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『プリパラ』皆の思いが作る奇跡の翼と友情による世界の再生について

『プリパラ 1st Season』のBD-BOXを特定のショップで買えば、7月に開催されるライブツアーのチケットが確定で購入できるというのは本当に素晴らしいな。自分は親衛隊にも加入しているので抽選でも購入権利はまず貰えるんだけど、「お金を出せば抽選をすっ飛ばして確定でもらえる」というのは余計なところに気を使わなくて済むので本当に有り難い。BDはファングッズにしか過ぎないんだけど、まあ元から購入する予定だったし、イベントに確定でいけるなら躊躇なく購入ですよ。4万弱とか安い安い。資本主義バンザイ!
でも俺、そのぐらいの時期ってほぼ間違いなく次の本の制作作業なのよね。締切は相当前に切ってるとはいえ、そこまでズレこむ可能性があるし、どうなるのか本当に分からんな……。行けるように調整していこう。



ついにシリーズ初の完全新作劇場版アニメ『映画プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ』の公開が始まり、ゲームでは二年目の最後を飾るドリームパレードも始まった『プリパラ』。コンテンツ全体が二年目の幕引きへ向けて全力ダッシュしている印象を受ける事もあって少々名残惜しさを感じてしまうが、「二年目の集大成」に相応しい数々の要素で二年目の最後まで楽しませてくれそうだ。
森脇真琴を監督とするアニメチームが描く「み~んな友達! み~んなアイドル!」なアニメ『プリパラ』も、二年目のフィナーレに向けて熱い盛り上がりを見せているものの一つだろう。86話では四季のプリンセスを賭けた最後の戦い「スプリングドリームアイドルグランプリ」が開催され、偽りに満ちた外の世界を捨て去り、愛するプリパラの中で永遠に生き続けようとする紫京院ひびきとそれを止めようとするらぁら達の最後の戦いが描かれた。
「ステージに立つ十人の思惑と願いが交差する究極の個人戦」として演出された「アラウンド・ザ・プリパランド!」は、ソロパートが一部被るように構成された楽曲やセレパラ歌劇団とフレンドールのメンバー達が交互にスポットが当たるカット割りなど、「究極の個人戦」「天才対努力の再戦」というコンセプトに忠実なライブを作り上げている。サビでは地球そのものをステージにするなど、「ドリームシアターでのライブの究極系」と言っても間違いではないほどポップさと壮大さを兼ね揃えたライブに仕上がっているが、86話で素晴らしいのは「ファルルの決断」と「ファイナルエアリーの誕生」だろう。

アイドルに憧れる少女達の願いの集合体「ボーカルドール」になることで偽りに満ちた外の世界を捨て去り、自らが愛するプリパラの中で永遠に生きようとする紫京院ひびき。ひびきのその願いを聞いたボーカルドールであるファルルは「いつも一緒にいられる友達が出来る」とその願いを肯定的に受け止めていたのだが、プリパラへと忍び込んだふわりの言葉により「本当にそれがひびきにとって良い事なのか?」と見つめなおすようになる。
どれだけ多くの友達やファンが出来たとしても、プリパラが閉園する夜だけは誰もいないプリパラの中で過ごさなければならない。
ファルルの寂しさをコミカルな描写の中で丁寧に描いていたからこそ、「夜になっても会いに来てくれるひびきの特別さ」と「一緒にいてくれる存在の誕生への願い」というファルルの気持ちにも説得力が生まれる。ユニコンもいない一人きりの夜の寂しさを楽しませてくれたのは、紫京院ひびきだけだ。そんなひびきがずっとプリパラの中にいられる存在になろうとしているのだ。もう一人きりの夜で寂しい気持ちをしたくないとファルルが考えてもおかしな事ではないだろう。むしろその願いを持つ事自体が「普通の少女」のようであり、ファルルが「特別な存在」ではなく「普通の存在」であることを印象づけさせる。
しかしだからこそ「寂しさを紛らわすための自分の願い」を優先するのではなく、「ボーカルドールとなってプリパラの中に居続ける事は、ひびきにとって本当に良い事なのか?」を考えた結果、「ひびきの前に立ち塞がる敵となってでもひびきを止める」という決断を下すファルルの姿には「ひびきへの思い」と「友情」を感じさせる。
「自分のため」ではなく「友達のために」。
ファルルの心に生まれた友達への思いは自分以外の人間への絶望を抱えたひびきには届かず、全てを賭けて外の世界を捨て去ろうとするひびきのプラチナエアリーの前に敗北してしまうのだが、ファルルの「友達への思い」は一番の親友であるらぁらに受け継がれ、奇跡を起こす。

らぁらはこれまでひびきに対して特に強い思いを持っていたわけではなかった。
「友達なんていらない!」「努力なんて無駄だ!」とひびきが言った時には反発したし、ひびきが友達嫌いになった理由が明かされた時は「酷い!」と傷ついたひびきに共感するような言葉を口にしていたが、ひびき自身について特別に強い思いを持っていたかというと、そういうわけではなかった。
みれぃのように対極に位置する存在故の強い反発も、レオナのようにひびきを救いたいという思いを持つわけでもなく、ふわりのように「本当のひびきの姿を見たい」と思うわけでも、あじみやファルルのように「友達になりたい」という気持ちを持っていたわけでもなかった。あったのは「プリパラの良さを知ってほしい」という漠然とした願いだけ。その願いだけでひびきに対抗できるわけがなかった。
しかしファルルから「友達を止めて」と言う願いを、仲間達から四季のプリンセスへの思いを受け取ったらぁらは天才にしか許されないプラチナエアリーをも超えるファイナルエアリーを誕生させる。らぁらに想いを託した全てのアイドル達の存在を感じさせるように虹色に輝く翼は、ひびきのプラチナエアリーをも超える力でらぁらに勝利を導く。
「友達の友達は友達だから!」
友達だからこそ間違った道へ進もうとするのなら止めたい。友達だからこそ世界にはもっと輝きが満ちている事を知ってほしい。
虹色に輝く両翼はらぁらだけの力で輝いているわけではない。ひびきの事を考える全てのアイドル達の想いがその翼を形作っている。その翼――ファイナルエアリーが導いたフレンドールの勝利は自分の外側に広がる世界に絶望を抱えたひびきの心に衝撃を与えるのだが、フレンドールの勝利が確定したと同時にシステムへの過負荷が原因でひびきが作り出したセレパラは崩壊し、プリパラは再び生まれ変わることとなる。友情も絆もない姿へと……。

87話で描かれたのは友情も絆もないプリパラだった。
らぁらの最初のファンである栄子はらぁらの存在そのものを忘れ、大神田校長はリナちゃんとすれ違う。
そふぃ様親衛隊はバラバラに活動しており、そふぃはアイドルとしての天性の才能を発揮する事もなくダメダメなままで過ごしている。双子の姉弟であるドロシーとレオナすらも姉弟であることを忘れ、それぞれ別の生き方をしている点を見ると、このプリパラは自分以外の誰も信じられなくなったひびきの心を反映したものなのだろう。
誰とも繋がりが生まれず色はくすんで輝きがないプリパラ。ひびきが望んだこの世界は確かに穏やかではある。しかしこの世界は空虚で悲しい世界だ。
仲間も友達もいなければ裏切られる事も傷つけられる事もないかも知れない。しかし同時にそこには喜びを分かち合う事も、一緒にライブする事も楽しい気持ちがもっと楽しくなる事も、自分一人では絶対に出来なかった事が出来るようになる事もない。仲間や友達の概念が失われたこの世界は、穏やかな時間が流れているだけで何もない。そんな世界が楽しいわけがない。輝いているわけがないのだ。
そんな空虚なプリパラでただ一人だけ友達の事を覚えていたらぁらは、みれぃともう一度友達になろうとする。
ただ憧れるだけだった自分をアイドルにしてくれたみれぃだからこそ、らぁらは自分とみれぃの間にある絆を取り戻すために何度拒絶されても立ち上がる。その友達になろうと頑張るらぁらの想いがみれぃの心に「友達」を、そして「友達と一緒に何かをすることの面白さ」を取り戻させ、二人の友達への想いは六人で作り上げた「Love Friends Style」の旋律に乗ってプリパラ全体へと広がり、皆の想いが「み~んな友達!み~んなアイドル!」なプリパラを再生させる。この「Love Friends Style」の時にらぁら・みれぃ以外のパートはキャラだけでなく歌声も抜くことで、六人全員揃って曲の完成した際に「プリパラが蘇った」という感動をより盛り上げている点も面白いところだろう。二重の感動がクライマックスをよりドラマチックなものに変えているのだ。

そして紫京院ひびきも、自分のために身を挺して助けようとした緑風ふわりや「自分と友達になりたい」というだけで自分に何度拒絶され、どれだけ酷い扱いをされても一緒にいようとしてくれた黄木あじみ、そしてファルルのおかげで「他人」をもう一度信じる気持ちを取り戻した。これで二年目の物語もグランドフィナーレに!とならない点もまた『プリパラ』の魅力的なところだ。
システムに過負荷をかけたひびきはふわり・あじみと共に隔離され、このままではシステムごと削除されてしまうという。
絶体絶命の危機に立ち上がるのはらぁら達プリパラアイドル。プリパラで悲しい涙を流させない!と立ち上がった彼女達は「どんな願いでも叶う」というドリームパレードへと挑む。
友達の力は再び奇跡を起こすのだろうか? そして紫京院ひびきはどうなるのか?
最初から全力ダッシュな二年目も終わりを迎えようとしている。三年目から登場予定のトライアングルにも期待しつつ、まずは終幕を楽しみにしたい。

 



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