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『少年ハリウッド』十六話に見る「本物の握手」の作り出す輝きについて

『プリパラ』29話視聴完了。「宙返り出来ればもっとライブで盛り上がる」と言う事でクマに勧められてプリパラジムへ向かったらぁら達の前に立ちふさがったのは校長と栃乙女ラブ! 二人にプリパら事務に監禁されてレッスンすることになった三人だったが……とコメディタッチではあったけど、アイドルとして絶対の才能を持ち、様々なことを学んでらぁら達に勝利したファルルの「諦めたら?」という言葉に、「友達と一緒だから諦めない!」と誰よりも強い意志を見せたそふぃ様の成長っぷりには涙を流すしかなかったちゃんこ!
今までそふぃ様は「一人で何でも挑戦する」と言う部分で成長が描かれてきたけど、彼女が「何でも挑戦!」と出来るようになったのは「友達」がいるからなんだなーと強く思ったし、三人の絆がより強くなったことで生まれた新たなメイキングドラマは「三人にしか無理!」と言う内容になっていて文句のつけどころがない。
ファルルが絶対の才能を持っていて、らぁら達にはそれに太刀打ちできる力がなかったとしても、「諦めない心」と「一生の友達との絆」はそれに対抗できるほどの力になり得る事がよく分かるだろう。だって栃乙女ラブはテニスプレイヤーとしてはとても強い存在なのに、らぁら達はそんなラブのサーブを三人の力で返すことが出来たのだから。
何にしても次回はいよいよ運命の一戦。更に成長を遂げたファルルが勝つかソラミスマイル、ドレッシングパフェが勝つか。どちらが勝つにせよ、パラダイスコーデは輝くのかどうか。
第二期の情報が公開され、アーケードゲームも登録者数百万人を突破と波が今確実に来ているプリパラはやっぱり最高に面白ぇや。



アイドルを題材にしたアニメ、所謂アイドルアニメで今期放送開始の注目作といえば『アイドルマスターシンデレラガールズ』だが、2014年7月から9月にかけて放送された『少年ハリウッド』の二期シリーズとなる『少年ハリウッド -HOLLY STAGE FOR 50-』も面白さでは負けてはいない。
特に先日放送された「第十六話 本物の握手」は握手会というものを通じて「アイドルとファンの交流」という事の意味を描いた素晴らしい回だった。
劇場での握手会が行われることになり、ファン達からは大好評。握手をする側である少年ハリウッド達も身近にファンと触れ合えたり、劇場も盛り上がるといい事尽くしで上機嫌の中、そんな握手会に関してあまりいい印象を抱いていないシャチョウは、風見颯の言葉をヒントに「原宿のどこかにいるメンバー達を見つけて握手をする」という握手会イベントを思いつく――!というあらすじのこの十六話。
そもそも握手会というものは何かというと読んで字のごとく、「アイドルと握手ができる公式イベント」だ。しかし「アイドルと握手ができる」ということは「アイドルに近い距離でコミュニケーションを取ることが出来る」ということでもあり、「自分の推しているアイドルに直接応援の声をかけることができる」となればファンが喜ぶのは当然と言えるだろう。
そんな「握手会」だが、最近のアイドルアニメではそんな「握手会」にスポットを当てた物語もちらほら見られるようになってきている。AKB48を原作としている『AKB0048』では、総選挙で順位を付けられてしまう事に悩む主人公の一人である本宮凪沙がファンとの交流を通じて、考えをより深めるきっかけとして握手会が描かれていたし、『アイカツ!』では初の握手会をやることになった大空あかりと氷上スミレがファンとの距離が近くなるからこそ、「どうすれば楽しんでもらえるか」を考える物語が展開されている(余談ではあるが、この回の氷上スミレの描写は「美人」と言う設定を存分に活かした描写が多い。美人描写好きには必見である)。
従って『少年ハリウッド』が握手会を作中で展開することそのものについては特におかしなところはないと言えるのだが、本作で問われたのは「本物の握手とは何か」ということだ。握手会に対して否定的な意見をもつシャチョウは「握手会にいけば絶対に出来る握手よりも、妄想の中でするような、街中で偶然出会ってする握手のほうが尊いこともある」と語っているが、これについては確かにそうだろう。「距離が近い」ということなら両者は特別な差はない。単にする場所とタイミングの違いだけだ。だから「握手会の必然」よりも「街中の偶然」の方がより嬉しいし、より尊い部分はあるかもしれない。ではそんな「偶然出会ってする握手」が「本物の握手」なのだろうか。
それは違うと言える。少なくとも本作の中では「違うもの」として描かれている。
その事は風見颯の言葉からもよく分かる。彼はシャチョウと勅使河原にこう言った。
「今日したのが握手かどうかは今はまだ誰にもわからない。俺達が本物じゃないから。俺達は今日した握手を宝物にしてもらうために、本物にするために、一回の握手をずっとずっと大切にしてもらうために本物にならなきゃいけない」と。
そうなのだ。握手会の握手も偶然街で出会ってした握手も違いはないのだ。等しくどちらも本物ではない。少なくとも今の少年ハリウッドがする握手は本物ではない。
なぜなら彼らはまだハリウッド東京すらも自分達のパフォーマンスで埋められないほどの存在なのだから。それがもしファンにとってかけがえのない宝物になるとしたら、それは少年ハリウッドがどれだけ頑張っても手が届かないような場所へ辿り着いた時、それこそ作中でファンが述べたような「武道館やドームのような大きなステージを自分達のファンだけで埋めた時」だ。
だから今はまだ未熟で、ハリウッド東京を埋める事すら出来ない少年ハリウッド達の握手は「本物ではない」。手が届く距離にいる彼らは、まだいつでも出会え、いつでも握手できる存在なのだから。
しかしもし彼らが本物になり、「ただの握手」が「本物の握手」に変わり、宝物へと変わった時、それはきっと多くの輝きとなって観客席から少年ハリウッド達を照らす光になるだろう。
かつての初代少年ハリウッド達にとってオレンジ色に輝いて見えたその光は、彼らにとってはどんな色に輝いて見えるのだろうか。
シャチョウが「見たい」といったのは、きっとそんな未知の輝きなのだろう。
一人一人の観客達に手が届いている間に少年ハリウッド達がファンに配られた宝の欠片。それは観客一人一人の胸に宿り、少年ハリウッドが本物へと変わった事と呼応して本物の宝へと変わって本物の輝きを放ってくれる。本物の輝きは、きっと「少年ハリウッド」を永遠がない世界で永遠の高みに至らせてくれるのだろう。
だから今の頑張りが生きてくるのだが、その一方でそんな「本物になること」に関して、風見颯本人は「少し怖い」と漏らしていることなど、「決していいことだけとは限らない」という描き方がされているのも興味深い。
彼らが本物になった時に待ち受けているものは何か。その事を今はただ楽しみにするばかりである。

『少年ハリウッド』を視聴していると何度かこういうハッとさせられる瞬間に立ち会うのだが、十六話はその中でも指折りの出来だ。恐ろしい事に、本作はこの十六話すらまだ踏み台であり、更に踏み込もうとしている。シャチョウの意見に従っていく中でシャチョウが考えを変えてしまうようなものを見つけた風見颯。かれはまさにそんな「踏み込む一歩」の象徴とも言える存在だ。
「未来BOX担当」と言う彼が持つ無限の未来はシャチョウの想像を越えていく可能性を示した。その可能性の先に何が待っているのか。自分としてはとても見てみたい風景だ。


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