Entries

2015年上半期映画ベスト3――『バードマン』『劇場版プリパラ』『マッドマックス』について

グッドスマイルカンパニーが新しくリリースした『ねんどろいどこ~で』シリーズの第一弾である真中らぁらを二体とも購入したのだが、これは……凄いな……。
出来そのものはねんどろいどの関節機構をオミットしたものである。大きさについても大体ねんどろいどぐらいでポージングも固定。オプションは台座ぐらいだ。「無い」と断言しても特に問題無いと思う。ただこのレベルの代物が3000円でお釣りが来るような値段で販売されているというのは驚異的だ。関節やオプションを無くした分だけ値段が下がるのはわかるが、この値段設定は凄いとしか言えない。
また何気に凄いのが共通規格を採用していることにより「コーデを組み合わせる面白さ」を生み出せている事だろう。例えばトウィンクルリボンのサイリウムコーデを7月に発売されるみれぃやそふぃに使う事やスカート部分だけ別のものにするなども出来るのだ。このシリーズが増えれば増えるほど組み替えて作れるコーデの幅が広がるわけで……。地味ながらも凄く遊ばせる(そしてお金を出したくなる)シリーズなんじゃないか、これは。
グッスマが女児向け玩具市場に新規参入するために開発したこのシリーズだけど、これが成功したらまた玩具業界全体も色々と活発化するような気もするので成功して欲しいところ。今のところは『プリパラ』だけだから、次は『アイカツ!』とか『プリキュア』とかで出せばいいんじゃないかな!



今年公開された・予定されている映画はいずれも大作ばかりである。
『アベンジャーズ エイジオブウルトロン』『ジュラシックワールド』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『テッド2』のような大人気シリーズの最新作もあれば、『セッション』や『アメリカンスナイパー』『チャッピー』『ピッチパーフェクト』『ピッチパーフェクト2』『アントマン』『アリスのままで』のような映画賞にノミネートされていたり、高い評価を受けている作品も非常に多い。邦画に目を向けてみても『進撃の巨人』や『寄生獣』『海街diary』といった実写化作品もあれば、『地獄で何が悪い!』などで高い評価を受けた園子温監督の『ラブ&ピース』や劇作家・平田オリザの原作を本広克行が監督を務めた『幕があがる』などがあるし、劇場版アニメとしては冲方丁が脚本を手がけた『攻殻機動隊 新劇場版』や『劇場版ドラゴンボールZ 復活の「F」』、『あの花の名前を僕達はまだ知らない』のスタッフが手がける『心が叫びたがってるんだ。』、『Wake Up, Girls!』の新作劇場版アニメ、ようやく公開日が明らかとなった『ガールズ&パンツァー』の劇場版アニメも今年である。
このように今年は邦画でも洋画でも面白い作品が非常に多い。アカデミー賞ノミネート作品だけで満足出来てしまうほど、面白い作品ばかりだ。そこで2015年上半期公開作品の中から個人的に面白かった映画を三本ほど紹介したい。

■バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

今年のアカデミー賞作品賞はどの作品が受賞してもおかしくないほど激戦だったように思う。『アメリカンスナイパー』や『セッション』、『6才のボクが、大人になるまで。』も色々と面白い作品であったが、その中でも一本を選べということなら自分は『バードマン』を上げる。なぜならこの作品には溢れんばかりばかりの生命力と力強さがあるからだ。
主人公であるリーガン・トムソンは落ち目のハリウッド役者。かつては『バードマン』というスーパーヒーロー映画で主役であるバードマンを演じて名誉を手に入れたものの、以降の活躍はパッとせず「かつてはバードマンだった役者」と呼ばれ続けていた。家庭でも失敗した彼は役者としての再評価されるために、自身が主役と演出を務めた舞台演劇に挑戦しようとするのだが、役者の一人は怪我でダウン。代役でやってきた役者は天才だが、リーガンのいうことをまるで聞かずにやりたい放題。果たしてリーガンは舞台を成功させるのか?という『バードマン』だが、本作を見ていて一番最初に気がつくのはキャスティングの面白さだ。
というのもリーガン・トムソンがバードマン役で有名になった役者であるように、そんなリーガンを演じるマイケル・キートンもかつて『バットマン』で主役のブルース・ウェイン役を演じて有名になった役者だからだ。役者とキャラクターを重ね合わせる事で、両者の魅力が上手く混ぜ合わされており、奇妙な面白さが生み出されている。というか、「マイケル・キートンのパロディ」として面白すぎた。「売れない役者が復活をかけて舞台に挑む!」という真面目そうなストーリーであるにも関わらずコメディ映画としても笑えるのは、こうしたキャスティングも込みでデザインされているからだろう。計算し尽くされっぷりには見事だと言わざるをえない。
またリーガン自体がストーリーが進行されていくにつれて、自身の抱える問題と向き合ってドンドンと若々しくなっていく辺りも面白い。肉体的には太っているし老いている。しかし最後の瞬間、彼の体は作中に登場する全ての人間よりも生命力にあふれており、非常に美しいものがあった。こうした点も本作の素晴らしいところだろう。
作品賞や脚本賞だけでなく「長回ししかない」と錯覚させるほど卓越した編集テクニックで撮影賞も受賞した本作は、映画でしか実現不可能なアイデアを実現させた快作である。

■劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ

今年上半期の映画の中で「見ていて楽しい」と思える作品は幾つもあった。しかし今年上半期で一番となると、自分はこの『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ』以外に上げられない。それほどまでに「見ていて楽しい」と思える作品だった。
タイトルから分かるように2014年7月から放送している『プリパラ』の劇場版アニメ化作品である本作の最大の特徴は「イベント」として作りこまれている事だろう。「映画」ではなく「ライブ」として徹底的に楽しませるような仕掛けが随所に仕込まれており、それがまた「楽しい」のである。
映画を見に来た観客と作中に登場する観客達を同一の存在として扱ってコール&レスポンスの面白さを展開したり、ライブ中に振るサイリウムの色を指定することで「アイドルを応援する面白さ」を体験させたり。画面の中と画面の外に一体感をもたせることに成功しており、本作は「映画」というよりも「ライブ」に近い面白さを展開する事に成功している。その面白さで観客を一気に惹きつけた後で展開される物語自体も素晴らしい。前シリーズ『プリティーリズム』から『プリパラ』へのバトンタッチをテーマにしたその物語は前シリーズのファンならもちろん、『プリパラ』ファンにとっても魅力ある継承を描けていたように思う。
また何度でも見に来てもらうために「ルート分岐」と称して週替りで内容が変化したり、毎週末にサイリウムやコールが解禁された「アイドル応援上映会」が企画されていたのも面白い。特にアイドル応援上映会は「ライブ感覚」というものを疑似体験させてくれる素晴らしい企画だった。思わず何度も通ってしまったほどである。
昨今様々なアイドルアニメが誕生し劇場版アニメ化を果たしているが、『劇場版プリパラ』のような「イベント型劇場版アニメ」というのは「アイドルアニメの劇場版アニメ化」における最適解の一つではないかと思う。
アニメの中で活躍するアイドル達のライブに行くことは次元の壁でも突破しない限りは出来ないことだ。しかし本作のように「イベント」として見てもらえるように作りこんでいればライブに行ったかのような「体験」を得ることが出来る。「アニメの中で活躍するアイドル達のライブに行くことが出来る」のだ。これほどファンとして嬉しく、そして楽しいこともない。
今秋に公開されているシアターライブアニメの方ではどういったものを見せてくれるのだろうか。今から楽しみで仕方がない。

■マッドマックス 怒りのデスロード

最後に取り上げるのは『マッドマックス 怒りのデスロード』である。前作『サンダードーム』から30年ぶりに制作されたマッドマックスシリーズの最新作である『怒りのデスロード』は、人間を資源として扱うイモータンジョーから女達を逃がそうとするフュリオサと女を連れ戻そうとするイモータン・ジョーの戦いを描いたカーチェイスアクション映画となっている。
本作が素晴らしい点は幾つもある。世紀末ファッションや「ゲテモノ」としか言い様がないほど改造に改造を重ねられた車といったビジュアル面も素晴らしいし、石油資源が枯渇した世界の中で戦い続けるキャラクター達の力強さも素晴らしい。「全編クライマックス」としか言いようがないストーリー構成も最高だし、ほぼ全編に渡って繰り広げられるチェイスシーンに至っては「どのチェイスシーンが好きか」と言う話を饒舌に語ってしまえるほどに好きだ。
だが、個人的に『怒りのデスロード』で一番素晴らしいと思うのは「全編クライマックス」としか言い様がない中で描かれる「人間の尊厳」だ。最小限度に留められた台詞の数々だが、その全ての台詞の根底には「人間の尊厳」がある。
前述したように本作の敵となるのは人間を資源として扱うイモータン・ジョーだ。男は輸血袋、女は子どもを産む機械として扱われ、そこには一切の尊厳は認められていない。彼の部下に当たるウォーボーイズも「死ねば英雄の館に行ける」と考えて、尊厳もかなぐり捨てて特攻すら平気で行うほどマッドとしか言い様がない奴らである。
逆にフュリオサと女達は人間の尊厳を求めて外の世界へと飛び出し、はるか遠くにある緑の地を目指す中で「産む機械」ではなく「人間」として尊厳を獲得していく。怯えて泣き喚いていた女達が、旅を続ける中で自分達の持てる力で戦おうとする。この過程をアクションをメインとしながらも最小限度の台詞で描き切っており、その姿がまた格好いい。
またシリーズを通しての主人公であるマックスをほったらかして、フュリオサと並ぶ本作のもう一人の主人公と化しているニュークスも素晴らしい。華々しく散る事で英雄の館へ行こうとしていたニュークスが、フュリオサ達と共に旅を続ける中でその考えを大きく変えていき、非常に「人間らしい」クライマックスを迎える。「死にたがり」でしかなかったニュークスが「後に続くもの」を引き受けるあのクライマックスは本作でも屈指の名シーンだ。
本作を見終わった後、自分が思った事は「本作が描いているものは人間の元々持っている強さなのではないか」ということだった。エネルギッシュでアグレッシブ。見ているだけで生命として強くなったかのような錯覚してしまう本作はアクション映画史に残る大傑作だ。「自宅で視聴」などと言わず、今すぐにでも映画館で見ることをオススメしたい。

■殿堂入り:ラブライブ!The School Idol Movie

もはや語るまでもないほどの作品である。
ネタバレしかないが、詳細については以下の記事を読んで欲しい。

それはスクールアイドルを愛する者達の讃歌――『ラブライブ!The School Idol Movie』



上半期は以上のような三本+一本であるが、下半期も面白い作品は控えている。
ゲーマー万歳映画である『ピクセル』などもそうだし、何でも『ファンタスティック・フォー』のリブート作も公開される予定らしい。また『アイカツ!』の劇場版アニメ第二弾も控えているし、『プリキュア』は東映まんがまつりよろしくプリキュアまんがまつり状態で色々と楽しみしか無い。
何にせよ、まずは『アベンジャーズ エイジオブウルトロン』を早めに観たいところだ。

   

スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/2154-54dd33ed

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター