後のステージ。だからこそパンチラを一切気にせずに一生懸命に七人の踊る姿はとても格好いいものだし、その動きの中には「パンチラ」を瑣末な事としてしまうような真剣さがある。
そんな真剣さがあったからこそ、太田のようなファンが生まれ、彼らの応援に応えるように彼女達は次のステージ、また次のステージへと歩んでいく。
劇場版第二弾の制作が決定しているが、そちらでどのようなものを見せてくれるのだろうか。楽しみだ。



次点としてはサイリウムの表現から何まで田村ゆかりのライブの雰囲気をそのまま映像に込めているかのようなライブ演出をした『のうりん』1話の「コードレス☆照れ☆PHONE」や、音楽番組のアイドルの撮り方を非常によく分かったカメラワークをしていた『少年ハリウッド』10話の「永遠never ever」、明言されている中では『アイカツ!』でも初のラブソングにして、星宮いちごの神崎美月への感謝の思いが現れた歌詞と映像が魅力の『劇場版アイカツ!』の「輝きのエチュード」、ロコドル活動を通じて見えたもの、手にしたものの全てへの思いが込められた『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』の「流川ガールズソング」など、本当に色々あるのだが、とてもじゃないが書ききれないので割愛する。

そんなわけで、ライブパートに絞って色々書いてきたが、今年も素晴らしい作品が多かった。
来年も素晴らしいライブに出会えますように。


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3件のコメント

[C1578]

年明け前に一発すごいの来ましたね
アナ雪は松たか子でもJのものでもなかったんや!
  • 2014-12-28
  • チョウチンアンコウ
  • URL
  • 編集

[C1582] Re: タイトルなし

ラスボスの最初のライブには定評があるタツノコだけあって、ファルルも凄まじかったです。
あれは凄い!
  • 2015-01-02
  • 水音
  • URL
  • 編集

[C1583]

ファルルのライブにはらぁら要素とそふぃー要素は見受けられますが、みれいからのインスパイアは発見できませんでした
どこかありましたっけ?
  • 2015-01-04
  • チョウチンアンコウ
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■プリズムアライブ(C86新刊)
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