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『アイドルマスターシンデレラガールズ』とPが導く物語について

『仮面ライダードライブ』の二号ライダー、仮面ライダーマッハ。バイクモチーフじゃなくてライダースーツモチーフな辺りに平成ライダースタッフのいい意味での予想の裏切り方の真髄を見たわけなのだが、「超短期決戦」というのを設定だけにするんじゃなくてギミックとして組み込んでいる辺りが素晴らしい。
戦闘終了後にバイザーを上げて排熱するギミックがそれなのだが、ああやって排熱ギミックを入れる事でマッハのライダーシステムが装着者へ強い負担をかけるシステムであることがよく分かる。「排熱する必要がある→熱を溜め込みやすい→だから装着者に負担がかかる」という事を台詞だけでなく、ギミックと描写でみせてくる辺りは面白い。
またドライブとの差別化を武装や変身アイテムの違いというだけでなく、「性能ではマッハの方が上なので、ドライブよりも派手なアクションが多い」という見せ方をしている点にも注目したい。ハンドル剣やドア銃、タイプチェンジなどでアクションそのものの幅が広いため、多様なアクションでドライブはみせてくるが、マッハはとにかく派手な立ち回りを見せる。
「ドライブよりも性能は上」と言う部分をどう見せるのかと思っていたが、こうしてアクションでちゃんと説得力のある形で提示されるとぐうの音も出ない。あっぱれである。
ところで次の戦隊は忍者モチーフなのだが、赤青黄白ピンクって配色は珍しいな。忍者戦隊でピンクって何気に初めてでは(カクレンジャーは従来のピンクじゃなくて白を入れた赤青黄白黒、ハリケンジャーは赤青黄臙脂紺緑)。



『アイドルマスター』という作品が世に出たのは2005年7月のこと。
アーケードゲームとして発表された『アイドルマスター』と言う作品は熱いファン達に愛され続け、今年十年という節目を今年迎えようとしている。その十年の中には二度に渡るTVアニメ化に原作の続編に当たる新作ゲームの発売、そして2014年にはファン待望の劇場版アニメが公開されるなど様々な出来事があった。そして十年目の節目の2015年に放送開始されたのが『アイドルマスターシンデレラガールズ』である。
2011年11月にサービス開始され現在まで継続されている同名のソーシャルゲームを原作とする本作だが、一話を見ると非常に手堅い印象を受ける。といってもその「手堅い」と言う印象は「つまらない」というわけではない。一話を見て受ける「手堅い」という印象は、『アイドルマスターシンデレラガールズ』と言う作品をよく研究し尽くしているからこそ生じているものだからだ。
その事がよく分かるのが「プロデューサー」の存在だろう。
そもそも『アイドルマスター』と言う作品において「プロデューサー」という存在は必要不可欠なものだ。
なぜなら『アイドルマスター』は「アイドルの成長を見守る」ではなく、「プロデューサーとアイドルが共に歩んでいく」と言う作品だからだ。これは『アイドルマスター』と言う作品が他のアイドルコンテンツと異なる部分であり、『アイドルマスター』と言う作品における背骨でありアキレス腱と言える部分だ。
それだけにその「プロデューサーとアイドルの物語」と言う部分は、『アイドルマスター』と言う作品をメディアミックスなどで他のメディアに広げていく時に細心の注意が必要になる部分でもある。プロデューサーの存在を抹消してしまうことは『アイドルマスター』らしくなくなってしまうからだ。かといってプロデューサーに物語を寄せすぎると、今度は「アイドルと共に歩む」が薄れてしまう。つまり『アイドルマスター』はアイドルだけでもプロデューサーだけでも成り立たない、その絶妙なバランスで成り立っている作品なのだ。
2011年に錦織敦史監督によって制作された『アイドルマスター(通称:アニマス)』が本当によく出来ていたのはそんな「プロデューサー」の存在を抹消せず、きちんと「プロデューサーらしいキャラクター」として設定した上でアイドル達の物語に参加させていたからだろう。
赤羽根健治が演じたプロデューサーは新人でプロデューサーとしては未熟だからこそ失敗してしまう事もある。しかしその熱意とアイドル達一人一人に対して誠実に向き合う姿勢だけは本物だ。そんなプロデューサーだからこそ、アイドル達は彼を信頼し、またプロデューサーもアイドル達一人一人を信じて共に一歩づつ成長していく。
錦織敦史監督が描いたプロデューサーは「アイドルと共に歩み、成長していく」。そんなプロデューサーの姿は『アイドルマスター』らしいプロデューサーだといえるのではないだろうか。
では高雄統子監督が『アイドルマスターシンデレラガールズ』で描くプロデューサーの姿はどうかというと、錦織敦史が作り上げたプロデューサーの姿とは異なり、346プロが仕掛ける「シンデレラプロジェクト」という企画の責任者であり、アイドル達一人一人をスカウトするような現場経験が豊富そうなプロデューサーとして描写されている。
この違いは『アイドルマスター』と『アイドルマスターシンデレラガールズ』の違いが大きく出ている点だろう。
『アイドルマスター』は前述したように「アイドルとプロデューサーが共に歩んでいく」という作品だ。
だからデビューこそしたもののそこから伸び悩んでいるアイドル達と共に歩んでいける存在として、「未熟だが熱意の溢れた青年」というプロデューサーの姿が必要だった。
しかし『シンデレラガールズ』は「アイドルとプロデューサーが共に歩んでいく」よりは「普通の女の子がプロデューサーと出会った事で夢を叶えていく」に比重が置かれている。だから「普通の女の子を夢の実現へと誘う存在」としてプロデューサーを設定するのならば、「未熟さ」よりも「実務経験がありそう」に見せる必要があるのだ。
放送まで伏せられていた『シンデレラガールズ』のプロデューサーの姿は名刺の渡し方など、社会人としてのそれなりの経験を経ている事を感じさせるように描写されており、「普通の女の子を夢の実現へと誘う存在」としての役割は十分に描写されているように見える。その一方で言葉が足りずに誤解されてしまったり、メンバーの選考に時間がかかって島村卯月にレッスンしかさせていない事に困ってしまったりとどこか人間臭い。そしてなによりアイドル達に対して誠実だ。
そんなプロデューサーだから、夢中になれるものを見つけていない渋谷凛の渇きと心からの笑顔の無さに気付く事が出来たのではないだろうか。
『アイドルマスターシンデレラガールズ』の「普通の女の子がプロデューサーと出会って夢を叶えていく」というコンセプトを大切にしているからこそ生まれたプロデューサーの姿と、そんなプロデューサーとの「出会い」と「二人の少女が夢へと一歩を踏み出す」というシンデレラ・ストーリーのスタートを「外せないもの」として、熱意を込めて描いてみせたこの一話は手堅い。しかしその手堅さには高雄統子を始めとするスタッフ達が本作をどれだけ大事にしているかが宿っている。
また一話最後の本田未央の登場や街中に溢れるアイドル達の姿からは本作が島村卯月と渋谷凛の二人だけの物語ではないことが示されている。原作の『シンデレラガールズ』には様々な個性を持つアイドル達が登場しているが、彼女達が登場しても違和感を感じさせないステージはこの一話だけで既に完成されている。
少女達がプロデューサーに導かれた先で何を見つけ、何を叶えていくのか。
『アイドルマスターシンデレラガールズ』。
本作が多くのファン達が待ち望んだステージであるとともに、「シンデレラ・ストーリー」の一歩であることを心から願ってやまない。


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