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アニメのクラウドファンディングとファンの支援方法について

ガールズ&パンツァー。劇場版で大洗女子の物語を描き切って無限に話を作れるようになったのに次で本当に終わるそうで。勿体無いというか寂しいというか。複雑な心境である。
最終章の発表が出た直後、自分は「大洗女子を主役に据えたシリーズが終了」という意味なのかと思っていた。劇場版までで大洗女子の物語は一通り描ききっている以上、シリーズとしてガルパンを続けていくのなら、今のキャラクター達には「最終章」と言う形でグランドフィナーレを迎えさせる必要はあるし、その方が今日まで応援してきたファンにとっては嬉しいだろうから選択としてはベストだと。でも先日公開されたPVを見る限りだとどうもそうではなくて、本当に『ガールズ&パンツァー』が終わるということみたいで。もうちょっと続きが見てみたかったなぁ。あそこまでハイクオリティな戦車ってそうそう見れるものじゃないからなぁ。
でも冷静に考えてみると、「第2次世界大戦縛り」という戦車の縛りが『ガルパン』にはある以上、ここまでの話で一通りメジャーどころはやりきっちゃったところも有るわけで。マイナーどころを攻めてしまうぐらいなら、メジャーどころを一通り出したところで終わらせてしまうのも選択肢としては全然ありだ。そのほうがマウスやカール自走臼砲といったゲテモノ達の存在も際立つし!
そういうわけで。実際見たら寂しくなるだろうけど、『ガルパン最終章』は出来る限り見ておきたいな。



前向きを通り越して前のめりな興行戦略が成功し続編が制作決定した『KING OF PRISM』に、女児向けアニメの限界に挑んだと言っても過言ではない百合描写で話題を呼んだ『劇場版アイカツスターズ!』、ジブリでしか成し遂げられていない興行収入100億円の大台にリーチをかけた『君の名は。』……。
今年の劇場版アニメ界隈も話題に事欠かないが、個人的に注目したいのは11月12日に公開を予定されている『この世界の片隅に』だ。
この『この世界の片隅に』は、『夕凪の街 桜の国』を出世作に持つこうの史代の代表作とも言える同名作品を原作とする作品で、『マイマイ新子と千年の魔法』で知られる片渕須直がその原作に惚れ込んだ事から企画が開始。前述したように今年11月に無事に公開される事が決定しているのだが、この作品のもう一つの特徴としてクラウドファンディングによる資金調達が行われたということがあげられる。

■ 片渕須直監督による『この世界の片隅に』(原作:こうの史代)のアニメ映画化を応援

クラウドファンディングとは不特定多数の人々に「こういう企画があるのだが、実現には資金が足りないので少しでもいいので出資して欲しい」と呼びかける事で財源確保を行う資金調達の手段の一つだ。「本来なら莫大な予算がかかる企画であったとしても、多くの人達に呼びかけ、少額でも出資してもらえれば企画が実現する可能性は高くなる」と言う発想を元に行われるクラウドファンディングだが、最近のアニメ業界では珍しくないどころか、色々なものを変えてくれるような可能性に満ちたものになりつつある。
ここ最近で個人的に「可能性を広げる」と思えたクラウドファンディングプロジェクトとしては2015年に行われた「『Dies irae』アニメ化プロジェクト」が挙げられる。
『Dies irae』とはLightが制作した同名のアダルトゲームのことで、その少年漫画のような熱い展開と魅力的なキャラクター達から不朽の作品として多くのユーザーに今もなお愛され続けている。
そんなファンに愛されている『Dies irae』をアニメ化したい。制作側がそう考える事は別段おかしなことではない。しかしながら『Dies irae』が最初に発表されたのは2007年の事であり、クラウドファンディングがスタートした2015年から考えてみても八年前の出来事である。制作側が「アニメ化したい」と思ったとしても、「ファンは果たして本当についてきてくれるのだろうか」と不安になるのも無理からぬことだろう。
この『Dies irae』のクラウドファンディングの面白い点は、スタッフの確保やパイロットフィルムの制作など「作品をより良いものにするための資金調達」という側面だけでなく、「ファンは本当にアニメ化を望んでいるのか」という事を確認するための企画でもあるということだ。企画趣旨の最初に「ファンは本当にアニメ化を望んでいるか」という事が上がってくる点から見ても、おそらくそれが一番の不安材料だった事が読み取れるが、だからこそこうした形でファンに呼びかけ、出資してくれるほどのファン達の声を集めて自分達の不安を払拭しよう!という戦略そのものは悪くない。むしろクラウドファンディングの使い方としては面白い使用例ではないだろうか。

■ Dies iraeアニメ化プロジェクト

今現在も実施中ということなら「TVアニメ「少年ハリウッド」第26話を完全版にさせたい!応援プロジェクト」も面白い事例だろう。
等身大の少年らしさと現実的なアイドル描写で高評価を得た『少年ハリウッド』。その26話は一話全てが彼ら五人のクリスマスライブの様子を描いた内容であったが、「この26話のクリスマスライブを完成させよう!」という今回のプロジェクトは言うなれば「続編に繋ぐための最初の一歩」。「次へと繋げたい!」というスタッフと、「次が見たい!」というファンの思いが見事に合致した熱い企画となっている。
「絶対」ではないとはいえソフトの売上本数次第で続編制作の可否が決定される事も多く、結果としてソフトを購入する事そのものがファンが出来るほぼ唯一の支援手段になっている昨今だが、ソフト販売とは別にクラウドファンディングのような形で支援手段があるというのは悪いことではない。むしろ「この作品のためならこれだけ出資してもいい!」と言うファンの数とファンの想いを、「お金」という形では有るものの可視化できるこのやり方は良いことではないかと思う。
このプロジェクトは現在のところ1500万円の目標金額に対して約2200万円ほど集まっており、第一目標をまずはクリアして制作が決定。現在は第三目標であるMC~「ハリウッドルール1.2.5」のライブパート制作実現に向けて動き出している。最終目標である完全版化の条件は5000万円の到達。現在は2000円コースが存在しており、少額からの支援も可能になっている。興味が有る方や面白い!と思った方は出資を検討してみてはどうだろうか。

■ TVアニメ「少年ハリウッド」第26話を完全版にさせたい!応援プロジェクト

以上のクラウドファンディングはいずれも目標金額を達成したものばかりであるが、数多あるクラウドファンディングの中には『CHIKA☆CHIKA IDOL』のように失敗したプロジェクトもある。しかしながら失敗したとは言え、「『この企画にお金を出しても良い』と思い、実際に出資したユーザーがどの程度いたか」という可視化された情報は決して無駄にはならない。
現に『CHIKA☆CHIKA IDOL』はアニメ化プロジェクトこそ失敗したものの、出資してくれたユーザー数と総出資額を鑑みてnoteにてコミック版の連載を開始。有料の支援マガジンを展開することで、次の機会を狙う戦略を選んだようだ。失敗しても次なる一手を打つ上での判断材料となったのなら、支援した人間の一人としては悪くはない印象である。

とまあ、ここまでアニメとクラウドファンディングについて述べてきたが、何はともあれ『この世界の片隅に』が11月の公開までのカウントダウンをする段階に突入したことをまずは祝福したい。そして本作が多くの人達の目に触れる作品になることを願うばかりである。

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