Entries

ジュエルペットシリーズ終了によせて

冬コミお疲れ様でした。今回は友人のくげぬまさんの場所で頒布してましたが、色々な人に手にとってもらえたみたいで何よりです。そのうち書店委託する予定なので、買いそこねた人や行けなかったと言う人は是非お買い求めください。よろしくお願いします。

スターウォーズ視聴。「ジョージ・ルーカスがほぼノータッチという形で制作されたスターウォーズ」ということで、どんなものかと見に行ったのだが、「新世代に依る新シリーズの立ち上げ」ということならよくやったほうなのではないかと思う。エピソード4のオマージュ的なシナリオながら、「元帝国軍兵士」という「全くの赤の他人」を投入することでの化学反応も上手く行かせているし、シス側の人間として配置されたカイロ・レンのキャラ立てもなかなか良い。部下であるストームトルーパー達から「面倒くさい上司」として扱われている辺りは「エイブラムス、面白いこと考えるなぁ」と思ったけども。
個人的によかったのはハン・ソロの離脱だなぁ。スターウォーズほどの作品になってくると「ルーク三部作のキャラクターの中からどの程度続投するのか」みたいな事を考えなきゃいけないところだけど、今回のハン・ソロの離脱のさせ方はレイやカイロ・レンという新世代のキャラクター達の物語を始める上での起点としても上手く機能するし、上手くハン・ソロの存在を物語の中に落とし込めていると思う。ただこれは見ないと分からない部分でもあるので、箝口令を敷いたのは正解だった。見ないと本当に暴動物になっていた気がするぞ。
全体的には無難っちゃ無難な作りなので、エピソード8以降を見ないと何ともいえないけど、久しぶりに見るスターウォーズは面白かったのでエピソード8にも期待したい。



12月26日の『ジュエルペット マジカルチェンジ』完結を持って、ジュエルペットシリーズは終了を迎えた。
サンリオとセガトイズが共同開発したキャラクター「ジュエルペット」が、アニメで展開され始めたのは2009年4月5日のこと。そんな2009年4月5日からシリーズ最終作となった『ジュエルペット マジカルチェンジ』が完結した12月26日までの間、「ジュエルペットとの交流」を軸に様々な物語が紡がれてきた。
『サンシャイン』『マジカルチェンジ』のようなメタフィクションやハイテンションギャグ、パロディなどのを用いたギャグコメディ寄りの作品から『てぃんくる☆』『レディ』のような少女の成長を描いたシリアス寄りの作品まで、本当に様々な作品が制作されてきたのだが、その中でも個人的に一番気に入っているのが2014年から2015年にかけて放送された『レディジュエルペット』である。
レディ候補生に選ばれた少女達が素敵なレディになるために、ジュエルペット達に導かれながら修行していく――という粗筋の『レディジュエルペット』は、「少女達の成長物語」に主眼を置いている事もあってジュエルペットシリーズの中でも異色の作品だ。
主人公となるのは「ももな」と「リリアン」と言う二人の少女であり、シリーズ共通の主人公だったルビーは「ももなをレディへと導くメンター」というポジションで物語へ関わっていく。
自分がこの作品に惚れ込んでいるのは「幸せ」というものが画一的なものではなく、人それぞれの形がある事を丁寧に描いた事。そして「負の感情」というものと向き合っているからだ。
『レディジュエルペット』の中では「素敵なレディになる」ということが必ずしも正しい事だとは描かれていない。ももなが憧れるレディダイアナも「レディジュエルになる」という夢をもってレディ候補生になったものの、彼女はレディジュエルになるよりも恋人となったアルトと結婚する道を選び、幸せを掴みとった。
ももな達と共に修行に励むみずきもかろんも、「素敵なレディ」の代名詞である「レディジュエル」というものを目指しているわけではない。本作における「レディ」とは「幸せの形」と言い換える事もできるだろう。
だからこそレディ候補生達は「自分達の幸せの形とは何か」と自分の心と向き合い、そしてようやく見つけた自分の幸せを掴みとるために努力する。その努力の果てに、自分達の夢見た「レディ」を掴みとったももなとリリアンの姿はとても凛々しく、美しいものだった。
また「負の感情」についても素晴らしい解答を用意してくれていた。物語終盤では嫉妬や怒り、悲しみ、憎しみといった負の感情を司るビーストが復活を遂げ、世界を滅ぼそうとする。そのビーストを倒す方法はジュエルアローしかないのだが、そのジュエルアローを手にしても、ももなは「ビーストを倒す」という解答を取らずに「ビーストすらも必要だ」という答えを導き出す。
「負の感情は誰にでもある」という事を答えにしたこの結末は本当に素晴らしいもので、「幸せ」を巡る一年間の物語を締めくくるのに相応しい結末だった。

次点で気に入っているのが『ジュエルペット てぃんくる☆』である。
実は『てぃんくる☆』は本放送で見ていたわけではなく、全話録画していたものを『サンシャイン』が放送していた頃に友人が絶賛していたのを見て、HDDから掘り起こして一気に見た作品なのだが、こちらも『レディ』に負けず劣らず面白い作品だった。
「内向的で引っ込み思案の少女、桜あかりがジュエルペットのルビーと出会い、ジュエルランドの魔法学校に入学した事で少しづつ成長を遂げていく」と言うストーリーの『てぃんくる☆』もまた『レディ』と同じ成長物語路線でシリアス寄りの作風なのだが、本作で気に入っているのは人間世界由来のネガティブな感情によって誕生したバッデストと、そのバッデストに取り込まれてしまったアルマを巡る物語の決着だ。
「桜あかり」と言う少女の献身が「アルマ」という少女が抱えるネガティブな感情を癒していく流れは、何度見ても「あかりちゃんマジ熾天使」と言ってしまうほど感動的なものだった。
BD-BOX化によって制作された特別編も素晴らしい本作は「ジュエルペット」と言う作品を知らない人にも是非見て欲しい傑作である。

コメディ路線の作品では『ジュエルペット サンシャイン』が思い浮かぶが、個人的には『ジュエルペット きら☆デコ!』が好きだった。
森脇真琴監督にふでやすかずゆき脚本とカルト的人気を誇るサンリオ狂気のコメディ作品『おねがいマイメロディ』シリーズのスタッフが大集合した本作は、『サンシャイン』と比較すると少し大人しくなっているものの、森脇真琴監督らしいハイテンションギャグ具合とふでやすかずゆきの詰め込む作風が合わさって、予想通りの狂気的な作品に仕上がっていた。
しかしメインストーリーが蔑ろになっているわけではないのが森脇真琴&ふでやすかずゆきコンビらしい。ぶっ飛んだ作風なのに終盤ではしっかりと物語をまとめ上げており、「笑いあり涙あり」な作品に仕上がっている。
変身ヒーロー物のテイストもしっかり生かされた本作は、『銀魂』と比肩するほどパロディに対して自重しない『サンシャイン』の影に隠れてしまったものの、笑いも涙も妥協しない作品であった。こうした作品が有ることがまたジュエルペットらしいのだと思う。

ジュエルペットシリーズは終わった。
しかしジュエルペットシリーズから教えられた事、与えられたものが終わったわけではない。「ジュエルペットに教えられた事」を大事にしていく事こそが「ジュエルペットシリーズを語り継ぐ」ということなのではないだろうか。
「ジュエルペット」と言う素晴らしい作品群と出会えた事に感謝しつつ、『リルリルフェアリル』放送開始までの三ヶ月間を大事にしていきたい。

  



スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/2208-cdbd4cd0

0件のトラックバック

2件のコメント

[C1647]

リルリルフェアリルは2月6日放送開始です(1月30日には放送前特番もあります)
よって放送開始までは1ヶ月ということになります

[C1648] Re: タイトルなし

なるほど。ジュエルペット終了から次のシリーズスタートまで滅茶苦茶短いですね……。
  • 2016-01-04
  • 水音
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター