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『映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!』と手を繋げなかった者の絶望と本当の魔法について

Fate/EXTELLA。「陣取りゲームの要素を組み込んだ無双ゲー」と言った趣きで割と面白いなぁ。キャラクターごとの個性を生かしたモーション付けもよくできていて、ギルガメッシュは正しく王の財宝の強みを生かした攻撃をしているし、イスカンダルは部下を召喚して突撃させてたりする。玉藻は玉藻で呪術使いらしく攻撃出来ているし、ジャンヌに至っては「宝具を撃ったら死ぬ」まで再現されている。最初にも関わらずよくぞここまでそこそこ遊べる『Fate』なゲームを作り上げてきたな、と感嘆する次第。シナリオもまあ、そこそこなんじゃないかな。いつもの奈須きのこではあるんだけども。
短所としては「攻略順の固定化」「ステージ数の圧倒的な少なさ」「ターゲット集中の未実装」「見てないときの仲間サーヴァントの壁にすら使えなさ」ぐらいかしら。最後はパッチを当てれば何とかなるところだが、前三つはさすがにつらかったなぁ。シナリオは一応次が気になるようにうまく引きを作れてるんだけど、攻略順が固定化なのでアルテラをプレイするためには最低でもネロと玉藻を攻略しないとだめだしで面倒くさいことこの上ない。シナリオ優先でゲームシステムが後回しな感じはいかにもな感じだが、そっちはそっちで独立した形にはできただろうに。惜しいなぁ。

とりあえずアルテラは世界を狙える逸材。『FGO』でこのアルテラが実装されてたら戦争物だった。

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プリキュアシリーズ13作目に当たる『魔法つかいプリキュア!』は「手をつなぐ」をシリーズテーマとして掲げているが、この「手をつなぐ」は多層的/多面的なテーマだろう。
「手をつなぐ」とは他者との触れ合いであり、心の触れ合いであり、ひいては相互理解でもある。
本作では魔法使いが暮らす魔法界出身のリコと、我々の暮らす現代世界であるナシマホウ界出身の朝比奈みらいが「手をつなぐ」ことでプリキュアへと変身する事からも分かるように「二つの世界の住人達の交流と相互理解」を物語の主軸に据え、双方が手を繋ぐ事で広がっていく世界を描いている。一人では出来ない事でも、誰かと手を繋ぎ、一緒に取り組めばどんなことでも出来るようになる。『魔法つかいプリキュア!』はそんな他者への慈しみに満ちた素晴らしい作品である。
しかしながら「手をつなぐこと」で得られる喜びや楽しさがあるのならば、その裏側には「手を繋げなかったこと」で味わうことになる悲しみと絶望もある。他者を理解し、心が通じ合う事で幸福に感じる心があるのならば、他者から拒絶され、心をも踏みにじられた不幸に嘆く心もあって当然のことだろう。
『映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!』はまさにその「他者から拒絶されてしまった者の絶望」にスポットを当てた物語で、『魔法つかいプリキュア!』というシリーズのもう一つの側面を描き出す事でその価値を再確認させた作品である。

本作において重要なのは怪人役となる謎のクマ・ダークマターと彼の背負う悲劇的な過去だろう。
ダークマターは元々は魔法の力を持っているだけのただのクマであった。しかし魔法の力を持っているが故に同族であるクマ達からは恐れられ、同じ力を持っている魔法使い達からはそのクマとしか言いようがない外見故に拒絶されてしまい、誰とも手を繋ぐことが出来ずに孤独を抱え、いつしか世界を憎悪するようになってしまった。
「手をつなぐ」という事を尊く大切に描いてきた作品に、ただ一人登場してしまった「誰とも手を繋げなかった者」。
ダークマターの悲哀と孤独、そして内に溜め込んだ絶望は想像を絶するものがある。
誰からも理解されず、誰からも認められず。彼の外見や、その魔法の力だけで拒絶され、石を投げられてしまった彼が魔法界に暮らす住人全てを憎悪するのも理解できる。彼にとって自分以外の存在は全て自分に害をなす存在でしかない。そんな存在を排除してしまいたいと願うのは当然の事だと言えよう。彼にとって世界全体が地獄のような場所だったのだ。
そんな彼にとって幸運だったのは、自分の「魔法界の住人全てを消し去りたい」という願いを叶えさせるためにさらってきたモフルンが、自分を恐れることなく優しく接してくれたことだろう。
同族であるクマ達ですら逃げ出す自分を恐怖することなく、その力を逆に「凄いことだ」と理解してくれる存在。
それは彼がずっと願い求めていた存在だ。モフルンとの出会いはきっと彼にとって救いであったに違いない。
しかしモフルンが彼にとっての救いだったからこそ、モフルンが自分ではなくみらい達を選んだことにより一層深い絶望を抱えてしまい、モフルンがみらいを守るために願いの石の力を使ってしまったことで自暴自棄となって暴走を始めてしまう。この暴走に至るまでの一連の流れは、ダークマターを演じた浪川大輔のダークマターの本当の願いである「友達が欲しい」という想いをも感じさせる好演も合わさり、とても印象的なシーンだ。
最終的にモフルンの命を賭した行動により自分の過ちに気づいたダークマターは、自分の世界へ向けた憎悪と向き合い、立ち向かうことでその魔法の力を克服。勇気を出して仲間達に歩み寄る事で「友達になりたい(手を繋ぎたい)」という願いを成就することになるのだが、その「願いを叶えるための何気ない行動」を「本当の魔法」と称してしまうところに本作の美点が現れている。
手を繋ぐこと。誰かを理解すること。友達になること。
それらは全て魔法の力がなくても出来ること、魔法の力がなくても誰もが幸せになれる方法だ。
そのことを「魔法の力」よりも素晴らしい事だと言い切る本作は本当に素晴らしい作品である。

ところで本作におけるキュアモフルンの造詣は素晴らしいの一言である。
誕生する経緯も「みらいを守りたい」という「みらいとモフルンの友情が生んだ奇跡」とでもいうべきものであり、ドラマチックなものだが、アクション付けも素晴らしい。『魔法つかいプリキュア!』は個人的に肉弾戦が多い印象があまりないのだが、キュアモフルンはそもそも肉弾戦が主体で、アクションも本格的な格闘技の流れを感じさせる。
またダークマターから分かたれた魔法の力の暴走体との決戦ではこれまで作中に登場したフォームチェンジを全て使用しつつ、全フォームが同時に出現・共闘するという熱い展開も見せてくれる。
シリーズ全体のお祭り映画的な面白さもある本作はファンサービスも熱い作品と言い切ってもいいのではないだろうか。


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