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『刀剣乱舞-花丸-』描写から滲み出る審神者の姿について

仮面ライダーエグゼイド。「医療ドラマ×ライダー×ゲーム」という三つの要素の融合はどう考えても悪魔合体で、「合体事故待ったなし」という組み合わせだと思うのだが、一話を確認してみたら「伝説のゲーマーと呼ばれていた過去を持つ小児科医の主人公が、ウイルス感染によって誕生する怪人と戦う」という混ぜ方になっていて、調和が取れたシナリオデザイン具合に驚いた。凄いな今回のプロデューサーと脚本家。この発注、どう考えても無茶ぶりだろうに!
アクション付けも見事。レベル1は二頭身ボディでコミカルなアクションを楽しませてくれるし、レベル2の従来のライダースタイルになるといつもの高岩さんのアクションで格好いい。目があるのはどうなんだろうと思ってたけど、暗闇の中での撮影だと眼が光るようなので絵になるし、あれはあれでいいのではないかな。思った以上にガシャコンブレイカーも格好良かったし。ライダーキックがコンボ攻撃なのもゲーム由来らしくて楽しいし。何より端子に息を吹きかけるアレがもう! もう!! メインターゲットの親世代ならギリギリ通じるんじゃないかと思うので、ああいうのはあっていいと思うなぁ。
今回はライダーバトルが主軸にあるようで、二話から早くもライダーバトルするみたいだけど、どうなるのかな。また一年ほど楽しみだ。



2015年1月17日にサービスを開始するやいなや、瞬く間に一大ムーブメントを巻き起こしたブラウザゲーム『刀剣乱舞』。既にサービス開始から一年以上が経過しているが、ミュージカルとして『阿津賀志山異聞』、舞台として『虚伝 燃ゆる本能寺』が上演。現在も秋の新作ミュージカルとして『幕末天狼傳』が上演中と、今もなお勢いは衰える事無く熱い展開でファンを楽しませている。
そんな『刀剣乱舞』のアニメ化作品第一弾として10月より放送されているのが『刀剣乱舞-花丸-』だ。
『GJ部』や『未確認で進行形』『月刊少女野崎くん』『NEW GAME!』などを手掛けた動画工房が制作を担当している事もあり、一話を見るだけでも刀剣男子達の魅力に満ちた高品質な映像が作り上げられている。
顕現したばかりの大和守安定にまるで先輩のようなちょっとした余裕を見せる加州清光、「刀の時代は古い!」と調子に乗って拳銃を振り回し誤射してしまう陸奥守吉行、映像になったことでますます黄金聖闘士感の増した蜂須賀虎徹、元々の持ち主である伊達政宗公の事を誇らしげに語る燭台切光忠、そしてなぜかトラクターで登場する宗三左文字……。
かなりのキャラクター数を誇る作品であるため全員登場とは行かないまでも、登場したキャラクターに関してはその魅力の片鱗だけでも伝えようとする描写の数々は見ているだけで非常に楽しいものがあるが、特に注目したいのは『刀剣乱舞』におけるプレイヤー=審神者の姿だ。

『刀剣乱舞』のようにプレイヤーと作中の視点となるキャラクターが切り分けられない作品がアニメ化される場合、大きく分けて二つのアプローチが取られる事が多い。オリジナルキャラクターをプレイヤーに相当するキャラクターに設定するやり方と、作中に登場する一人のキャラクターを主役に据えてプレイヤーごとのイメージを尊重するやり方だ。
『刀剣乱舞-花丸-』では後者のやり方が選択され物語上の主役は顕現したばかりの大和守安定に設定されており、審神者本人も審神者に相当するキャラクターも直接は登場していない。しかし「審神者が全く登場していないか」というとそうではない。出撃時にへし切り長谷部が読み上げる指令書など、間接的にではあるが審神者の存在は示されている。そしてその審神者の描写の中で、しっかりと「審神者はどういう人柄なのか」が描写されているところがたまらなく良い。
「歴史改変は阻止しなければならない」。本作の審神者はそのことを十分に理解しつつも、「歴史改変を阻止するためなら刀剣男子が倒れてもいい」とは全く考えていない。むしろ本作の審神者が大事にしているのは「必ず折れずに戻ってくること」であるし、大和守安定にはそのことを遵守するような指示を出している。その点は今回が初陣となる大和守安定にはお守りを手渡している事で強調されている。
『刀剣乱舞』原典におけるお守りは「刀剣破壊(所謂キャラロスト)を阻止する効果を持つ装備」である。そんなお守りを今回が初陣となる大和守安定に渡しているのだ。本作の審神者が刀剣男子達一人一人をどれだけ大事にしているかがよく分かる。

また本作の審神者は「経験豊富な判断力に長けた司令官」などではなく、どちらかといえば未熟さを残した存在であるように描写されている点も興味深い。
大太刀である石切丸を室内戦が想定される戦場に送り込んでいる点は、そうした未熟さを感じさせる描写の一つだ。
大太刀は文字通り太刀よりも大きいため狭い室内においては取り回しが難しい。大きいため振り抜くことも難しく、振りかぶれば柱や梁などに食い込む事も考えられるため、本来であれば石切丸を室内戦が想定される「池田屋」と言う場所に送り込むのは悪手以外の何者でもない。この点は作中においても部隊編成を行った審神者側の単純な判断ミスとして描写されており、室内戦に放り込まれた結果石切丸は敵からの攻撃を受けて中傷を負うという結果を迎えている。コレは審神者として未熟であるが故に起きた結果だと言えよう。
しかしその未熟さがあるからこそ、前述した「全員生きて戻ってきて欲しい」という願いと合わさることで審神者の成長をも描くことが出来る部分もある。
最終的にどこに持っていくか次第ではあるが、こうした審神者の人柄や司令官としての変化でも楽しませてくれそうだ。

(なおこれは自分の妄想だが、原典において部隊長に据えた刀剣男子は刀剣破壊は発生しないため、大和守安定へのお守りは無意味である。これは「審神者の判断ミス」と取る事も出来るのだが、「審神者はそれほどまでに生きて戻ってきてほしかった」と好意的に解釈する事もできるのではないだろうか)

「外してはいけない作品」であることを理解し、徹底的なリサーチのもとに作品へと挑んで「花丸世界」とでもいうべき世界を作り上げた『刀剣乱舞-花丸-』。シリアス色が強くなることが予想されるufotable版が控えているからこそ、コミカルな方向へと振り切られているが、一話の段階でも歴史改変を是としないある種の無情さが良いスパイスとなっているように見える。
大和守安定の見た夢がどうなるのかも含め、続きをじっくりと見ていきたい。

ところで自分の本丸の最初期に来た蛍丸は登場するのだろうか。ちらっとだけ顔を出してくれた山姥切国広はしっかりと活躍するのだろうか。心配で仕方がない……。


 

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