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『ラブライブ!サンシャイン!!』善子とヨハネと自分が好きでいられる場所について

『プリパラサマーライブツアー』の大阪公演を見に行ってきた。細かいライブレポについてはまた後日やると思いますが、凄いライブだった。「大阪では初のライブ公演」ということで作中で登場した楽曲は90秒版が多めとはいえほぼ全部やってくれて、凄まじい満足度の高さ。三期楽曲となる「トライアングルスター」「ラン for ジャンピン!」辺りはやると予想はできてたけど、まさか「アメイジングキャッスル」までやってくれるとはなぁ。ガァルルのエピソードもしっかりと載せ切った上でのガァルマゲドンは凄い。「尊い……」という思いしか出てこなかった……。あとめが姉ぇはちょっとずるい。「システムですから」と言い切られてしまうと「四人出てきてダンサーだけでステージを組む」とかやられても何の問題もないわけで。ずるすぎる。そしてこれを考えた人はちょっと凄い。
楽曲多めな代わりにMC部分は少なかったけど、そふぃ様の誕生日ということにもしっかり触れてくれたので善き哉善き哉。次のライブは年末のクリスマスライブになるけど、『プリパラ』のライブ公演って異常に楽しいので絶対行かないと。チケットはもうあるからスケジュールを押さえるだけなんだけどね。それが一番大変だってことなんだけども。

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人にはそれぞれ「個性」というものがある。
「個性」とは「その人の魅力」であり、「その人らしさ」ということも出来るだろう。自分にとっては何でもない事でも他者から見ればそれは立派な「自分らしさ」であり、「自分の魅力」なのだ。
『ラブライブ!サンシャイン!!』五話「ヨハネ堕天」は、浦の星女学院の一年生「津島善子」と言う少女との出会いを通じて、Aqoursが「自分達らしさ」を見つめなおすエピソードだった。
前話で国木田花丸と黒澤ルビィが加入し、ランキングも少しだけ上昇したAqours。しかしスクールアイドルの祭典「ラブライブ!」に出場するためにはまだまだ実力も人気も足りない。全国にいる個性豊かなスクールアイドル達に負けないために、「普通の少女」であるAqoursの五人は「自分達の個性」を求めて活動していくのだが、そんな最中に彼女達が出会ったのが津島善子であった。
津島善子という少女を一言で表すのなら「中二病」になるのだろう。
「堕天使ヨハネ」を自称し、ネット上では堕天使に扮したゴスロリ&漆黒の羽を生やした状態で動画配信まで行っている。「占い」にしても魔法陣を記した巨大なシートに黒いローブ、燭台を持ち込むなどなかなかに筋金入りの中二病である。
しかし彼女にとってその中二病は忌むべき存在であった。というのも、彼女は既に自身の「中二病」的趣味に痛々しさを感じる程度に「普通の少女」というものを受け入れてしまっていたからである。
故に彼女は苦しむ。
「普通の少女のようになりたい津島善子」と「中二病を捨てきれない堕天使ヨハネ」。
二つの自分がどちらも自分の本心であることを知っているがために、彼女は両者の間で揺れ動き、「本当の自分がどちらか」で苦しみ、Aqoursと共に行った「堕天使アイドル」としての経験も一過性のものと否定されてしまった事で彼女は一度は中二病を――つまり堕天使ヨハネを捨て去ろうと覚悟を固めてしまう……。
しかし「普通の少女に憧れていながら、いつまでも中二病を捨てられない」のは、逆に言えば彼女は中二病を――堕天使ヨハネというものを愛しているからこそだろう。堕天使ヨハネを津島善子自身が愛していなければ容易に捨てられたはずだ。しかしそれでも捨てられない、ふとした拍子に堕天使ヨハネの姿が出てきてしまうのは彼女が中二病的趣味を持つ「堕天使ヨハネ」というものをこの上なく愛しているからこそ捨てられない、「普通ではない」とわかっていても諦めきれないのである。
そんな津島善子が「堕天使ヨハネ」を愛したまま、「普通の少女らしいもの」を獲得するためにはどうすればよいのだろうか。
その答えは高海千歌の言葉にある。
Aqoursは全員「普通の少女」である。しかし普通の少女であるからといって、個性がないわけではない。
一人一人の個性は見えにくくとも個性は確かにあるのだ。渡辺曜は「ヨーソロー」という言葉を口癖のように多用するし、桜内梨子は高海家の犬に苦手意識を持っている。国木田花丸は実家が古風な寺ということで、既に普遍的になっている技術であってもその凄さを知ることが出来る。
一見普通の少女に見えていても、一人一人の個性は違っている。程度の差こそあれど、みんな津島善子と同じように「普通」ではないのだ。
だから高海千歌は、Aqoursは津島善子も堕天使ヨハネも「好きなら好きでいい」と言う言葉と共に受け止める。津島善子が津島善子らしくあってほしいがために。

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津島善子と堕天使ヨハネはその日、彼女が彼女らしくいられる場所を手に入れたのである。

ところで『ラブライブ!サンシャイン!!』において、津島善子のキャラクター描写は他のキャラクターとは少し違っていて面白い。
国木田花丸の協力を取り付けて普通の少女であるように振る舞った時には国木田花丸や黒澤ルビィと同じようにキラキラとしたエフェクトが描写され、軽く挨拶をしただけで同性も見とれるような表現が差し込まれている。

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この点からは「津島善子は国木田花丸や黒澤ルビィと同じように同性も見惚れてしまうほどの「美少女」である」という事が読み取れるのだが、津島善子だけにある特徴として彼女のキャラクターデザインには「鼻筋」が通されていると合わせてみると、彼女は美少女は美少女でも花丸やルビィとは違う方向性の美少女である事が志向されていることが伺える。

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この辺りの描写を見るに、おそらく津島善子は「鼻筋の綺麗に通った美人系の美少女である」ということが念頭に置かれていると考えられるが、その美人さが余計に彼女の「中二病」という要素をより際立たせる。こうした点も今回の津島善子のエピソードを支える大事な要素だったのではないだろうか。

こうした「美少女の描き分け」をあえてやっているのはなかなか挑戦的なことであるが、国木田花丸や黒澤ルビィとの接点が今回のエピソードで増えた結果、「はたして一年生組の三人が仲睦まじくしている姿を見た第三者はどのように受け止めるのだろうか」
という疑問が脳裏をよぎってしまう。
『ラブライブ!サンシャイン!!』は美少女表現においてどこまでの挑戦を行ってくれるのだろう。
そうした点にも注目しながらAqoursの活躍を見守っていきたい。

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