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『遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』過去の妄執と未来へと進む意思の交差する物語について

グラブル。チマチマとやっているゲームなんだけど、光属性があまりにも完成されすぎて今回のストリートファイターVコラボイベントも光属性を中心にプレイする事になってしまっている。ネカリは闇属性なのでいいにしても、地属性のF.A.N.Gを光属性でひたすら殴っているのは「有利属性とは一体何だったのか。光属性バンザイではないか」という気分にならざるをえない。正直手持ちにいる光属性が、一部の隙もないほどに「強すぎる」んだよなぁ。
とはいえ、何か一属性でも完成してくれないと「戦力が足りてない属性が有利のイベントを回す」という作業が苦痛なんだよなぁ。水属性の戦力不足だった頃の朱雀狩りとか面倒くさくてやってられなかったし……。そういう意味では光属性だけでも完成してくれているのはいいことなのかもしれない。アーミラもジャンヌもスタメン確定級に強いわけだしね。
次のイベントは地属性有利の古戦場。風属性ならそこそこ揃ってるので頑張るかなぁ……。



1996年の発表以降、多くの人達に愛されてきた『遊戯王』。そんな『遊戯王』の20週年を記念して制作された作品が本作『遊戯王THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』だ。これまで『遊戯王』は東映アニメーション制作でTVシリーズと劇場版が一本、『遊戯王デュエルモンスターズ』と名前を変えてからはTVシリーズと劇場版が一本、後続作品として『GX』『5D's(『5D's』は遊戯王誕生10週年記念として過去二作とのクロスオーバーを主眼に置いた劇場版アニメも制作されている)』『ZEXAL』、そして現在放送中の『ARC-V』が制作されているが、本作は原作終了後のアフターエピソードとなり、これまで制作されたどのアニメとも繋がらない作品となっている。
脚本・キャラクターデザイン原案・製作総指揮を原作者自らが手掛けるなど、原作ファンにとってもこれまで『遊戯王』を応援、プレイしてきた人にとっても期待されていた本作だが、いざ始まってみると「あの」遊戯王であることにまず圧倒させられる。
派手で激しいデュエルに、日常の中に混ざる妖しい雰囲気。「友情」を軸に繋がっていくキャラクター達の絆など、最初から最後まで余すことなく『遊戯王』としての楽しさが詰まっている。
本作は原作終了後から約一年後の卒業間近の時期ということもあって、「未来」への希望とそれぞれの物語の出発を感じさせるところから物語は始まっていくのだが、本作の物語の中心にあるのは「未来」というよりはむしろ「過去」だ。というのも、本作の中心に位置する海馬瀬人と藍神はどちらも「過去」に囚われて自分達の未来へと進めなくなってしまっている人間だからである。
海馬瀬人はアテムとの決着を待ち望んでいた。しかしアテムは海馬瀬人と決着を着けること無く器の遊戯が自分を乗り越えていったのを見届けて、自分の物語へと戻っていき、海馬瀬人は雪辱を晴らす事無く、心は過去の出来事である「アテム」に縛り付けられてしまった。
藍神もまた海馬瀬人のようにアテムに囚われ、恩人であるシャーディーの思想やシャーディを殺した獏良了、様々な犠牲と歪みを生み出し続けるこの世界に対する復讐心に拘り、破滅的な未来しか見れなくなってしまった存在である。二人はそれぞれのやり方で過去に対して決着を付けるべく行動していくのだが、そんな二人を過去から解放する存在として活躍するのが『遊戯王』の主人公である遊戯である。
遊戯は既に自分の未来へと歩み始めている。ゲームデザイナーになるという夢のために、そしてアテムとの誓いを胸に頑張り始めている。そんな彼がデュエルを通じて海馬瀬人と藍神の過去への妄執を断ち切り、それぞれの道へと羽ばたくための手伝いをする。これは原作終了後の遊戯でなければ絶対に描けない事だろう。アテムの喪失を信じられない海馬の攻撃を受け止め、何度倒れても諦めずに全力で答えようとする彼の姿は、「アテムの器」などではなく「武藤遊戯」という一人の存在として原作終了後から本作までの一年間の成長を感じさせてくれる。
千年パズルが起こした奇跡と彼の帰還によって救われた世界を描いたエピローグでは、海馬瀬人も藍神もそれぞれの道へと戻っていく。
藍神はエジプトへと戻り、親友のマニや妹のセラと共にこの悲劇と同じ分だけ喜劇と仲間に満ちた世界で生きていく事を選んだ。
そして海馬瀬人は自分自身で決着を着けるためにデュエルディメンションシステムで次元の壁を飛び越えていく。
次元の壁すらも飛び越えてしまう海馬瀬人の行動力には毎度の事ながら驚かされるが、本作冒頭で繰り広げられていた「過去の亡霊との戦い」とはまた違った、未来への希望に満ちたものであることは本作を見たものなら分かるはずだ。
彼はもうアテムに縛られない。未来に向かって進む海馬瀬人の姿は紛れも無く『遊戯王』の最後に嵌まるピースとして、パーフェクトなものであった。

物語については以上だが、デュエルパートについても軽く触れておこう。
『遊戯王』の注目ポイントの一つであるデュエルは、これまでバイクで走りながら戦うライディングデュエルや、ARビジョンを使ったARデュエル、質量を持ったソリッドビジョンによってフィールドを走り回るアクションデュエルなど、様々なデュエルを生み出し、作品ごとの世界観を構成する一端を担ってきたのだが、原作終了後となる本作では「次元シフトを行おうとする集団」が敵になるということで、次元領域デュエルが新たに登場。大型モンスターでもノーコストで出せるということもあって全体的に派手でスピーディーな熱いデュエルばかりとなっている。
特に次元領域デュエルのお披露目となる海馬対藍神戦は海馬瀬人に縁があるモンスター達が次々と登場。彼のモンスターは3DCGで起こされているものも多いため、デュエルそのものはスピーディーな展開であるもののモンスター達の魅力が光る圧巻の描写ばかりだ。
また次元領域デュエルではないデュエルも面白い。本作では遊戯対海馬の戦いがそれに当たるが、互いの手を知り尽くした二人である事もあって、次元領域デュエル以上にテンポよく、そして激しい攻防が繰り広げられる。
130分という上映時間の中につめ込まれながらも、一つ一つが熱い本作のデュエル描写は映画館という場所でしか味わえないものだろう。

本作は徹頭徹尾ファンのために作られたファンムービーである。
そのため原作を読んでいなければ海馬瀬人があそこまでアテムとの戦いにこだわる理由などは理解する事が難しいだろう。
しかしファンムービーとしての出来は紛れも無く傑作である。
それぞれの未来へと歩み出そうとする遊戯達の物語。
是非とも映画館で見て欲しい。



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