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『アイカツ! フォト on ステージ!!』繰り返しプレイしたくなるゲームデザインと愛に溢れたシナリオについて

『プリパラ』のライブミュージカルの脚本が坪田文だった。坪田文さんといえば『プリティーリズム』で、『レインボーライブ』のベルローズサイドの物語などは彼女の仕事である。個人的には『ディアマイフューチャー』で「グレイトフルシンフォニア」という傑作ミュージカルを書き上げた印象が強く、彼女が上葉みあに叫ばせた「私たちはプリズムスターだ!」から続く一連の台詞は、自分の中で本当に衝撃的な台詞だったのだが、そんな坪田文さんがプリパラに。外伝とはいえ、一本脚本を書き上げていると言うのは本当に嬉しいというかなんというか。
本音を言えば「怖い」の方が先に出るんだけども、彼女が書き上げた『プリパラ』のシナリオは3DS版『プリパラ』が明るく楽しい『プリパラ』のテイストの中にえぐさがあったから。
今回の脚本はどうなるのかな。怖いけど、ちゃんと見たいなぁ。



アニメがソーシャルゲームになることは全く珍しい事ではない。
特に最近では「アニメと同時にソーシャルゲームなどを展開する」ということも増えており、ソーシャルゲーム化は「メディアミックス展開先の一つ」として「漫画化」や小説化と同じぐらいに「選択肢」として定着しつつあるといっても過言ではないだろう。作品へとアクセスする入り口が増える事は「その作品に触れる人が増える」という事でもある。F2P(基本無料のアイテム課金制)が採用されやすいソーシャルゲーム化は「プレイ自体には金銭的コストを必要としない」ということもあり、一ユーザーとしては「比較的触れさせやすい入り口」として認知されているように感じるのだが、そんなアニメのソーシャルゲーム化の中でも「子供向けアニメのソーシャルゲーム化」というのはあまり例を見ないケースだ。
そんな珍しい道を今歩もうとしている作品が『アイカツ!』だ。
女児向けデータカードダスを原作とするアニメとして発表され、現在も絶賛放送中の『アイカツ!』がソーシャルゲーム化される!というのはファンにとってもファンじゃない人にとっても驚愕のニュースなのだが、先日1月27日にサービスが開始された『アイカツ! フォト on ステージ!!』はシリーズのファンはもちろん、ファンではない人も楽しめる作品となっている。

本作で注目なのは「視覚的な個性付け」と「ライフポイント制の廃止」だ。
一つ目の「視覚的な個性付け」についてだが、本作はジャンルとしては楽曲に合わせてタイミングよくパネルをタップしていくリズムゲームなのだが、四つのパネルが合体して一つの巨大なパネルになるなど、「視覚的な変化」と言う形で楽曲ごとの個性付けを行っているのである。
このパネルの変化による楽曲ごとの個性のおかげで、楽曲ごとの違いが譜面だけでなく視覚的にも分かりやすい。
またこの楽曲に合わせたパネルの変化が高難易度になればなるほどより激しくなる事もあって、プレイしている時の印象は同じ楽曲でも全く異なるものとなっており、難易度ごとの変化づけもよく出来ている。
難易度の上昇が従来のゲームより顕著な形で現れている事で、プレイしていて「無理」と思うことも多いが、難易度や楽曲ごとの「個性づけ」という点について言うのなら、本作はユニークなやり方で表現できている。
二つ目の「ライフポイント制の廃止」だが、個人的にはこれが本作の一番素晴らしいところではないかと思う。
というのも、「新しい楽曲に挑戦する」ということが非常にやりやすいからだ。
リズムゲームを採用している多くのソーシャルゲームでは「ライフポイントが0になると楽曲途中でも強制終了させられる」と言う形で「失敗」を表現している。低難易度なら多少のミスをしてもライフポイントが尽きる前にクリア出来てしまうのだが、高難易度では「譜面を覚えなければクリアすら難しい」という事が多い。そのため何度もプレイする必要があるのだが、「スタミナ制」を採用している場合は「スタミナ=プレイできる回数」であるために「何度も挑戦して覚える」という事がやりにくい。「安定してクリアできる楽曲ばかりプレイする」ということになりがちである。
しかしながら本作はスタミナ制ではあるものの「ライフポイント制」を採用していない。代わりに採用されているのが「クリア条件制」で、楽曲終了までの間にその条件さえ満たしてしまえばクリアとして扱ってくれるため、多少のミスが全く気にならない。
仮にクリア条件を満たせなかったとしても楽曲を最後までプレイさせてくれる事もあって、「今回は練習」という割り切りをしやすい。
「何度も繰り返しプレイすることで譜面を覚える」と言う過程がどこかで必要になるリズムゲームとして、この仕様は本当にありがたい。

以上の点はソーシャルゲームとしての話だが、『アイカツ!』としてはどうなのかというと、こちらもよく出来ている。
プレイヤーは「アイカツ!フォトシステム」という仮想現実でのシミュレーションシステムを学園長から託されたスターライト学園のアイドルとして、『アイカツ!』に登場する様々なアイドル達と関わっていくのだが、二年目から登場したドリームアカデミーの四人はもちろん、交換留学生として登場した栗栖ここねや藤原みやびといったキャラクターにまでシナリオが用意されているのである。
シナリオが用意されていないキャラはメインキャラクターでは大地ののと白樺リサぐらいで、それ以外のアイドルにはほぼ全員に用意されているというのは驚嘆するしかない。
メインキャラクター以外でも服部ユウや神谷しおんといったサブキャラクターだけでなく、クラスメートとして設定されたキャラクターほぼ全て出演。所謂経験値用アイテムにジョニー別府と「そこまでやるか!?」と言いたくなるほど頑張っているのだが、シナリオ面でもファンですら忘れているような設定が登場したり、アニメでは見られなかったキャラクター同士の絡みがあるなど、原作への愛に溢れている。
現在開催中のイベントシナリオも「今このユニットが復活することの意味」を『アイカツ!』らしく上手くまとめたシナリオでとても良い。追加される事が決まった大地ののと白樺リサのシナリオにも期待したい。



新曲が幾つも企画されているなど、既に熱い展開を見せている『アイカツ! フォト on ステージ!!』。
四月で今の話に一区切り付いてしまうとしても、本作ならではの物語を紡いでいってほしい。




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