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『プリパラ』三十九話に見る想像力をくすぐる仕掛け作りとアイドルの自主性について

『ジュエルペットマジカルチェンジ』。スタジオコメット制作の『ジュエルペット』シリーズが終わって、スタジオディーン制作の『ジュエルペット』シリーズの第一作目となる『マジカルチェンジ』。ジュエル城を元の世界に戻すために、人間世界で魔法使いになる修業をすることになったジュエルペット達と魔法使いに憧れる少女が一緒に生活しながら、成長していく――というストーリーになっていて、一話を見た感じだと手堅い作りというかコメディ路線復活というべきか。まあ一年間放送する作品なので、一話を見ただけで内容について理解することは難しいのだが、とりあえず言えることはラブラの復活は嬉しい半面、ガーネットとサフィーのリストラは寂しいなーと。代わりにラリマーとルナが入ったけど、やっぱり長く見続けてきただけに愛着があるんだよなー、ガーネットとサフィー。ゲストキャラとして登場することに期待しておく。
あとルナの声優が宍戸留美から変更になったけど、一話を見る限りでは「いいんじゃね?」って感じが。そこまで違和感はないし、過去にも変更された実例はあるので(サンゴとか)いいんじゃないかしら。合っていれば。
何にしても『ジュエルペット』はずっと見続けてきたシリーズではあるので、この一年間どう付き合えばいいのかということを考えながら、30分後の『プリパラ』と共に愛していきたい。



少女達の「神アイドルになりたい」と言う願いから生まれたボーカルドール・ファルルとらぁら達の友情の物語は、ライブを見守る全ての人間達が生み出したプリズムボイスによってファルルが普通の女の子として生まれ変わることで幕を下ろした。そのエピローグとなる38話ではファルルのために別のプリパラへ行こうとするユニコンとファルルがもう一度絆を繋ぎ直す姿が描かれ、ユニコンに同行する事を決めたファルルはらぁら達と「また会おう」と言う約束を交わして去っていくのだった。
ファルルとの別れから(視聴者基準で)一週間。決意を新たにライブに励もうとしたらぁら達を引き止めためが兄ぃに、詳しい説明を求めるところから第二期の物語は幕を開ける。
話数のナンバリングが継続されている事からも分かる通り、監督をはじめとするメインスタッフはほぼ全員続投しているが、劇伴担当者には今回から新たに『進撃の巨人』EDだった日笠陽子の「美しき残酷な世界」を作曲した石塚玲依氏が参加し、新たな物語を始める『プリパラ』の世界に彩りを加えてくれている。
さて『プリパラ』二期一話、もとい三十九話はめが兄ぃの全員解散宣言から幕を開ける。三十八話で今回への引きとしても使われるほどに衝撃的な「全員解散」の言葉だが、蓋を開けてみればプリパラドリームパレードの先頭のフロートに乗ることが出来る五人を決定するためのライブシリーズ、アイドルドリームグランプリがあったからのようだ。
そらみスマイルとドレッシングパフェ。この二つのアイドルユニットを見慣れていれば見慣れているほど、「なぜ?」と思わせる「全員解散」。しかし「五人チームでしか参加できないアイドルドリームグランプリのため」と言われれば納得だし、作中でも言及されているようにらぁらとシオンやドロシーとみれぃなど、今まではチームが違うために出来なかった組み合わせでのライブを想起させてくれる。実に『プリパラ』らしい起伏に富みながらも理屈の通った面白い展開だ。
『プリパラ』の特徴の一つとなっているライブパートもまた面白い。三十九話のライブパートは「五人チームでのライブ」のアピールとして、とても素晴らしいものに仕上がっている。
らぁら一人のライブに、途中から四体のホログラムが加わって擬似的な五人チームになったライブに仕上げることで「今回のライブパートはこんな感じになりますよ」ということを十二分にアピールしつつ、「ホログラムの枠に入る残りの四人は一体誰なんだろう。そして五人になった時、どうなるのだろう」と想像させてくれる。つまりらぁら以外をホログラムにすることで視聴者の期待感は煽られ、予想を膨らませるトリガーとして機能させられているのである(余談だが、このホログラムの姿が『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』のプリズミー達のシルエットをしており、『プリティーリズム』ファンを見ていた人達へのファンサービスとなっている)。
また地味といえば地味だが、興味深いのはひとしきりの説明がされ、「五人チームというものの難しさ」が語られた後に、プリパラアイドル達の中でも反応がわかれている事だ。「誰にでもチャンスが有る」という事から挑戦しよう!と思うアイドル達もいれば、「私達は今のままがいい」というアイドル達もいる。
プリパラドリームパレードの開催は決定であるが、『プリパラ』ではアイドル達にドリームパレードの先頭に立つ五人を決定する競争へ参加を促さない。あくまで自分達の活動方針は自分達で決めるべきと言わんばかりに自主性を大切にしているし、強要はしないのである。
このアイドル達の反応の違いもそうだが、『プリパラ』は時折冷静な視点を介入させる事がある。
例えばそふぃの変化とファンの反応などもその一つだ。
らぁら達のおかげでファンシーモードの自分を肯定し一歩踏み出す事でイメージを変化させたそふぃだが、親衛隊がそうであるように多くのファンがそふぃの変化を受け入れてはいる。しかし全てのファンが受け入れたわけではなく、その変化についていけずに離れていったファンがいることは忘れられていない。だから台詞の中だけとはいえ、しっかりとそのことは言及されているのだ。
このように『プリパラ』では「一つの物事について、全ての人間が肯定的に見ているわけではない」と言う視点は忘れられていない。だからそふぃのイメージの変化についても今回のアイドルドリームグランプリについても、らぁら達の決断と意見の異なる存在がしっかりと描写されている。そしてそういう存在について「そういう人もいる」以上の描き方をしていない。
そういう描き方にするからこそ、アイドル達の決断の一つ一つに、キャラクターらしさが宿るのではないだろうか。

第一期シリーズでは「友達」をテーマに骨太な成長物語を描いた『プリパラ』だが、第二期シリーズでは五人チームということもあってまた様々な出会いがあるはずだ。そんな中で新たに見つける何かは、少女達をより強く輝かせてくれるに違いない。
何にしても天使系アイドルのみかんや悪魔系アイドルのあろまといった新キャラクター達も顔を見せ、二年目の物語も動き出した。また一年間、楽しませてくれそうだ。


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