Entries

『Fate/Grand Order』は限られた手札の中で勝負するゲームだ

第一部の完結とともにもたらされた『Fate/Grand Order』の2017年は「えげつない」の一言に尽きる。
2017年に突入すると同時に1.5部のキービジュアルにも描かれた宮本武蔵が実装され、それから10日ほど後にはキングハサンこと山の翁が実装された。巌窟王がイベントと共に、ダ・ヴィンチちゃんが800万DL記念で復刻され、バレンタインには「エイプリルフール恒例の悪ノリの産物だった謎のヒロインXのオルタ版」という与太話に与太話を重ねたような存在「謎のヒロインX(オルタ)」が登場した。それから酷いニコ生放送の後に配信開始された新宿編からはナビゲーターである新宿のアーチャーとヴィラン達が実装。ホワイトデー記念ガチャと称して『Fate/Prototype』における聖剣エクスカリバーの担い手である「アーサー・ペンドラゴン」が並行世界からのストレンジャー設定で召喚可能となり、現在はそのプロトセイバーと2015年のイベント「ぐだぐだ本能寺」の復刻に伴って復刻された沖田総司が引ける状態である。
書き出してて思うが、全く持って心休まる隙がない。また財布の疲弊度も半端ではない。人間の財布も心の体力も有限ではあるが、そのキャラクターに惚れ込んだのは自分であるし、そのように性癖を育てたのは自分である。突然の性癖クリティカルヒットを食らった以上、選択肢はないに等しい。やれることは血を吐きながら回すだけである。(いつ来るか分からない復刻を)待つな。しかしもかかしもなく等しく絶望せよ――である。

以上の事からも分かる通り、『Fate/Grand Order』は常に限られた手札の中で勝負をし続けるゲームである。
手札とはクレジットカードやitunesカードやGoogle Playギフトカードのことであり、サーヴァントや礼装のことであり、プレイ中に最も目にする「バスター/クイック/アーツ」の三色のカードのことである。このゲームはユーザーごとに性能の異なるこれらのカードを選択しながら、強敵や己の強欲さ加減と勝てると確信できる傲慢さと戦っていくゲームなのである。
ガチャの更新に伴う新規サーヴァントや新規礼装の登場、新たなイベントの開始、毎ラウンドごとに配られる手札と言った要素の全てをユーザーが完全に掌握することはできない。ガチャの確率を操作することはできないし、「次に何が起きるのか」という情報を早めに入手出来ることも一切できない。未来をある程度知ってるのは運営だけで、ユーザーはいつ何が起きるか予期する方法は皆無である。
『Fate/Grand Order』における負けられない勝負はいつだって突然やってくる。
「準備不足」だとか「今月はカード決済に回した額が」などと言ったこちらの事情とは関係なく、勝負の始まりは突然やってきて、情けの介入する余地のない戦いを強いてくる。
手札がどうだとか言い訳する時間はない。時間が終わればその瞬間、勝者と敗者の差は明確に現れるのだ。限りある時間は準備不足を嘆くよりも、配られた手札だけでどうやって自分にとっての勝利を手繰り寄せられるのか考える方がずっといい。イベントなら尚更そうである。必要な時に必要なカードを出し続けられる奴が一番強いのは言うまでもないが、そこにどうやって近づけられるかを考えた方がずっといい。超上級者向けイベントに挑む場合は特にそうだ。

そのために重要なのは日頃から「何が起こってもいいように準備をしておく」ということだろう。
どうしても欲しいキャラが出てきた時のために貯蓄しておく。この能力が必要になる状況が『ないことはない』と分かっているのならとりあえず引いておく。いつか引いた時のためにイベントを周回して素材は全部回収しておく。引いた時の種火も確保し、スキルレベルを上げるためにQPも潤沢に用意しておく。
ここまでやっても出ない時は出ないし、育てようと思った時には種火がなかったり素材が足りなかったりするがそれはそれである。何もしないで勝負に負けて嘆くよりも、「いつか」を想定して今を全力で立ち回って負けた方がマシである。なお全力を尽くして負けた時は当然死ぬほど悔しい。そこそこの貯蓄も込みで山の翁280連に挑戦したけど出なかったマンとして言える事は「悲しみは時間が癒やしてくれる」ぐらいである。ログインだけ忘れずに、時間が癒やしてくれるのを待とう。時間が経てば回す気が起きてくるだろう。まあ闇だが。どう考えても。

最後に真面目に述べておくと、本ゲームの根底には「限られた手札で勝負するもの」という思想があることだけは間違いない。
というのも、このゲームにおいて手札を操作する方法はなく、タスクキルによる再起動をしたとしても手札は入れ替わらない。キャラクターの組み合わせでアーツチェインやバスターチェインを発生しやすくするぐらいのことは出来るが、手札そのものを操作することはできず、常に「ランダムに配られた五枚という少ないカードでどう戦うか」という選択を迫られる。手札とは別に用意された宝具も常に使えるわけではない以上、「いつでも使えるカードが場にある」程度でしかないのだ。
だからこのゲームには毎ターンごとに「どれが最適解か」を考える面白さがあり、キャラクターの組み合わせを模索する熱さがある。様々な組み合わせを試した末に「強い敵を倒せた時の喜び」は本作をプレイしていて最も感動する展開の一つだし、弱いと思っていたキャラが組み合わせで思わぬ強さを発揮した時は「引いてよかった」と召喚できたことの喜びを噛みしめられる。
だから強い組み合わせを模索するための選択肢を増やすためにガチャを回したくなったりもする。見事なまでに術中にハマっている気がするが、正直こういうのは性格上好きなのでどうしようもない。一年半ほどプレイしてこれたのもそんな選択肢の面白さがあったからこそである(その面白さを得るためにはそれなりの数のサーヴァントや礼装と言った資産も必要になるがそれはそれ)。
一言で言えば「様々な動きをする駒が無数に存在する詰将棋」である『Fate/Grand Order』。早めに始めれば始めるほど選択肢は広がるので最近始めた人達には頑張って欲しい。


スポンサーサイト
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://ilya0320.blog14.fc2.com/tb.php/2337-0dfbac85

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

魔界戦線


■DREAM WING(C87新刊)


■プリズムアライブ(C86新刊)
44829979_m.jpg
とらのあなで委託中

■スイッチオン!(C85新刊)
アイカツ3
とらのあなで委託してました

■RUNWAY
表紙
とらのあなで委託してました

プロフィール

水音

  • Author:水音
  • tumblrの方が積極的に更新してるマン。
    面倒くさがりなので、Twitterのほうが捕まります。

    魔界戦線



    連絡先  :mizune.moon.sounds@gmail.com
    @を半角にして下さい

カウンター