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『プリパラ』天才と努力家の活躍する残酷な競争世界について

『ワンパンマン』。全く期待してなかったんだけど、今期アニメの中でも作画カロリーだけならトップクラスなのでは……。ケレン味のあるアクションを凄まじい熱量で映像にしていて、とにかく「すごい」ということだけが伝わってくる映像作品に仕上げられている。一話だけかと思ったら二話以降でも適度に息抜きしながら、見せ場となるアクションでは凄まじいものを出してくる。ストーリーは原作と変わらず「強い敵が出る→サイタマが拳一発で倒す」なのだが、映像のテンションが高いというだけで楽しんで見られるなぁ。こういう映像になったのは書き込みまくったド派手なアクションで魅せる作品だからなのだろう。それを映像にするとなるとここまでやらないと原作の面白さが生まれない。原作の面白さをアニメで表現するときに必要になったから高カロリーな映像にした。それだけなんだろうな。それにしてもちょっと凄すぎるが。どういう伝手でここまでの人を揃えたんだろう。夏目監督、すごいなぁ。
「全体としてはどこで切るのか」とか「WEB漫画版で見られたアニメーションはそのままなぞってしまうのか」とか気になるけど、今期でも特に凄い作品の一つだなぁ、ワンパンマン。



いよいよ10月24日に新作劇場版アニメ『とびだすプリパラ み~んなでめざせ!アイドル☆グランプリ』が上映開始となる『プリパラ』。内容こそ3月に公開された『劇場版プリパラ』と同じように「ライブパートに特化した総集編」と変わらないようだが、「とびだす」とタイトルにあるように『プリパラ』の特徴的な空間と奥行きを活かしたライブパートが「3D映画」という形で生まれ変わるという。
一体どのようなライブ映像になるのだろうか。22日に発売された3DS専用ソフト『プリパラ めざせ!アイドル☆グランプリNO.1!』共々注目である。
さて4月に『2nd Season』が幕を開けたアニメ『プリパラ』も、後半戦となる第三クールに突入したという事もあって大きな盛り上がりを見せている。
語尾に「ダ・ヴィンチ」「ルネ」「ゴーギャン」など芸術家の名前をつけてしまうような芸術家肌のお絵かきアイドル・黄木あじみの登場に、秋のプリンセスを見つけるオータムドリームアイドルグランプリの開催、怪盗ジーニアス=紫京院ひびきの暗躍と物語を左右する要素が次々と展開。コミカルな演出で楽しませながらも、今後の「ガチな展開」にも期待を持たせてくれている。
そんな「ガチな展開」へと繋がる鍵を握るキーキャラクターとなりそうなのは南みれぃだ。
「サイリウムチャームは本来のチームとは関係なくドリームチームを結成してしまう」という問題には「友達が「ドリームチーム」と言う形で新しい可能性を模索できる機会に恵まれたのなら、それは素直に応援しよう」という心構えで解決したものの、努力を積み重ねてきた身としては、友達が勝利すれば嬉しい部分はあるもののやはり敗北は悔しい。「友達と同じぐらいに努力をしてきたはずなのに、勝者を決めるチャームベルは自分ではなく友達に祝福を与える」のである。その結果を割り切る事が出来ず、感情の整理がつかないのも当然だといえるだろう。
ましてやひびきの言うように、みれぃ達のチームには「アイドルの天才」である北条そふぃや「囲碁の天才」である東堂シオンがいるのである。「天才を二人も擁しておきながら、なぜチャームベルは自分達を選ばなかったのか」と考えた時に、「努力家である自分達が足を引っ張ってしまっていたのではないか」という考えに行き着いてしまっても無理からぬ事だ。
ここでみれぃを通じて問われているのは「天才と努力家、天才と凡人とでは住む世界が違うのではないか?」という事である。
そふぃやシオンは何事に対しても持ち前の天性の才能で乗り越えていく。オータムドリームアイドルグランプリでの敗北も特に気にする事無く気持ちを入れ替える程度で乗り越えていくし、「ファンを大切にする」という当たり前の事を意識せずとも成し遂げてしまう。パフォーマンス面でもシオンやそふぃは天才であり、その才能については疑う余地が無いほど卓越したセンスを発揮している。しかしみれぃはそふぃやシオンほどの才能を持ち合わせていない。代わりに彼女に与えられたのは「考え続け、努力し続けること」である。その何事に対しても妥協せず、努力を積み重ねることで完璧へと近づけていく姿勢は今まで描かれてきたとおりであるし、オータムドリームアイドルグランプリのための練習風景でも描かれていた。
しかし今回の敗北とひびきの言葉によって彼女の「努力」という精神面での柱は揺らぎつつある。
「北条そふぃと東堂シオン。二人の天性の才能を持つアイドルと共にステージに立っておきながら勝利することが出来なかった」という事実は、「努力では超えられない壁があるのではないか?」「天才と凡人は同じステージに立つべきではないのではないか?」という問いを生み出し、「南みれぃ」というアイドルを揺さぶっていく。
「天才の足を引っ張らないようにする事こそが何よりの努力だ」と語るひびきに反論できなかった事が、みれぃが揺さぶられている事の何よりの証明だ。なぜならひびきのその言葉は、「アイドル・南みれぃ」のこれまでの日々を全て否定する言葉なのだから。

こうして見ていくと、『プリパラ』で描かれている構図はとても残酷なものだ。
友達の間柄であってもアイドルは競争社会である以上、明確な優劣は発生するし、当たり前のように勝者と敗者が生まれる。勝者のみが栄光のステージに立つことが許され、敗者は観客席から見守ることしか許されない。
その残酷さの中で苦しむアイドル達もいるだろう。違うドリームチームになってしまった事に戸惑うアイドルもいるだろうし、みれぃのように残酷さに打ちのめされるアイドルもいるだろう。
しかしそんな残酷な世界であっても「友達」は必ず救いをもたらしてくれるはずだ。
らぁらと怪盗ジーニアスが遂に正面から衝突を宣言し、物語はどんどん加速していく。『プリパラ』はどうなっていくのだろうか。ドリームパレードの行方は……? みれぃに注目しながら物語の行く末を見守っていきたい。



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