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『アイカツスターズ!』作劇面で見える『アイカツ!』からの変化について

6月10日を持ってキンプリの上映を終了する映画館が増えてきていることに悲しみを覚える。場所によっては初日から五ヶ月もの間、キンプリのために劇場を開けておいてくれたわけで、その点については感謝の念しかないのだが、ソフト発売後の土日に応援上映会でキンプリファンたちと一緒に「ソフト買ったよ!」という応援をしたかった。喜びをわかちあいたかったのだ……。
まあソフト発売後は自宅なり借りた劇場で応援上映会をやれば良いわけなのだが。幸い劇場の貸出ってそこまで高くないし、なんだったらカラオケの一室を押さえてみる手もある。後者なら防音設備もしっかりしているわけで、どんな応援をしても許されるだろう。最高だ。
懸念としてはキンプリ専用のブレードが7月末に出るというのに、キンプリで使えないことだろうか。キンプリで使えたらよかったのになー! 盆休みにでも再上映やってくれないかなー!
まあ俺はプリパラのイベントで使いますし9月にはイベントもある。「キンプリの応援上映会で使うタイミングがない」というだけで、使う場所は無限にあるのだ。とりあえず買っておいて、機を見て使う感じでいいんじゃなかろうか。きっと楽しいだろうなぁ。



『アイカツ!』が終了し、『アイカツスターズ!』となってから二カ月が過ぎた。
この二カ月の間にアーケードゲームも一新され、多くの場所で『アイカツスターズ!』が稼働開始。タッチパネルとオンデマンド印刷機能を用いる事で『アイカツ!』以上に強調されて演出される「自分だけのアイドル活動」は新規ユーザーはもちろん、『アイカツ!』からのファン達も満足させている事だろう。
またアニメも『アイカツ!』から『アイカツスターズ!』になったことでメインスタッフの一新も含め、様々な点で『アイカツ!』から変更されているが、放送開始から二カ月以上経過した事もあり、『アイカツスターズ!』は既に「『アイカツ!』の後継作」というイメージを払拭、『アイカツ!』とはまた違うステージを目指して歩みつつある。

『アイカツ!』と比べて『アイカツスターズ!』の作劇で特徴的なのは「虹野ゆめと桜庭ローラのダブル主人公制」となっている事だろう。『アイカツ!』で主人公となるのはいちご世代もあかり世代も基本的には一人だけだった。もちろん登場するアイドル達は全員物語を背負っているし、それぞれが主役を務める回ではいずれも素晴らしい物語を見せてくれたが、『アイカツ!』というシリーズが紡いできた物語を最終的に背負い、幕引きを担う役割を持っていたのは星宮いちごであり大空あかりだった。いちごもあかりも作劇の上では「特別な存在」だったのだ(なお二人は役割こそ同じだが、その性質は大きく異なっている点は留意しておきたい。あかりの方が人間的な強さで幕引きを行っていた)。
『アイカツスターズ!』も一見すれば「虹野ゆめ」が主人公の物語に見えるだろう。実際物語は彼女の視点を中心に描かれる事が多いし、一話を見ても分かる通り彼女はトップアイドルにも匹敵する実力と可能性を秘めた「特別な存在」だ。しかし虹野ゆめ一人が『アイカツスターズ!』と言う物語の幕引きを行う役割を背負っているかというと、答えは「NO」だ。
虹野ゆめと同じ目標を掲げて進む存在として、『アイカツスターズ!』には桜庭ローラがいる。自分に対して決して妥協せず、努力によって目標に向かって邁進する桜庭ローラは、「未知の可能性を秘めた存在」と位置づけられた虹野ゆめでは幕を引くことが出来ない物語にも幕を引くことが出来る。
その一端を見せてくれたのが第二話「ふたりはライバル!」だ。
入学時にトップアイドルに匹敵するライブパフォーマンスを見せた事で周囲から期待されるも、新入生歓迎パーティで見せたライブはあの時見せたものほどのものではなく、周囲から「期待はずれ」など心ない言葉を浴びせられてしまうゆめと、そんなゆめに勝手に期待して勝手に失望した周囲に向かって怒るローラ。この二人の描写は虹野ゆめだけでは決して描くことが出来なかったものだろう。虹野ゆめと桜庭ローラ。二人で『アイカツスターズ!』と言う物語を支えているからこそ、「周囲からの心ない言葉に傷つくゆめ」と「ずっと傍で見てきたからこそ、ゆめのために怒る事ができるローラ」というシーンを描くことが出来たのではないだろうか。

また花鳥風月の名を冠した組分けも作劇に大きな影響を与えているように見える。
『アイカツ!』では歌やダンス、芝居やモデル活動まで全て「アイドル活動」の中に包括化されており、「アイドルには様々なステージがある」という事を前提に「そんな多種多様なステージの中で自分は何を選ぶのか」という物語を一貫して展開してきた。それは「スターライトクイーン」などにおいても同じであり、「『アイドル』というのは多種多様な仕事をする(=だからこそ努力次第で自分のなりたいものになることが出来る)」という価値観は『アイカツ!』の根幹にある考えであった。
『アイカツスターズ!』はそんな『アイカツ!』のアイドル観を維持しつつも、多様な道筋をあえて「歌」「ダンス」「モデル」「芝居」の四つに集約化することで、より具体的なビジョンとその道を選んだことの自分なりの意味を発見させるような物語を展開している。
第三話の「わたし色の空」はそんな『アイカツスターズ!』を象徴するエピソードだろう。
最初はある道を志したとしても、自分の資質や努力次第では別の道に広がる世界もある。あえてシステマチックに四つの道を提示できているからこそ、「自分なりの道」を見つけられる可能性と見つけた時の喜びを描けるのである。

なおメインスタッフが一新された事を受けて大きな変化としては、テレビ番組の制作現場などの「舞台裏の物語」が大きく変わったように思う。『アイカツ!』では「それぞれの現場にはそれぞれの現場なりの理屈があって、その理屈を元にスタッフも出演者も頑張っている」という点が貫かれていたのだが、『アイカツスターズ!』はもう少し全ての現場に共通する「何か」を大事にしているように見受けられる。
『アイカツ!』ではない『アイカツスターズ!』ならではの要素であるため、ここに付記しておく。

『アイカツ!』から『アイカツスターズ!』への変化は名前やビジュアルなどの表面上のものだけではない。作劇に至るまでしっかりと変更されており、『アイカツ!』では紡げなかっただろうエピソードも出現しつつあるのだが、それでも『アイカツ!』の要素を感じてしまうのは監督を始め、メインスタッフ一同が『アイカツ!』らしさをしっかりと継承しているからだろう。
『アイカツスターズ!』。ゲームと共に幕を開けた新シリーズが開く世界の行く末を楽しみながら見守っていきたい。






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