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『仮面ライダークウガ』2015年に蘇る新たな伝説について

来年で東映女児向けアニメ50週年を迎えるわけなのだが、スーパー戦隊も来年で40作品目を迎え、後述するように仮面ライダーも生誕45週年という事でニチアサ全体にとって一つの節目とも言える一年であることに気づいてしまった。なんかもう凄いな。
『仮面ライダー』は生誕45週年記念作品として『仮面ライダーバトライド・ウォー』シリーズの最新作として『仮面ライダーバトライド・ウォー創生』の発売を発表済み。今度は「一話」を再現するということで、昭和ライダーまで参戦と気合の入った内容。二号ライダーもようやくプレイアブル化するということで、G-3での無双とかも出来るとか思うと胸が熱くなる。ゼロノスはデネブとのコンビネーション技まで欲しいのだが、はたしてどうなることやら。
『プリキュア』は来年は『魔法使いプリキュア』になることがようやくアナウンスされたけど、『プリキュア』でここまで具体的なモチーフを持ち出してきたのは珍しいな。今放送している『プリンセスプリキュア』も具体的ではあるのだが、「魔法使い」とは。実際にどうなるのかは分からないが、東映の女児向けアニメにとって一つの節目とも言える年に放送される事もあって、自己言及的な側面があるかも気になるところ。
一方戦隊は『動物戦隊ジュウオウジャー』と言うアナウンスがされているけど、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』みたいな響きで素敵。あっちは結構ハードめな話だったけど、こっちはどうなるかな。『ニンニンジャー』もようやく面白くなってきたかなー?と言う感じなのだが、『ジュウオウジャー』はどういう作品になるのか全くわからないな……。まあ40作品目だし、鉄板とも言えるモチーフだから期待したいね。



2016年にシリーズ生誕45週年を迎える『仮面ライダー』シリーズ。異形の姿になってしまった者達が、自由のために自分と同質の存在と戦う物語も時代に合わせて変化を続け、現在放送中の『仮面ライダーゴースト』では怪人達に殺されてしまった主人公が、仮面ライダーに変身して生き返る道を探す!という物語が展開されている。この『ゴースト』では「英雄」がモチーフとされている事もあって、様々な新機軸とシンプルなデザインがなかなか面白い作品に仕上げられているのだが、この『仮面ライダーゴースト』を含む平成に誕生した仮面ライダーシリーズ=平成ライダーシリーズの始祖となる作品が『仮面ライダークウガ』だ。
2000年から2001年にかけて放送された『仮面ライダークウガ』は「もし現代に怪人が現れたら」という事を真面目に考証したリアルシミュレーション的作風と、「どんなことがあっても暴力を正当化しない」という五代雄介のヒーロー性が支持され、『BLACK RX』以降途切れていた「TVシリーズの仮面ライダー」というものを復活させた。この『クウガ』の成功があったからこそ『アギト』『龍騎』とシリーズを重ねることが出来、今日の「平成ライダー」というシリーズブランドが確立されたと言っても過言ではないのだが、そんな『仮面ライダークウガ』が2015年を舞台に復活を遂げた。
それがこの漫画版『仮面ライダークウガ』である。
舞台は西暦2015年。超古代に封じられたグロンギが現代に復活を遂げ、「ゲゲル」と呼ばれる殺戮ゲームを開始。人々を襲い始めた。グロンギと同じように蘇った古代の戦士と出会った五代雄介はその資質を見込まれ、力を授けられる。その力とは「クウガ」と呼ばれる戦士へと変身する力であった。
物語自体は原作と同じ流れを踏襲している。「怪人が現代に蘇ったら」というリアルシミュレーション的な側面もほぼそのままで、怪人が人々を襲い始めても、民間人である五代雄介よりも一条薫達警察が最初に動く。『仮面ライダークウガ』のもう一人の主人公とも言える一条薫と警察官達の戦いもしっかりと描かれ、自分達に出来る事で人々を守ろうとする彼らの戦いの描写はエブリデイヒーローめいた面白さがある。また五代雄介自体も原作と比較すると彼の背後にある物語を描写しているなど掘り下げが行われているが、根底にあるものはそのままで、『クウガ』の代名詞とも言える彼の笑顔のサムズアップもそのまま登場しているなど、2000年に放送されたオリジンへの深い理解と敬愛が窺える。特に『クウガ』序盤の屈指の名シーンである「赤のクウガへの変身」ではカラーページを巧みに使って覚悟による白から赤への変化を演出しており、漫画ならではの『クウガ』となっている点は賞賛に値する。15年の時を超えて復活を遂げた『クウガ』として申し分ない出来だろう。
その一方でクウガ=五代雄介と警察官・一条薫がタッグを組み、グロンギとの戦いに身を投じるまでを描いた序盤以降ではオリジナル要素が多く見られるようになり、「死神すらも見逃す」と言われるほど強運に守られた凄腕の傭兵がグロンギを倒すために来日したりと「人類対グロンギ」という戦いの様相を見せつつあるのだが、そんなオリジナル要素の中でも非常に大きいのは「仮面ライダーアギトの登場」だろう。
元々原作にあたる『仮面ライダークウガ』と『仮面ライダーアギト』は意図的にパラレルワールドになるように制作されている。
「未確認生命体四号」と言った『クウガ』の専門用語や『アギト』に登場する「G-3」がクウガを彷彿とさせるデザインであることなど、『クウガ』との繋がりを意識させるものは多いが、時系列まで詳細に検討していくとかなりの点で矛盾が見受けられる。
つまり『アギト』とは「『クウガ』のような出来事が過去にあった世界」であり、「『クウガ』の世界ではない」のだが、本作では意図的に緩くなっていた『クウガ』と『アギト』の繋がりを強化し、「仮面ライダーアギト」を『クウガ』の物語に参加させている。それもクウガとは異なる「グロンギを倒せる存在」として。
二巻巻末に収録された白倉伸一郎によると「今の読者に対する改変の一つ」という事なのだが、このアギトの参戦はオリジンとは違う「2015年の仮面ライダークウガ」というものの始動を感じさせるもので、非常にワクワクさせる展開だ。また「法に縛られない存在」として設定されている点も『アギト』におけるアギトの立ち位置らしいとも言える。
「五代雄介と対になる存在として位置づけられたン・ダグバ・ゼバがクウガの最大の敵になる」という点はおそらく変更されないだろうが、クウガ・警察とイリーガルなアギト、そして人間としてある種の極限まで行き着いてしまった傭兵とスタイルの異なる戦士達とそのチームが出揃い、グロンギとの戦いを始めていく。その戦いがたどる運命と、グロンギ事件の決着はどうなるのだろうか。
原作を知っていればこそ「続き」に期待させる『仮面ライダークウガ』。「クウガ」という言葉が気にかかる人には是非とも読んでいただきたい作品だ。

  



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