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『モンスターハンタークロス』爽快感と歯応えに折り合いをつけたデザインについて

ディメンションW。「OPの絵コンテが梅津泰臣」というのは本当に面白いもので、アニメ化には「うーん」と思っていた自分も「あ、それはちゃんと見ないと」と思わせる力がある。冒頭のキョーマのダンスは動き自体がナマっぽい事もあっておそらくロトスコープを使っていると思う。ガソリンが枯渇してエネルギーはほぼ作中のキーアイテムであるコイルによって賄われている世界を舞台にした作品で、ロトスコをあえて持ってくるのはキョーマのアナログ人間っぷりを表現しているのかもしれないのだが、あそこだけやたらナマっぽくて印象に残りすぎる……。いや別にいいんだけどね。
内容面では頑張ってる方だと思う。話の構造自体はベタベタな作品ではあるんだけど、間の使い方や声優の演技や劇伴といった音の要素、動画の強みを活かしたアクション付けなど原作にある魅力的な要素を上手く引き出せてる。キョーマに小野大輔を据えたのはベタといえばベタだが、そのベタさが逆にいいな。もう一人の主人公でありキョーマのパートナーとなるミラ役の上田麗奈も意外と芯のあるミラを上手く表現できているように思う。
意外としっかり原作のエピソードを拾ってるんだけど、今回のアニメ化でどこまで映像にするのやら。
原作読者として見守っていきたい。



『モンスターハンタークロス』が面白い。諸事情で本格的なプレイ開始は年始からとなったのだが、プレイ開始してからというもの、ふとした時間にプレイしてしまうほど楽しんでいる。このハマり具合は歴代の『モンスターハンター』の中でも「一番」と言ってもいいぐらいだ。

個人的な印象ではあるが、『クロス』の前作に当たる『モンスターハンター4』及びそのアップグレード版である『モンスターハンター4G』についてはそこそこ面白かったものの、あまり好ましいものではなかった。
この二作では「段差を使ったジャンプ」と「乗り攻撃」という形で、ユーザーの取れる選択肢に二つの新たな選択肢が追加され、ユーザーがある程度能動的に大きな隙を創り出す事が可能になった。しかし大きな隙をある程度狙って出せるようになった反動なのか、それとも「突き詰めていくとターン制である」という従来のシステムからの脱却を図ろうとしたためなのか、この二作では従来のモンスターにあった行動と行動の間の隙が潰され、プレイヤーは僅かな隙を無理矢理こじ開けるかのようなプレイを要求される事になっていたように思う。
そうした傾向については正直「ユーザー側に対する挑戦状」であると受け取りつつも「面倒」という印象が強かった。「できればもうちょっとマイルドになってほしいなぁ」と思っていたところで『4』から一年ほど後に『4G』が発売されたのだが、当たり前といえば当たり前なのだが『4』の路線をより発展させたものになっていて、正直なところ「面倒くさい」という方が勝った。G級まで頑張ったけど。
狂竜化を超えた「極限化」の追加で元々少なかった隙が更に少なくなり、特定部位にはダメージが通らないどころか攻撃が弾かれて巨大な隙を晒す危険性も増え、その極限化に対抗しようと思えば面倒くさい手順を経由して短時間で解除手順を決めなければならない。
倒せた時の達成感は今まで以上のものがあった事は認めよう。極限化したモンスターはデタラメじみた性能である分、それを仲間と共に倒せた時はやはり嬉しかったし、満足感があった。
しかしながら装備を作るために何度も繰り返すとなるとその達成感は回数を重ねるごとに薄れ、最終的には「面倒くさい」の一言しか出てこないのである。
そういう意味では『モンスターハンター4』及び『モンスターハンター4G』は個人的には非常に「惜しい」ゲームであった。「もう少し手心というやつを……」という気持ちにしかならない、色んな意味で惜しい作品であった。乗り周りは従来からの脱却を考えてかなり好意的に見ているものの、それ以外の点が残念すぎたのである。正直極限化モンスター郡に関しては何回死んだか分からなくて、『モンスターハンターポータブル2』のティガレックス級のトラウマになっている。
そんな『モンスターハンター4』と『モンスターハンター4G』の傷を引きずっている事もあって、今回の『モンスターハンタークロス』も手を出すべきなのかと考えてみたのだが、シリーズ自体は好きだし手を出さなければ!と言う使命感から今回も無事に購入したのだが、ベースとなっているエンジンそのものは自分が深い傷を負わされた『4』や『4G』と同じなのに、スタイルや狩技といった新要素や調整、ターン制などの以前までの要素の復活というだけでここまで違うのか……と驚嘆するほど全く別のゲームだ。
個人的に評価したいのは「動かしていて楽しい」というアクションゲームの爽快な点を、シリーズの持つ「観察して敵の隙を窺いながら攻撃する」という面白さと共存させている点で、本作は動かしていてとにかく楽しい。
ターン制が復活してモンスターの行動と行動の間の隙が比較的大きくなった事もあって、モンスターの隙を伺いながら攻撃し、攻撃を食らいそうだなーと思ったら回避!でも十分に立ち回れてしまうほど爽快感がある。
この点は「空中戦に特化」と言う触れ込みで従来の操作方法とは別に追加された「エリアルスタイル」では顕著に現れていて、前方へ回避→モンスターを踏み台に大きくジャンプ!という形で回避から攻撃までワンセットで繋がる面白さがある。特に大剣やスラッシュアックスといったリーチの長い武器では「敵の攻撃を避けるための回避行動からのジャンプ攻撃」で危険範囲から離脱しながら攻撃!という事も出来ると非常に楽しいものとなっている。
またスタイルと同じように本作の目玉の一つとなっている「狩技」も、攻撃に使えるものから回避に使えるものまでバリエーションは豊富で、連続して使えるものではないとはいえ、「攻撃を食らうようなピンチでも脱する事が出来る」「倒れたモンスターの特定の部位に狩技で集中攻撃を叩き込む」といったことも出来るため、「次はこうしよう」という反省点を見つけやすい。
こうした点により『4』や『4G』にあった「理不尽さ」や「面倒臭さ」を上手く解消する事に成功しており、同じクエストを何度も周回していても苦痛に感じにくくされたゲームデザインは、「モンスターハンター史上最高傑作」と言ってもいいほど素晴らしいデザインではないかと思う。

四天王として登場するモンスター達もどれも戦っていて楽しく、二つ名モンスターの滅茶苦茶さ加減もまた「挑戦状」として楽しく仕上げられた『モンスターハンタークロス』。『メダロット9』や今度発売される『真・女神転生4FINAL』と交互にプレイして、長く楽しんでいきたい。





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