Entries

つまみ食いで追いつく『アイカツ!』あかり世代セレクションについて

ラブライブ! サンシャイン!!。今月の電撃G'sマガジンで大まかな企画概要が出たのだが、ほぼ一ヶ月前に予期していた内容通りだった。企画名や事前情報からある程度予想できたとはいえ、「μ'sの妹分」が出てくるというのはとてもいいことではないかと思う。こうして妹分となるアイドル達が立ち上がってくることで、『ラブライブ!』の物語にも縦軸の動きが生まれるわけで、μ'sのやってきた事に一つの意味が生まれるのだから。
廃校阻止を成し遂げたμ'sだからこそ、同じように盛り上がってない学校にいる人達を夢と憧れを与えてくれる。そういう夢や憧れが次の誰かをアイドルにするのだ。そういう「憧れの物語」は、『アイカツ!』や『プリティーリズム』シリーズでも描かれているが、『ラブライブ!』がそういう「憧れが連鎖していく物語を描けるほどの企画に成長した」ということは喜ばしい事である。
また「アニメのアイドル」というのは数多くあるけれど、公式に「あるアイドルユニットの妹分」という立ち位置を与えられた企画というのは珍しいように思う。「二代目」は『少年ハリウッド』や『Tokyo 7th シスターズ』でも描かれているものではあるが、「妹分」「フォロワー」と言う形で登場した例を自分は知らないなぁ。
そういう意味でも『ラブライブ! サンシャイン!!』は成功してほしいと思うのだが、果たしてどういう方向で伸ばしていくのやら。ゴッドこと公野櫻子女史だから、かなり計画的に組み立てていくとは思うのだが。
ところで公式サイトでユニット名を募集してるんだけど、「ソレイユ」になったらさすがに笑うと思う。ネタ被りは流石にその、な。『アイカツ!』の一部楽曲は畑亜貴作詞だし、ほら。



新入生も入学し、大空あかり達も先輩となって三年目のクライマックスへ向けて走りだした『アイカツ!』。
130話からはユニット結成編に突入し、「ステージに咲く氷の花」という異名を持つ氷上スミレとダンス界のキング、サニー&ジョニーから認められた「踊るイナズマ」黒沢凛が「ダンシングディーヴァ」というユニットを結成。131話で描かれたお披露目ライブは「ダンシングディーヴァ」と言うユニットらしい、圧倒的なパフォーマンスで視聴者を感動させた。
131話のライブ後に紅林珠璃が「自分のパートナー」を求めたように、氷上スミレと黒沢凛以外のアイドル達も次々とユニットを結成していくのだが、『アイカツ!』も既に130話を超えていることもあって、「興味はあるけど視聴するのは大変だ」と思っている人もいるのではないだろうか。
『銀河英雄伝説』と比べればまだ話数としては少ないが、それでも130話以上もあると「一話から最新話まで視聴する」というのは一日では不可能だし、二年目と三年目が比較的シームレスに接続されている事もあって、「物語の本筋だけをつまみ食い」ということをしようにも「どの話を見ればいいのか」が非常にわかりにくい。
どの話も面白いとはいえ、一話も見たことがない人が最新話に追いつこうと思うと、かなり苦労する事になるだろう。
そこで本稿では『アイカツ!』最新話(執筆当時は131話)に追い付くために、大空あかり達の物語の本筋に関わる話を紹介していきたい。
なお本稿は「これらの話を最低限見ておけば、最新話に追いつける」というものであるため、視聴してみて気になる話があればそちらに寄り道すればいいし、機会があれば二年目までの主人公を務めた星宮いちご達の物語も視聴して欲しい。

■76話 びっくり☆フレッシュガール! & 77話 目指してるスター☆彡

まず一番最初に視聴したいのは現在『アイカツ!』で主人公を務めている大空あかりが初登場した76話と77話だろう。
スターライト学園の新入生オーディションキャラバンの審査員を務めることになった星宮いちご達の前に現れたのは、星宮いちごに憧れる少女、大空あかりだった! 大空あかりのアイドル活動はこの新人オーディションで星宮いちごにアイドルの可能性を見出された事から始まった事もあって、これほど一番最初に視聴する話として相応しい話もないだろう。
また77話まで視聴したファンにとってお馴染みの「スターライト学園」についても、「転入してきたばかり」という大空あかりを通じて最低限の説明がされる事や、「オリジナルスター」という後の物語にも関わる言葉が出てくるのもこの76話&77話である。大空あかりの根底に流れるものが描かれるこの二話は三年目を見ていく上で重要な話だといえるだろう。

■80話 アイカツ!ブートキャンプ!

続いて視聴したいのは「大空あかり」と言うアイドルの資質について触れられた80話だ。
日々アイドル活動に奮闘しながらも、実力についてはまだまだな大空あかり。そんなあかりに学園長は新入生教育プログラムであるアイカツ!ブートキャンプを勧める。憧れの星宮いちごに追い付くためにブートキャンプに参加することに決めた大空あかりだったが、過酷と言われるだけあって、その内容もハードで……というこの一話では、大空あかりのアイドルとしての資質が描かれている。
彼女はとにかく諦めない。心が折れそうになりながらも、どうにかして立ち上がって前へと進んでいく。そんな姿が他のアイドル達を動かしていく展開はまさしく「大空あかり」と言うアイドルの魅力が宿っているといえるだろう。
また「アイドルなのにブートキャンプ」「課題が伐採して自分達の手でステージを作ること」など、この80話は『アイカツ!』と言う作品のぶっ飛んだ部分と真面目な部分が絶妙なバランスで描かれており、そういった点でもおすすめしたい。

■96話 レッツ! あかりサマー! & 97話 秘密の手紙と見えない星

大空あかりの不屈さとその魅力を描いた80話の後はこの96話と97話を二話続けて視聴したい。
80話では大空あかりの不屈さとだからこそ「愛される姿」を描いていたが、この話ではどれだけ練習してもスペシャルアピールが出せない事で思いつめ、「自分にアイドルの光はあるのだろうか」というところにまで追い詰められる大空あかりの姿が描かれているが、この話で大切なのは、何と言っても星宮いちごと大空あかりの関係性だろう。
憧れの星宮いちごにアイドルの光を見出されたものの、その光は目に見えない。だからこそいつまで経ってもスペシャルアピールを出せない事から、大空あかりは「自分にアイドルの光はないんじゃないか」と思い悩んでしまう。しかしその光を見出してくれた星宮いちごの言葉を信じて、レッスンを続けた大空あかりはついにスペシャルアピールを成功させる姿は、彼女のアイドルの光がようやく強い輝きとなった事を感じさせる。二年目でも屈指の傑作回となるこの話だが、コメディとして用いられがちなジョニー別府の教師としての良い一面が描かれているため、ジョニー別府ファンにもオススメだ。

■101話 憧れのSHINING LINE

二年目の最終話となる101話で何と言っても大事なのは星宮いちごから大空あかりへの主人公の交代劇だろう。
スターライト学園の定期発表会が近づく中、いちご達のライブを思い出して何も手がつかない大空あかりだったが、自分がもう「一般人」から「アイドル」であるということを思い出し、自分のアイドル活動を再びスタートを切るこの101話は、大空あかりの物語としても星宮いちごの物語としても重要な位置にあるといえ、二年目の物語の集大成だ。
また「背景は手描きであるのにキャラクターは3Dモデル」など『劇場版アイカツ!』に繋がるようなことが試みられていることも忘れないでおきたい。

■102話 アイカツしよう☆Ready Go!!

三年目の始まりとなる102話からは、大空あかりのルームメイトとなる氷上スミレが登場する。
現在でこそ仲間達と共にアイドル活動に励むスミレだが、登場した当初はオーディションで明確に優劣が付けられてしまう事を恐れて仲間を作ろうとしない孤独な存在だった。しかし大空あかりと共にアイドル活動をしたことがきっかけで、彼女は「仲間とするアイドル活動」の楽しさと面白さに気づいていく。後に黒沢凛とユニットを結成したりと自ら積極的な行動を行っていくようになる氷上スミレだが、そんな彼女の最初の一歩はこの102話にある。
また大空あかりにスポットを向けてみると、星宮いちごから学んだことを実践している事に気がつくはずだ。
彼女なりのアイドル活動の、そして新たなアイカツ!のスタートとして、この102話は必見である。
なおこの回では氷上スミレの美人演出が随所で確認できるため、そういった点でも押さえておきたい。

■107話 2人のドリーマー

「アイドルには外せないステージがある」
その言葉で身を引き締める大空あかりであったが、そんな彼女にショッピングモールでの単独ステージの依頼がやってくる。「自分にとって外せないステージ」と感じた大空あかりはドリーミークラウンのプレミアムドレスを手に入れるために、デザイナーである瀬名翼の元を尋ねる。
この107話は『アイカツ!』で定期的に挿入される「プレミアムドレスを入手するために、デザイナーの試練を乗り越える」という話なのだが、この回の興味深いところはドリーミークラウンのデザイナーである瀬名翼と大空あかりが対比されており、互いに認め合って共に歩き出す物語となっていることだ。
多くのデザイナー達が「大人」として演出されている中、あかりと瀬名翼の年齢が比較的近く、そして共に業界内では「新人」だからこそ「外せないステージ」を共に歩く二人の姿はとても勇ましい。
なおこの回のライブはOP曲でもある「Du-Du-Wa DO IT!!」でのライブとなっている。普段とは違う映像も楽しみたい。

■109話 アイカツのアツい風!

紅林珠璃の初登場回である。
『アイカツ先生』というドラマのオーディションを受けることになったあかり達の前に現れたのは紅林珠璃。新条ひなきの幼馴染である彼女は、女優、紅林可憐の娘でもある。偉大な母親を持つがゆえに「誰も自分を見てくれていない」ということに苦悩する紅林珠璃の姿を描いたこの109話では「親が偉大な役者だからこそ抱ける夢」や「自分を見てくれる仲間達の大切さ」など、三年目の『アイカツ!』の物語の方向性が提示されているように思う。
「紅林可憐の娘」ではなく「紅林珠璃」として見てくれた大空あかり達と共にアイカツ!していく事に決めた紅林珠璃。そんな彼女が母親から「役者」として認められる姿は胸を打つ名シーンだ。

■112話 GOGO!いちご応援隊

星宮いちごのワンマンライブ。そのイベントの手伝いをすることになったあかり達は、いちご達と一緒に行動することで、彼女達の在り方に影響を受けていく――。
『劇場版アイカツ!』の公開直前に放送されただけあって、この話は劇場版の内容とリンクしている。しかし単なる『劇場版アイカツ!』への導線となっているだけでないのが『アイカツ!』らしさ。「星宮いちご達はそれぞれのステージを、それぞれのステージで頑張っているからこそ輝いている」ということに触れたあかり達は、一人一人のステージを目指して歩き始める。年明けから始まる物語のいわば「導入編」とも言える物語だが、先輩達の在り方が未熟な後輩達をより高みへと導いていく流れは、シームレスに繋がっているからこそではないだろうか。
なお『劇場版アイカツ!』は12月13日に行われた大スター宮いちご祭りを舞台としているため、この話の視聴後に視聴したい。

■116話 大空JUMP!!

いちご達に触発された大空あかりが、自分なりの一歩を踏み出したのがこの116話だ。
この話では天気予報のキャスターの仕事を目指して頑張る大空あかりの姿が描かれているが、「何かを伝える」と言うことはとにかく難しい。天気一つでも伝え方一つでその印象は大きく変わってしまう。勉強したり取材したりして、その難しさを痛感したからこそ、それでもなお「前向きな気持ちを伝えたい」という大空あかりの思いが彼女なりのステージへと繋がっていく。
112話で描かれた内容に対する「大空あかりなりの解答」を描いたこの話は、「大空あかり」と言うアイドルの進む方向を示した一話だ。それに合わせてサインが変化している事にも注目して欲しい。

■117話 歌声はスミレ色

116話を「大空あかりなりの解答」とするのなら、この117話は「氷上スミレなりの解答」だろう。
「歌が大好きだからアイドルになった」と言う氷上スミレだが、彼女に舞い込む仕事はその美貌を活かしたものばかり。そこで思い悩むスミレだったが、そんな時、CDデビューオーディションと自分を推しているシャンプーのイメージキャラクターのオーディションの日程が重なってしまうのだった。
求められている姿と自分のやりたいこと。その合間で揺れ動く氷上スミレの姿は非常に人間臭いが、だからこそ共感できる部分でもある。
どちらを選ぶにせよ彼女の道であることには変わりない。最終的に氷上スミレはCDデビューオーディションを選び、彼女はCDデビューを果たすのだが、自らが歩む道だから自分の意思で踏み出す。その一歩が彼女のステージへと繋がっていくのだが、後の話で氷上スミレを推していたプロデューサーが再登場しており、「一歩を踏み出した先にあるステージ」を描いている。

■123話 春のブーケ

ドリーミークラウンの新作ドレスが発表される。自分が着たいと思うあかりだったが、瀬名翼は星宮いちごの事を思い浮かべていた。師匠にあたる天羽先生にあそこまで熱を入れさせる星宮いちご。そんな彼女に新作ドレスを着て欲しいと思う瀬名翼だったが、そのドレスを見た星宮いちごは瀬名翼が想像していなかった人の名前を上げた。
この話を「瀬名翼と大空あかりが自分たちの絆を再確認する」と一言で言ってしまうのは簡単だ。しかしこの話はもうちょっと奥深い。というのも、この話は「デザイナーとアイドルの関係性」について踏み込んだ物語だからだ。
師匠の背中越しに見た星宮いちごの姿。だからこそ瀬名翼は星宮いちごに着て欲しいと思った。
しかしそんな彼が作ったものは星宮いちごの姿を描いていなかった。
ここに『アイカツ!』におけるデザイナーとアイドルがどういう存在かが現れているのである。
「少女漫画みたい」と言われるこの話だが、『プリティーリズム・レインボーライブ』のシリーズ構成を務めた井内秀治がエコンテに参加しているなど、「なるほど」と思える要素は多い。
今後も共に歩んでいく二人を考えると、この123話は重要だと思うのだ。

■124話 クイーンの花

スターライト学園のトップアイドルを決める『スターライトクイーンカップ』を描いたこの話では、「スターライトクイーン」という「スターライト学園の頂点に立つ存在」を通じて、トップアイドルが背負う使命について描いている。
トップアイドルになるということはただ「アイドルの中で一番の実力者」というだけではない。その背中には、他のアイドル達を導く使命を帯びている。だからこそ北大路さくらは出場を決め、スターライト学園のアイドル達を引っ張っていく北大路さくららしいスターライトクイーンを目指す。
あかり達が中心にいない物語だが、この話は『アイカツ!』と言う作品の「トップアイドル観」がよく現れているため、この話をおすすめしておく。

■125話 あこがれの向こう側

いちご達ソレイユが全国ツアーを行うと言う。先輩がまた新たな一歩を踏み出した事に心躍るあかり達であったが、いちご達はこの全国ツアーは大きな夢の最初の一歩だと語る。ではその夢とは一体なんだろうか? というこの125話で大事なのは「夢は叶うとは限らない」ということ。そして「夢があるから頑張れる」ということだろう。
スターライトクイーンを目指しながらも叶わなかった。しかしそのために頑張ってきたことが無駄になったわけではない。そんな叶うかどうかは分からないが、努力し続け、走り続けることが別の夢へと繋がっていく。この125話では夢があるからこその活力と、「友達と一緒だから頑張れる」ということが描かれている。
またいちごからあかりへとスターライトクイーンへの夢が継承されている事も面白い。
仲間でありライバルとして、共に走りだしたあかり、スミレ、ひなきの姿はとても「アイカツ!」をしていると言えるだろう。



以上が126話までで「これだけ視聴しておけばとりあえず追いつける話」だが、127話以降の話をしておこう。
と言っても、「大体全部の話が本筋に関わっているので全部見た方がいい」というしかない部分があるのだが、その中でも重要な話はというと、やはり128話と130話、131話だろう。
特に重要なのは130話・131話のダンシングディーヴァ結成回で、この回からユニット編へと突入していくということもあって、この二話は絶対に視聴しておきたい。

何にしても『アイカツ!』三年目もあっという間に後半戦へと突入し、後輩達を新たに加えてあかり達の物語も大きく動き出している。だからこそ「できるだけ多くの人に本作を見て欲しい」と思い、本稿を執筆したが、この他にも面白い話は山ほどあるのが『アイカツ!』だ。
スターライト学園でシェフをしている四葉さんの過去を描いた「スター☆バレンタイン」などは「夢」というものについて描かれている傑作である。できれば視聴して欲しい。
そして三年目を見終わった後は、最初にも書いたようにあかりが憧れるいちご達の物語にも触れて欲しい。
彼女のアイカツ!があったから、大空あかりのアイカツ!があるのだから。
何にせよ本稿が『アイカツ!』を新たに見始める人達のきっかけになったのなら、自分としては感謝感激、恐悦至極というものである。


Lovely Party Collection/チュチュ・バレリーナLovely Party Collection/チュチュ・バレリーナ
(2015/04/29)
AIKATSU☆STARS!、るか・もな・みき from AIKATSU☆STARS! 他

商品詳細を見る

【早期購入特典あり】劇場版アイカツ! 超豪華版 大スター宮いちごBOX(とび出す!たためる!特製いちごちゃんうちわ付き) [Blu-ray]【早期購入特典あり】劇場版アイカツ! 超豪華版 大スター宮いちごBOX(とび出す!たためる!特製いちごちゃんうちわ付き) [Blu-ray]
(2015/06/02)
諸星すみれ、田所あずさ 他

商品詳細を見る

スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/2136-2c33d8fc

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター