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『プリパラ』ライブ演出に見るトライアングルの同一性について

クロムクロ。話自体も面白いしキャラクターも魅力的な作品だけど、個人的に一番魅力的なのは3DCGパートの動かし方が完全に時代劇のそれであることです。重心移動を大切にしているところや、一撃をどう当てるかの立ち振る舞い、安易に切りかからせないように対角線上に敵を誘導しておくなど、ロボットの動かし方が本当にいい。そのうえで一つ一つの動きが重いので見ていて恰好いいんだよなぁ。本当にいいなぁ。
またその辺のアクション付けのおかげで「富山」という実在する場所を舞台にするからこその地続き感があるのも面白い。
PAのオリジナルアニメって自分の中では「もうちょっと違う方向に行ってほしかったなー!」と感じる事が多くて、微妙に乗り切れない事が多いんだけど、『クロムクロ』はそういう事を感じることが少ないので結構楽しめてる。ただこれ、話としてどこに持っていくんだろうなぁ。



神アイドルを目指すための戦い――神アイドルグランプリの初戦も始まろうとしている『プリパラ』。『3rd season』を迎えるに当たってジュルルを中心にした「育児」など様々な要素が投入され、これまでの『プリパラ』とはまた違った物語を生み出しているが、そんな『3rd season』からの新要素の中で放送前に特に注目を集めていたのはじゅのん・ぴのん・かのんの三人によるユニット「トライアングル」だ。
「ちょう絶クール蝶(バタフライ)」の異名を持つクール系アイドル・じゅのん。
ぴのん星からやってきた「ぴっぴ」という語尾が特徴的なポップ系語尾アイドル・ぴのん。
誰よりも観客達の視線を意識したあざとい立ち振る舞いをするラブリー系アイドル・かのん。
2015年12月に開催されたクリスマスライブから『映画プリパラ』公開までの三回に分けて順番に発表され、『3rd season』の「顔」と呼べるような存在となったトライアングルの三人だが、放送前はもちろんのこと、全員登場しても演じる声優は公表されておらず、三人が現実世界においてどのような姿をしているかも判明していなかった。エンドロールにおいても徹底して名前が伏せられていた事から、トライアングルの正体と演じる声優は「『3rd season』の謎」として大きな注目を集めていたのだが、先日放送された98話でついにその正体が判明した。
その正体は主人公・真中らぁらの妹にして田中美海が演じる真中のん。「らぁらを倒す」という野望を胸に秘めたクールで計算高い小学四年生の少女である。
真中のんとしてかのん・ぴのん・じゅのんの三人を見事に演じ分けている田中美海の演技力には脱帽だが、とはいえこれまで「かのん=じゅのん=ぴのん」という事を示唆する描写が全くなかったわけではない。特に『プリパラ』の見どころの一つであるライブパートでは「かのん=じゅのん=ぴのん」という事は露骨なほど描写されてきた。
今回はそんなライブパートにおけるトライアングルの三人の演出について見ていこう。

まず最初に注目したいのは楽曲についてだ。
現在のところトライアングルの三人のライブはいずれも「かりすま~とGIRL☆Yeah!」が使用されている。この事から「同一人物では?」と想像したとしてもおかしくないのだが、「以前から「Make it!」や「ドリームパレード」「0-week-old」のように「同一楽曲を全く別の人間が歌う」という事をやっている」という事実が「同一楽曲を使用しているからといって同一人物である」と言い切る事を妨害する。過去の事例を鑑みればみるほど、『プリパラ』において「同一の楽曲を使用している」という事をもって「同一の人物である」と結びつける事は困難なのである。
では何が「かのん」「ぴのん」「じゅのん」の三人を結びつけるのかというと「編曲家の違い」である。
確かに三人の楽曲は同一楽曲であり、作詞家は宮嶋淳子で作曲家はhisakuniだ。しかしかのんは千葉タダシゲによってアイドルソングっぽく、ぴのんはinvisiblemannersによって電子音を利かせて弾むように、じゅのんは高橋修平の手が加わる事でエッジが効いたクールで格好いい印象を残すように、担当する編曲家によって少しづつそれぞれの個性を強調したアレンジが加えられており、厳密には同じではない。
ここからは「一つの楽曲を軸にした多面性」が垣間見えるのだが、あえてそれをトライアングルの三人を象徴するこの楽曲でやったのは彼女達が同一人物だからだろう。
「一人の人物の多面性を楽曲で表現するために、三人の編曲家によってそれぞれの個性を強調するやり方をとった」。
そう考えれば、こうした楽曲のアレンジにも納得がいく。
三人でトライアングルとして披露した「かりすま~とGIRL☆Yeah!」の編曲が作曲を担当したhisakuni担当だった辺りをみると、おそらく「真中のんから派生した存在」というのも含まれているのだろう。
「ファルルに勝つためには六人で楽曲を作るしかない!」と新曲を作ってしまうぐらいに楽曲に妥協のない『プリパラ』らしい手法だ。

またメイキングドラマも彼女達が同一人物であることを示唆したものだといえよう。
トライアングルの三人のメイキングドラマは「ひみつのワンダフルスコープ」で統一されているのだが、この「ひみつのワンダフルスコープ」もまたトライアングルの三人が同一人物であることを物語るメイキングドラマとなっている。というのも、このひみつのワンダフルスコープのモチーフは万華鏡だからで、「一人の人物が何人にも分かれる映像」になっているからだ。
『プリパラ』におけるメイキングドラマはアイドル達の心や想いが映像化されたものである。
そふぃの「かいほうおとめヴァルキュリア」は「周囲を恐れて閉じこもるそふぃが仲間の力を借りて飛び出していく」というそふぃの想いが込められたものだし、紫京院ひびきの「サファイアかくめい純真乱舞」にはひびきのボーカルドール化に賭ける思いが込められていた。
そんな「アイドル達の心や想いの鏡」とも言えるメイキングドラマで、なぜトライアングルの三人は「一人の人物が二人以上に分かれる」「万華鏡」のような要素を持った共通のメイキングドラマを持っていたのだろうか。
こうしたメイキングドラマの要素もまたトライアングルの三人が同一人物である事を物語っている。

以上に挙げた要素はほんの一部であり、全てではない。しかし今上げたように、かのん=ぴのん=じゅのんである事を示唆する描写はライブパートの中にもいくつも散りばめられており、それらを総合的に判断すれば彼女達が同一人物である事は何となく読み解けるはずだ。そういう事が出来るぐらいには『プリパラ』という作品は非常に丁寧に作られた作品なのだから。
真中のんがトライアングルの三人であることが判明し、彼女もスーパーサイリウムコーデを手に入れた。神アイドルグランプリに出場するための資格を手に入れるものが着々と増えてきたが、一方でドレッシングパフェは未だ一枚も手に入れていないと不調である。
来週放送予定の99話はそんなドレッシングパフェの担当回だが、どうなるのだろうか。水と油のように相容れない三人のつかむ輝きを楽しみにしたい。









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