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『プリパラ』と東堂シオンの三位一体の新たな戦い方について

ここ最近の『レディジュエルペット』はもう何を語ってもネタバレにしかならない展開が続いている。なので終わるまで黙っていようと思っていたのだが、今週の展開を見て書かずにはいられない心境になったので書いておくこととする。
リリアンを幸せにしてやって欲しい。本当に。
素敵なレディになるために仲間と共に努力する少女達を描いた『レディジュエルペット』だが、物語中盤辺りから展開され始めたのは主人公・ももなのライバル的な存在として登場し、後にレディを目指す仲間の一人となったリリアンをめぐる物語だ。ジュエルパレスに来る以前の記憶を持たず、人形に恐怖心を抱くリリアン。彼女の正体が明かされた時点で今の物語展開はある程度予想の範囲内ではあるのだが、だがしかし彼女の今後を考えるともう悲劇的な結末以外に思いつかないのは辛すぎる。
そもそもの原因はルーアだけどルーアも別に悪い子じゃなかった。ついでにリリアンをこうして連れてきたのはルーアなわけで。事態を裏で操っている黒幕もなぁ。正直黒幕が姿を表したからといってどうにかなるとも思えないのがまったくもって辛いところだ。ただ間違いないのは「幸せになってほしい」と思わせてくれる段階で、自分の目には本作は非常に優れた作品として写っているということだ。
この物語も残り二ヶ月ほどになってきたが、リリアンも含め登場人物たちが笑って終われるような結末を迎えてほしい。



『プリパラ』第一期シリーズも残り僅かになってきた。
第二クール最終盤である二十六話ではファルルが鮮烈なデビューを飾り、その圧倒的なライブパフォーマンスでソラミドレッシングに勝利し、パラダイスティアラとブーツを手に入れるなど「ラスボスの登場」に相応しい展開を見せてくれた。年明け一発目の放送となる二十七話ではらぁらの妹、のんの夢とファルル登場で変わりゆく世界が描かれ、物語が終幕へ向かい始めていることを予感させるような一話となっていた。
そして今週放送された二十八話では東堂シオンにスポットを当て、彼女がプリパラでアイドル活動を始めたことでの変化を描いた物語が展開された。
五年連続囲碁チャンプに輝き、「向こう十年は囲碁で自分に勝てる存在はいない」と言い切るほどの囲碁の実力を持つ東堂シオンがアイドル活動を始めたのは十四話のことだった。自身をより高みへと到達させるためにアイドル活動を始めたシオンはらぁら達ソラミスマイルを最初からライバル視。トモチケを交換しよう!と言うらぁらの申し出にも「パキらぬ!」の一言で断り、チーム加入を断られたことを根に持つドロシー・ウェストとレオナ・ウェストと共にドレッシングパフェを結成。ソラミスマイルのライバルとしてデビューを飾った。
囲碁の実力をアイドル活動に反映させ、急速に成長していく姿には「凄まじい速度でキャラが立った」と感激したものなのだが、そんなシオンにスポットがあたった事は今まで一度もなかった。厳密にはドレッシングパフェにスポットが当たることは多かったのだが、シオン一人にスポットがあたった事はなかった(ドロシー達は宣伝対決など当たる事が多かった)。これはシオンというキャラクターが育ってなかったからではないだろうか。しかし大神田グロリア校長による中等部のプリパラ禁止など一人ではどうにもならない事態に直面したことで三人の絆を改めて確かめ合い、「ドレッシングパフェの東堂シオン」というキャラクターが固まった今だからこそ東堂シオン一人にスポットがあたったのだろう。
そしてこの東堂シオンにスポットを当てた二十八話「プリパラ囲碁パンダでございます」はアイドル活動を通じての東堂シオンの変化を巧みに描写した素晴らしい一話だった。
「次こそはファルルに勝つ!」と一ヶ月後に控えた最後のパラダイスライブに向けて意気込む六人。しかし千手先をも見通すというシオンにはファルルに勝つビジョンが見えて来なかった。そんな時、シオンは囲碁チャンプ時代のシオンを知るいろはからプリパラでの囲碁対決を申し込まれるのだが、シオンは劣勢に追い込まれてしまう――という二十八話は前述したように「東堂シオンがアイドル活動(=プリパラ)を始めたことでの変化」を描いている。
かつてのシオンを知るいろはは「シオンは一匹狼で常に真剣に向き合っていた」と語っており、その時のシオンと比べると今のシオンはとても「甘い存在」へと変わっていると指摘している。確かにドレッシングパフェを結成した時も東堂シオン達は「仲良しだから」ではなく、「ソラミスマイルに勝つ」と言う目的が同じだからチームを組んだという描かれ方をしており、それと比べると今のシオンはドロシー達の宣伝合戦を手伝ったり、ライバルチームであるソラミスマイルとチームを組んで「ソラミドレッシング」としてライブをしたりと一匹狼だった時代とは程遠い存在に変化している。
それを見て「甘くなった」といういろはの指摘は間違っているとは言いがたい。描写の上では確かにシオンは「一匹狼」ではなくなっているし、ドロシー達ともチーム結成の儀式をするほど信頼していて仲良くアイドル活動をしているのだから。
しかしそれはシオンがプリパラでアイドル活動を続けていく中で一匹狼だった頃とは違った視点を手に入れたからこその変化だといえる。「甘くなった」というのは確かにそうだろう。
しかし最初は囲碁チャンプだった頃の延長線で始めたプリパラでのアイドル活動は、ドロシー達と巡り合わせ、ソラミスマイルと競い合う中で少しづつではあるが変化していった結果、「かつてのシオンを知る人間からはそう見える」というだけなのだ。
そしてドロシー達と一緒だからこそ見えた起死回生の一手は、今の東堂シオンが一人で活動しているのではないからこそ見えた一手だ。三位一体。ドレッシングパフェの東堂シオンだからこそ見出だせたその一手は「今の東堂シオン」というものが宿っている。
そんな今の自分自身を「新しい戦い方」と表現しているのはとてもシオンらしい。
そんな三位一体の「新しい戦い方」が、「生まれながらにしてアイドルの頂点に立つ事を運命づけられている」というボーカルドールのファルルに対抗するドレッシングパフェらしい武器として生きる瞬間を心待ちにしている。
また今回のシオンが立ち直るまでの流れの中で熱い激励を送り続けたドロシーについても触れておきたい。
二十八話はシオンにスポットを絞り切るためか、ドロシーとレオナの出番そのものはそんなに多くない。しかし「レッスン場へ向かう途中だから」と理由を口にしながらも、先が見通せない心境の中で決戦へと向かうシオンに付き添うなど彼女なりにシオンを気遣っていることが分かる描写がかなり細やかに描かれている。
その中でも彼女なりにシオンのことを考えている事が分かるのが、劣勢に陥ったシオンに詰め寄るドロシーの「シオンらしくない」と言う言葉だろう。ドロシーにとっての東堂シオンは自分では見えないようなところまで見渡すシオンなのだろう。常に自信に溢れ、千手先をも見通し、ドレッシングパフェを導いてきたシオンなのだろう。
そんなシオンだからドロシーは信頼し、仲間だと思っていた事がこの「シオンらしくない」や「先が見通せなくても見通せ」という台詞からも伝わってくる。そして先を見通せなくなったシオンの敗北がイコール「自分達と関わったから弱くなった」と言うことの証明になる事もよく理解している。
だからドロシーは先が見通せなくなったシオンにかなり厳しめの言葉をかけて激励を飛ばし、普段のシオンらしく戻るように強く訴えかけるのである。
そんなドロシーやレオナのシオンへの激励とその内に秘めた信頼が起死回生の一手に繋がる事で、「三位一体」という今のシオンの強さが現れている。そんな三人が「CHANGE! MY WORLD」をライブで歌っているのは「三人なら世界だって変えられる」という曲だからだろう。それは挑戦者としてファルルに挑む事になった三人の意気込みでもあるに違いない。
東堂シオン、ドロシー・ウェスト、レオナ・ウェスト。
この三人だからこそのユニット、ドレッシングパフェは起死回生の一手でまた一つ高みへと至ることが出来たのではないだろうか。


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