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『クロスアンジュ』スパロボ参戦に寄せて

グラブルのアンチラガチャの件。ようやく「調査結果、違法ではない」という発表が消費者庁から出て本当に良かった。「グラブルのガチャが違法であるわけがない」と言い続けてた人間なので、調査結果として「引いた人間の運の問題」に帰結してくれたことは当然のこととは言え本当に嬉しく思う。本当によかった。
とはいえ今年の頭にこういう話が出てきて、世間的な注目を集めた事もあってソシャゲ業界も色々変わった事を記憶して置かなければならない。例えば「そのガチャで出てくるもの全てとその排出確率の可視化」とか。以前から色々なソシャゲでは見かけていたけど、今回の騒動が大きな注目を集めた事もあって多くのソシャゲで可視化が行われるようになった。一定回数回しても出なかった人のための救済措置である「ストッパー」も実装されるようになった。
いずれも『パズドラ』や『モンスターストライク』というビッグタイトルでは採用されていないものの、それでも排出されるアイテムが可視化されたり、ストッパーが実装されるような動きが起きるようになったのは今回の騒動が発端である事は間違いない。こうした動きを記録する者達が確かにいる以上、完全に忘れ去られる事はないだろうが、今年発生したソシャゲにまつわる大きな騒動の一応の流れはソシャゲをプレイしたことがある人間なら知っておくべき事だと思う。
ちなみに俺が「『グラブル』に違法性はない」という判断をしたのは「ガチャの確率を操作して今回のように消費者庁に駆け込まれた時のリスクを考えると、確率を操作しないほうが遥かにマシだろう」という理由からです。当たり前といえば当たり前の話だと思うけどね。



6月4日に舞浜アンフィシアターにて開催された「スーパーロボット大戦 鋼の超感謝祭2016」にてシリーズ最新作となる『スーパーロボット大戦V』に『宇宙戦艦ヤマト2199』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『勇者特急マイトガイン』と共に『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』が参戦する事が発表された。
『クロスアンジュ』の一ファンとしてはスパロボへの早期参戦を望んでいた事もあり、今回のそうそうたる新規参戦作品の中に『クロスアンジュ』が名を連ねる事が出来た事を喜ばしく思う。なぜなら、あんなにクレイジーでエキセントリックな2015年を代表するエンターテイメント作品が、一部の人間の間だけで語り継がれるだけで終わってしまうのはあまりにも勿体無いからだ。
『クロスアンジュ』と言う作品の導入を端的に言えば以下のようになる。
「マナ」と呼ばれる物質を制御する事で繁栄を極めた世界の大国「ミスルギ皇国」という国の皇女として誕生したアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギは、「洗礼の儀」という儀式の最中に兄であるジュリオにマナを操る事ができない「ノーマ」という存在であることを暴かれ、軍事基地アルゼナルへと送られてしまう。身分と共に名前をも奪われ、「アンジュ」として生きることになった少女は兵士として機動兵器「ヴィルキス」と共にドラゴンとの戦いの中に身を投じていく……。
この導入だけ見れば「ノーマ達に依る革命を描いた物語」に思えるだろう。実際『クロスアンジュ』という物語の一部に革命譚的要素は含まれている事は否定出来ない。アンジュ達の活躍によって世界は変革されていくのだからその見方はある意味正しいのだ。
しかし本作において、そうした「革命譚」的な面白さはどちらかといえばサブテーマだ。では何が『クロスアンジュ』のメインテーマなのかというと、それは「人間の汚さ」「生きようとする意思の強かさ」にある。
『クロスアンジュ』に登場するほぼ全てのキャラクターは決して清廉潔白などではない。人間としての美点と同じかそれ以上に人間としての汚点を見せている。メインキャラクターだけを見てもヒルダはアンジュを痛々しい言動をしていることから「痛姫」と呼び、アンジュが兵士として強くなれば細工を施してヴィルキスと共に葬ろうとするし、サリアにしてもアンジュが特別扱いされる事に嫉妬(というのもマイルドな表現だが)し、ヴィルキスに勝手に乗り込んでしまう。アンジュがノーマであることを告発したジュリオも権力を自分の手に収めるために動いていたし、アンジュの妹であるシルヴィアにしても様々な事情から戻ってきたアンジュに鞭を振るい罵倒するなど汚い側面ばかりをこれでもか!と言わんばかりに見せてくれる。黒幕であるエンブリヲに至ってはもはや「汚い」としか言いようが無い。詳しいネタバレは避けるが、「掃き溜めから生まれたかのような醜悪かつ下劣な品性を、「高尚な理想」と言う名の生ゴミで包み込んだ存在である」といえば彼の人間的な汚さは伝わるのではないだろうか。
こうした汚い一面は主人公であるアンジュも決して例外ではない。
ミスルギ皇国の皇女時代――アンジュリーゼ時代のアンジュはそれはもうノーマに対する差別教育に染まり切り、ノーマを人間として扱おうともしない、どうしようもないぐらいの差別主義者であった。ノーマの子を持ってしまった母親に対し、「ノーマは人間じゃない」「もう一度産めばいい」と言うことを慰めの言葉として平気で言える程度にはアンジュもどうしようもない人間として描かれていた。
ノーマであることを認めて兵士として活動し始めた後もそうした部分は変わらないし、最後の最後までアンジュを始め多くのキャラクター達は自分のそうした汚い一面を隠そうともしなかったのだが、しかしそんな汚い一面があるからこそ何が何でも生きようとする「強かさ」がキャラクター達を魅力的なものに変える。
彼女達は汚い。しかしそれを綺麗事で決して隠そうとしない。汚いものは汚いと認めながら、彼女達は生きるためにあがき続けようとする。そんな姿が魅力的だから、『クロスアンジュ』は「面白い」のだ。

またサンライズ練馬スタジオのCGスタッフが立ち上げた武右ェ門が担当するロボットアクションパートも格好良く、面白い。
「福田己津央さんがクリエイティブプロデューサーとして参加するのだから」という理由で『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの視聴を勧めたということもあって、本作のアクションは『ガンダムSEED』のように止めた時のポーズの格好良さを意識した外連味のある動きとなっており、このアクションが実に格好いい。
ヴィルキスを始めとするパラメイルの変形シークエンスもまた素晴らしいため、こうしたところもしっかりと見て欲しいところだ。

『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』は汚い部分はとことん汚く描かれている事もあって愛する人を選ぶが、愛せる人ならばとことん愛する事ができる素晴らしい作品だ。今回の『スーパーロボット大戦V』への参戦を機会に『クロスアンジュ』を愛する人が少しでも増えたのならファンとしてこれ以上嬉しい事はない。

余談だが、自分はスパロボ大好き人間でもあるので「アンジュ一人クリア」だけでなく「ヒルダ一人クリア」にも挑戦したいと思うのだが、はたしてヒルダは強いのだろうか。アンジュ一人クリアはまだなんとかなりそうだが、ヒルダは機体性能的に厳しい気もするので、愛で一人クリアできる性能であることに期待する……。




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