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『KING OF PRISM』速水ヒロを応援してきてよかったと本気で思えた日

「速水ヒロ」というプリズムスタァと出会ったのはかれこれ四年も前の出来事になる。
当時の自分はまだ『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』のグレイトフルシンフォニアの衝撃から現実に復帰できていなかったこともあり『プリティーリズム・レインボーライブ』にイマイチ乗れてなかったし、速水ヒロについても「神浜コウジに執着しすぎだろう、この男」「よく分からないがとにかくいけ好かない男だなぁ」が最初の印象だった。カヅキ先輩とのダンスバトル対決の時も「怪我をした人間を気遣うだけの優しさは一応ある」ぐらいには認識を改めはするものの、やはり「コウジに執着しすぎ」の域を脱していなかったし、少なくとも『プリティーリズム・レインボーライブ』の1クール目を終えるまでは、どちらかと言えば面倒見もよく、気遣いも出来るが色々罪作りなカヅキ先輩の方を応援していた。だって男の子ですもの。「情熱!熱風!スターライトキッス」よりは「ブレイキングファイヤーストーム」に惹かれて当然じゃない。
「あれ? こいつ、ひょっとして面白いのでは?」と評価を大きく改める転機となったのは18話の「俺はヒロ!絶対アイドル☆愛・N・G」だった。もうサブタイトルからして意味が分からない。「俺はヒロ!」はまだ分かる。速水ヒロの当番回なのだとまだ分かる。しかし「絶対アイドル」って何?「 愛・N・G」って何?全く持って分からなかったし、こんな字面だけで面白いサブタイトルをつけた人間は間違いなく天才の仕業だと確信し、「ならば見るしかない」と心に誓い、満を持してみた時、自分の中の速水ヒロの評価は一変した。「女の子の前ではイケメンで、プリズムジャンプも面白いスタァだけど、中身は腐れ外道の大悪党じゃないか!」。
そうなのだ。この時点での速水ヒロはどう言い繕っても腐れ外道以外の何物でもなかった。コウジの作った歌を我が物にするために、コウジの想い人だった涼野いとに曲を発注してコウジとの取引材料にしたり、自分の力を見せつけるように「作詞作曲は?」「ヒロー!!」と観客にやらせてみたりと、速水ヒロはどうしようもない腐れ外道だった。「絶対アイドル!愛・N・G!」はもう正直映像として面白すぎたし、「pride」は良かったし、彼のプリズムショーを見た時は新たなる扉が開いたような予感もあったが、ともあれ彼が疑いの余地もない悪人で、「討たれる悪」として応援こそすれ一人のスタァとして応援できるかというと全くできなかった。彼が幼少期に母親からネグレクト気味の扱いを受けていたという過去を明らかにされても「可哀想だけども、だからといってやったことが許されるわけではない」という見解は常に持っていた。さすがにカヅキ先輩がバーニングソードブレイカーで「PRIDE」を木端微塵に粉砕した時も「どうなってしまうんだ……」と思ったりしたが、やったことと「勝者じゃなくて勇者になりたい」と口にしておきながら自分が勝者になることしか考えていなかった事を考慮したら自業自得である。
何にしても速水ヒロはPRIDEを粉砕されてしまい、39話で「pride」と共に全裸で登場した時には完全に「もう出てくるだけで面白い」と言えるキャラクターになってしまっていたのだが、そんな速水ヒロを本気で応援できるようになったのは第45話があったからだった。
この話で速水ヒロは自分が盗作していた事を自分のファンの前で告白。自分の身を捨てて盗作を指示し、共に頂点を目指す蓮城寺べるを痛めつける法月仁を表舞台から追放しようとしたのだ。自分を犠牲にしてまでも同志や仲間を守ろうとし、自分が傷つけてしまった者達へ「許してくれなくてもいい。ごめんなさい」と頭を下げた彼の姿を見て、不覚にも格好いいと思ってしまった。確かに彼のやった事は許されることではない。しかし自分の罪を認めただけでなく、それを誰よりも一番自分を信じて応援してくれるファンの前で告白するのは、もう男気以外の何物でもなかった。最後に残った「元勇者志願者のプライド」で断罪される場所へと立った彼の姿はもう恰好良すぎて、一発でファンになった。なってしまった。今まであれだけ「悪役」「出てくるだけで面白い」と言っておきながらである。何もかも掌の上で踊らされているようで悔しいが、カヅキ先輩がいうように速水ヒロはあの時禊を終えて、本物の勇者になったのである。

以降の自分はもうずっと速水ヒロ推しだった。『劇場版プリパラ み~んなあつまれ!プリズム☆ツアーズ!』の時は速水ヒロを応援するためだけに光る薔薇を持参して応援上映会に参加してスターライトエクスプレスに乗り込んだし、『KING OF PRISM byPrettyRhythm』では速水ヒロに感情移入しすぎて、最初の二カ月ぐらいはコウジと別れるシーンで号泣していたし、「行かないで」と言えなくて名前を連呼する事しかできず、コウジと別れた後に完全にヒロインみたいな泣き方をしている速水ヒロの姿にはグッときた。
そして『KING OF PRISM PRIDE the HERO』の上映が始まるともう……。
正直な気持ちを述べると、見る前は「理屈の上では速水ヒロがキングになるのに相応しいが、彼は誰かを導ける器を持っているかというと微妙だ」と思っていた。作中でコウジから同様の事を指摘された時も「確かに」と納得していた。あの時点での速水ヒロは「氷上のプリンス」であって「キングになる資格」を有していなかった。しかし様々な人達から思いを託され、後輩達の気持ちも知り、彼は立派な王になった。孤独の王ではなく、支えてくれる仲間と共に歩む優しくも強い王に。
もうこれまで応援してきた時間の重みで殴られているようなものである。「18話では虚像と共にステージに立っていた速水ヒロが、プリズムキングカップでは「仲間」という煌めきと共にステージで舞っている!」だけですでに泣けるし、プリズムジャンプの一つ一つは彼の覚悟が見えて涙腺にくるし、地球に降り立ってからヴァイオリンの演奏に合わせるかのように表れる幻影は祝福されているかのようで涙が止まらない。
「この瞬間を見るためだけにこれまで応援してきたのだ」と本気でそう思うほど、『KING OF PRISM PRIDE the HERO』は最高の速水ヒロが輝いていた。

『KING OF PRISM』が今後も続いていくかどうかはまだ分からない。というかソフト化されるかどうかも(まだ)分からない。自分もそうであるように多くのファンもソフトが出てほしいと思っているし、シリーズとして続いてほしいと願っていると思うが、どうなるのか本当に分からない。なので、見れる時に見ておいてほしい。一人の男が王になるまでの物語を映画館で見られるのは今しかないのだから。




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