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ソーシャルゲームのアニメ化とその手法についての雑感

μ's、紅白出場おめでとうございます。アニメ化以前までは「いつ終わってもおかしくない」と言われていたし、実際規模としても小規模。なので「いつ終わっても悔いがないように応援しよう」という覚悟のもとで今まで応援してきたんだけど、アニメ化を契機に成長を遂げて、まさか紅白出場まで決定するとは。もうあの「『いつ終わってもいい。だから今全力で応援しよう』という覚悟は必要ないんだなぁ」と思うと少し寂しく思う。でも同時に自分が今まで見てきたライブでのパフォーマンスや、これまで触れてきたもので受け取った思いというものは、紅白出場で大切な宝物になったようにも思うのです。ありがとう『ラブライブ!』。
そして冬コミで頒布する予定の新刊がちょうど「『ラブライブ!』のアニメ化以前から以降へと繋ぐ」というテーマの本である件。
企画自体は夏コミの段階ではある程度固まっていて、劇場版のソフト化もタイミング的にちょうどいいなーと思っていたところにこの動きって。三日目に友人のところに委託する予定だったけど、完璧すぎるじゃないか……。
そんなわけで紅白出場もネタとしてはちゃんと拾っているので、よろしくお願いします。



最近ソーシャルゲームがメディアミックスの一環としてアニメ化されることが増えてきている。
2014年には『神撃のバハムート』を原作とする『神撃のバハムート GENESIS』と『ガールフレンド(仮)』がアニメ化を果たし、今年2015年には『アイドルマスターシンデレラガールズ』『SHOW BY ROCK!!』『モンスターストライク』の三本(「スマホアプリ原作」という基準なら『ハッカドール』が含まれるため四本となる)が制作された。
来年2016年には既に『神撃のバハムート』からは『GENESIS』の第二期シリーズとゲーム内イベントだった「マナリア魔法学院」のアニメ化となる『神撃のバハムート マナリアフレンズ』のアニメ化が決定しているだけでなく、セガゲームスの『チェインクロニクル』にガンホーの『ディバインゲート』、Cygamesの『グランブルーファンタジー』までアニメ化が決定しており、「ソーシャルゲームのアニメ化」はもはやソーシャルゲームのメディアミックス展開において「普通のこと」になりつつある。
とはいえ、ソーシャルゲームはアニメの題材にするには難しい点も多い。
キャラクター数の多さや最近はそうでもないとはいえ、具体的なシナリオがないゲームも多い。またゲームとしてのシステムそのものに魅力があるゲームでは、そのシステム面での魅力をアニメで表現する必要が出てくる。これらを全て解決するのは難しく、アニメ化の際には「その作品の何が重要なのか」を念頭に置いた上で、ゲームの魅力を表現すべくそれぞれの作品で様々なアプローチが試みられており、魅力的な作品が次々と誕生している。今回はそのアプローチの仕方に注目し、作品を取り上げたい。

「キャラクターの魅力」という点に着目した『戦国コレクション』はオムニバス形式を採用した事で、キャラクター一人一人の展開を行う事に成功した作品である。本作では「史実とは異なる世界から現代へやってきた戦国武将一人一人を主人公にした一話完結の物語」という共通の構造が用意されており、カルト映画から有名映画までをオマージュにしたシナリオで様々なジャンルを展開しながらそれぞれが現代日本と自分に向き合って「元の世界に戻るor現代に残る」という結論を出すまでを丁寧に描いた。前話をあくまで「一人一人の事情」としてしているからこそ、前話の要素を引っ張らずに描かれる現代の戦国武将達の姿はとても魅力的で、また「異世界転移」と言う過程を挟む事でキャラクター一人一人を原作世界からある程度切り離す事に成功している点も面白く、非常に楽しい作品だった。
似たような手法でアニメ化した作品としては『ガールフレンド(仮)』があるが、こちらもキャラクター一人一人の魅力を伝える事に特化した作品で、ヒロイン達が可愛さを「アニメ」と言う形で表現した点は素晴らしいの一言に尽きる。キャラクター数が多いソーシャルゲームが原作だからこそ出来たやり方だといっても過言ではないだろう。

『神撃のバハムートGENESIS』で重視されていたのは「リッチなビジュアル」と「作品世界とその世界に生きる人々」だ。
前者の「リッチなビジュアル」だが、『神撃のバハムートGENESIS』は、同時期の作品でも一、二を争うほどハイクオリティなグラフィックの作品となっていたが、これは原作にあたる『神撃のバハムート』自身が美麗なグラフィックが特徴となっていたからだろう。「原作のグラフィックのレベルの高さを理解しているからこそアニメでも高いクオリティにする」。単純だからこそ難しい事を難なくこなしている点からはスタッフの原作への理解の深さが窺えるが、シナリオのジャンルとして「ヘルヘイムを目指すロードムービー」を選択した事で原作と遜色ないレベルで再現された作品世界を巡る面白さがあり、「世界を旅している」という印象が強く残る作品となっていた。

ここまで取り上げてきた作品は原作にある要素をピックアップしたものが多いが、オリジナル要素を大幅に加える事で独自の物語を構築する作品も数々誕生している。『アイドルマスターシンデレラガールズ』と『SHOW BY ROCK!!』はそうした作品で、『アイドルマスターシンデレラガールズ』では「武内駿輔が演じるプロデューサー」「伝統ある芸能プロダクション、346プロ」「シンデレラプロジェクト」と言った要素が付与されてアイドル達一人一人が成長していく物語が描かれ、『SHOW BY ROCK!!』では原作にも登場するシアンに「現代日本で暮らす引っ込み思案な少女」「資質を見出されて作品世界に召喚される」という大きな設定を付与することで、シアンを主人公とした「行きて帰りし物語」的な成長物語を構築した。
どちらもアプローチとしては似たようなものだが、具体的な物語が薄いからこそ出来るアレンジっぷりが楽しい作品に仕上げられている。

そして今現在youtubeにて公開されている『モンスターストライク』では「原作となるゲームそのものが作品世界に登場する」と言う形で物語構造の中にゲームそのものを取り込み、ゲームをプレイするプレイヤー達にスポットを当てた物語を作り上げた。手法としてはホビーアニメの手法に近いものではあるのだが、『モンスターストライク』で重要な友情コンボや友情プレイなどといったゲームシステム的な要素を「チームでプレイするもの」という形で表現することに成功しており、ソーシャルゲームをアニメにする上でのやり方としては『モンスターストライク』のやり方もまた一つの答えではないだろうか。

今年はCygamesがアニメ部門を立ち上げるなど、ソーシャルゲームのアニメ展開は非常に大きな動きを見せている。
今後どのように発展していくかは分からないが、少なくとも面白い作品が生まれる事だけは間違いない。その動向に注目していきたい。

 

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