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『プリパラ』想いを届ける皆のプリズムボイスと目覚めのファルルについて

『劇場版プリパラ』ルート4のプリズムボーイズツアーを熱唱上映会にてようやく鑑賞。事前に「凄い」ということだけは聞いていたのだが、確かに凄かった。というか、まさか内容を記憶していないほど興奮するとは思わなかった。いやもう熱唱上映会に来るような人は自分も含めて「濃い人」しかいないので、どうやっても楽しいとは思っていたのだが、まさか本編開始前の諸注意部分であれだけ興奮したのは今まで初めてだ!
本編も大いに盛り上がったのだが、ルート4に入ってからの映像の力の入りっぷりと面白さはおかしいと思う。特にヒロ様が登場した時には会場全体がおかしいぐらいの熱気に包まれていて、男性も女性も「ヒロー!!!!!」「ヒロ様ー!!!!!」と叫びだすし、カヅキ先輩にも「カヅキ先輩!」と声が飛ぶ。スターライトエクスプレスに至っては、各自が持ち込んだ光る薔薇やら黄色の薔薇の造花を手にして、ほぼ映像とリンク。「あの瞬間、俺達は完全にスターライトエクスプレスに乗り込んでいた」としか言えない展開のあとのあの曲はもうなんつーか、ドラッグじみていると思う。
特にプリズムジャンプはヤバイ。「新作プリズムジャンプは手描きでしか出来ない事をやりました」と言う話だったけど、まさか興奮しすぎて記憶を飛ばすほどの破壊力を持つとは予想しなかったよ……。カヅキ先輩の壁ドン……ヤバかった……。
「熱唱上映会の開催を前提にしている」と言う話だったので熱唱上映会で視聴してみたけど、今回の映画は本当に熱唱上映会で見るとまた違った面白さがあるので、興味がある人は是非熱唱上映会でみた方がいいと思う。あとプリズムボーイズツアーは正直必見です。俺ももう一回みたいな……・。



三年という短くも長い歴史に終止符を打った『プリティーリズム』のテーマを受け継いで2014年7月より放送開始した『プリパラ』。4月からは現在のメインキャラクターに天使なアイドル・みかんと悪魔なアイドル・あろまを加えた第二期シリーズがスタートすることが告知されているのだが、第一話から登場していたボーカルドールのファルルを巡る第一期シリーズもいよいよクライマックスだ。
らぁら達と出会い、共に過ごしてきたファルル。そんなファルルの中に芽生えた「らぁらと友達になりたい」と言う思いはユニコンの静止すら振り切るほどに強いものとなっていた。パラダイスコーデを賭けた最後のライブの後、友達にするかのようにトモチケをパキろうとしたらぁらとファルルだったが、トモチケをパキった直後にファルルは眠りについてしまう。
「神アイドルになりたい」という少女達の願いが集まって生まれた存在だからこそ、「友達を作りたい=トモチケをパキりたい」という普通の少女のような夢を抱く事が罪となり、ファルルは永遠の眠りについてしまう。思いを伝えるプリズムボイスの力を信じ、残酷な現実を超えてファルルをもう一度目覚めさせるような奇跡を、らぁら達は生み出す事ができるのだろうか――。3クールに渡る物語のクライマックスに用意されたボーカルドールであるファルルとの「友情」と「奇跡」の物語だが、この結末の素晴らしい点は何と言っても「みんな友達、みんなアイドル」というテーマを象徴するかのような展開になっていることだろう。
ファルルは前述したように「神アイドルになりたい」という少女達の願いが作り出した奇跡の存在だ。だから「完璧なアイドル」で、あらゆるアイドルの個性すらも瞬時にコピー出来てしまえる。「一人にして完璧かつ完結しているアイドルである」と言うことは「友達や仲間すらも必要としない」ということでもある。おそらくそこには「神アイドルになるようなアイドルは、仲間や友達すらも必要としない」という少女のエゴにも似た願いが混ざっているのだろう。そんな願いをも含めて生まれたファルルだから「友達」を求めてしまった事が悲劇を生んでしまう。
おそらくその悲劇は「神アイドルであって欲しい」と願った少女達も考えてすらいなかった事なのだろう。ファルルのファン達もそうだ。彼女達は「ファルルには完璧であって欲しい」とただ願っていただけなのだ。
だから「ファルルを目覚めさせよう」とするらぁら達にファンである少女達が全てを託す展開が象徴的だ。
彼女達は「ファルルには完璧なアイドルであって欲しい」という思いで応援してきたが、「ファルル自身はどうだったか。普通の女の子のようになりたかったのではないか」とそう考えた。だからファルルが最初にトモチケを交換しようとしたらぁら達に全てを託そうとしたのではないだろうか。
「ファルルを誰よりも普通の女の子として扱い、対等な立場の「人間」として接し、そしてファルルが倒れた後も目覚めさせるために頑張ってきた彼女達ならファルルを目覚めさせられる」と、そう思えたからファルルのファン達はらぁら達を信じてファルルを任せられる。
そうしたファンの思いをも背負ってステージに立ったらぁらが緊張で動けなくなってしまうのがまた面白い。
らぁらは今まで直感めいた自分の勘を信じて動いてきた。そふぃがトモチケを返却した時も、大神田校長がプリパラを嫌っていた時もそうだったが、今回に限っては「無理かもしれない」と不安感を持ってしまう。それはおそらく背負っているものの大きさを知ったからだろう。
「ファルルを助ける」のは自分のためだけではない。そこにはファルルのファン達の願いをも背負っている。だからこそ彼女は自分の責任の重さを感じて緊張してしまうのだが、その緊張を「らぁらと共にステージに立つ仲間達が解きほぐす」という展開はらぁらのアイドルデビューと共に始まった本作の歩みを強く感じさせてくれる、素晴らしい展開だ。ファンの声援を受けて頑張る六人をファルルの元に届けるかのように伸びる階段には、それだけファルルのファン達も見守っているようだ。そして観客全ての声援を受けてサイリウムチェンジによってパラダイスコーデは輝き出す――のだが、らぁら達の必死の思いも虚しく、パラダイスコーデの輝きは奇跡をもたらすことなく輝きを消失してしまう。
「ファルルを目覚めさせることが出来なかった」と涙を流すらぁらだったが、そんな「ファルルを目覚めさせたい」「ファルルに届けたい」と頑張るらぁら達に触発されるかのように始まる観客達の大合唱とらぁら達と観客達が共に創りだした奇跡は本作のテーマを思い出させてくれる。
作中でクマ達が言うように、プリズムボイスは誰かに思いを届けたいと言う願いが生み出す力だ。特別な力などではなく誰もが持っている思いの力だ。
「ファルルに目覚めて欲しい」「ファルルにこの思いを届けたい」
このライブを見ていた全ての人達の思いがプリズムボイスとなってファルルの心に届いていく。「普通の女の子のようにファルルとトモチケを交換したい」と言う願いが載せたトモチケはファルルの眠るステージへと飛んでいくのである。
そしてそんな思いを受け取った事でファルルはトモチケをパキれるような普通の女の子として誕生する。その誕生が神々しさを感じさせるように演出されているのは、「Make it!」の歌詞にあるようにファルルの夢(=友達を作る事)がもう夢じゃない(=誰とでも友達になれる)」からだろう。
ライブの後で改めてトモチケをパキるファルルとらぁらの姿が印象的に描かれているが、今回のファルルカムバックライブでも観客にちゃんと今まで友達となったアイドル達が登場しているなど「友達」を大事にしている本作らしい味わい深さと様式美にも似た美しさがある。トモチケを交換する姿を今まで印象的に描いてきたからこそ衝撃的なファルルの眠りと言う悲劇だったが、そんな悲劇を描いたからこそ決着を迎えた後のトモチケ交換には、「友達」という存在を大切に感じさせるのだ。

また生まれ変わった後のファルルに着目してみると、胸の部分にハートの意匠があしらわれているコーデになっていたり、サイリウムコーデの輝き方が以前までの機械的な輝きではなく、らぁら達と同じような輝き方をしている点なども面白い。以前までのファルルは瞳にハイライトが入っていなかったり、演じる赤崎千夏の声には機械的な加工が施されるなど、「ファルルは人間じゃない=心がない」という演出がされていたが、生まれ変わった後のファルルは瞳にハイライトが入っており、そうした人造物らしさを感じさせないデザインや演出へと変更されている。
これは「ファルルがトモチケを交換できる存在になった」と言う事を、そして「心がある存在になった」と言う事を直感的に理解させるようにするためだろう。
胸にハートの意匠がある辺りのデザインの落とし込みようも素晴らしいのだが、個人的に一番熱いのはサイリウムコーデの変更だ。今までのファルルは機械的に切り替えるだけだったのだが、生まれ変わった後のファルルはらぁら達と同じようなパターンへと変更されている。これによって「ファルルは特別な存在ではなくなった」ということをサイリウムコーデだけでも理解できるのである。第一期シリーズを締めくくるファルルの再誕を印象深くするために、ここまで演出を積み重ねてきていた点にはスタッフの並々ならぬ想いすら感じるが、しかしそんな強いこだわりがあったからこそ、こうした変更は一目見ただけで「ファルルが変化した!」と感じさせるのである。

アーケードゲーム版では全てのアイドルがプリズムボイスを使用でき、パラダイスコーデは誰でも獲得できるものになっているが、アニメ版を見ればそういう仕様になっていることに納得がいく事だろう。プリズムボイスは「誰かに思いを届けたいと言う強い願いによって生じる力」で、パラダイスコーデは「全てのアイドル達の思いを一つにするもの」。だからこそ、誰でも使用できるし、誰でも手に入れられるのだろう。
そこまで織り込んで本作が制作されたかは定かではないが、何にしてもパラダイスコーデを一度手に入れたいと思わせるだけの説得力が本作にあることだけは間違いない。
残すところあと一話だが、次回予告を見る限りでは『プリティーリズム』シリーズのように最終話はエピローグ的になるようで、ファルルの誕生会を行うとのこと。あろまやみかんといった二期シリーズから登場するキャラクター達も楽しみだが、まずは第一期シリーズの幕引きを楽しみにしたい。


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