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『アナザーエデン』完結まで一気にプレイさせてしまうスマホゲームの魅力について

ひょんな事から破滅の未来を知ってしまった少年少女達が、破滅の根源であるラヴォスを倒すための方法を探して様々な時代を巡り、冒険を繰り広げる『クロノトリガー』は発売から20年以上が経過した今でも人気が高いゲームの一つだ。そんな『クロノトリガー』のストーリープランを手掛けた加藤正人がWright Flyer Studiosの高大輔と共に作り上げたスマートフォン専用ゲームが『アナザーエデン 時空を超える猫』だ。
過去・現代・未来の三つの時代を舞台にした主人公のアルドの失われた未来を取り戻す冒険は、『クロノトリガー』を強烈に意識させるが同時に『クロノトリガー』からあえて外しただろう要素を強調している。「『クロノトリガー』のストーリープラン担当」という加藤正人のネームバリューを逆手に取ったようなシナリオは非常に面白く、また毎回の目的の明快さも相成って「次は何が起きる?」と夢中でプレイさせてしまう。中盤で明らかになった設定が終盤にはあっと驚くような形で回収されていくなど、ストーリーテリングも見事。リリース当初から一つの物語が完結するところまで実装されているため、ついつい最後までプレイしてしまう。メインストーリー完結まで辿り着いた時にはきちんと達成感があるなど「作品」として完成度の高い作品に仕上げられている。

個人的に素晴らしかった点は「ソーシャル要素が皆無」であり、「自分のペースで最後まで辿り着ける」という点だ。
本作にはフレンド機能のような他者の存在を感じさせるような要素は存在しない。本作が発表された際に「ソーシャル要素をやめよう」ということが掲げられていたが、本当に本作にはソーシャル要素が全くない。新規でキャラクターを入手する手段は主にガチャになるが、そのガチャにしてもソーシャル要素とは言い難い。結果、意識的/無意識的問わず、誰かに急かされることなく自分のペースでプレイしていけるのだが、この「自分のペースでプレイしていける」という点でも素晴らしいのはメ「インストーリーの他にも目的を作りやすい」ように設計されているという点である。
例えば装備品は敵を倒して入手するアイテムを売却することで新たに買えるようになる形式なので、「今日は必要な素材を手に入れるまで頑張ろう」と言った目的を持ちやすくなっているし、「記録」となっている実質的な実績システムは難易度的にもそれほど高くない割に報酬としてガチャを回すために有料アイテムが設定されているため、「新規にキャラクターを加入させるためにこの記録を埋めよう」という目的を抱きやすい。
メインストーリー進行に伴い解禁されていくサブクエストも充実しており、こちらもやりごたえ抜群。終盤に差し掛かるに連れて一気にサブクエストの数が減っていく点は若干寂しいものの、連続クエスト形式によって語られる物語も多く、終盤には過去・現在・未来の全てが連動したサブクエストも存在しており、本作の物語設定を活かしたダイナミックなサブクエストは面白いものが多かった。
またキャラクターごとの掘り下げとしてキャラクタークエストが実装されており、そのキャラクタークエストの進行に伴ってキャラクター性能が強化されていくのも良い。このシナリオでしかキャラクターが見えないものも多いため、キャラクターに愛着をもたせる仕掛けとしても悪くない。ただ星4までしか育成出来ないのに歯切れが悪いところで終わるキャラクターがいるのは少々勿体無い。「この世界にいる住人」として加入/未加入にかかわらずガチャ産のキャラクター達がきちんと描写されている点は悪くないだけに、もうちょっとキリの良いところで終わらせてほしかった。
加えてガチャ産の星3帯のキャラクターが「色違いキャラクター」ばかりなのはいただけない。性能面で似たり寄ったりならともかく、見た目が全く同じキャラクターが七人×三種類なのはあまりにも辛すぎる。せめてキャラクターデザインだけでも差別化されていたらガチャの辛さも軽減されるだろうに、ガチャ周りのこの辺の大雑把さはかなり乱暴すぎて気になる。主人公達もそうであるように、星3帯のキャラクターはレベルキャップが40程度であるため、レベル50を超える敵と戦うことになる終盤はどうやってもパーティーに入れていられないのであるが、それにしてもである。もうちょっとキャラクターを大切にして欲しい。こんなにも面白く、魅力的なシナリオを彩るキャラクター達なのだから。

「ソーシャルゲーム」ではなく「スマートフォン用ゲーム」を作るという発表会での言葉どおり、『アナザーエデン』は「スマートフォン」というプラットフォームに合わせたゲームに仕上げられている。昨今では「物語が強く押し出されたスマホゲーム」はさほど珍しいものではないが、最初から完結までの物語がしっかりとある事は本当に素晴らしい。この点は本作の最大の魅力だと言ってもいいだろう。スマートフォン用ゲームなのに、本当によく出来たRPGだった。
この先に繋がる第二部もおそらく準備していると思うが、いつぐらいに配信されるのだろうか。具体的な日時で無くてもいいので出来れば早めに出していただけると、モチベーションを維持しやすいのでありがたいのだが。
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