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『アイドルタイム・プリパラ』今シリーズの論点整理

『プリパラ』から『アイドルタイム・プリパラ』にバトンが引き継がれてからまもなく最初のクリスマスを迎えようとしている。
四月頭から放送開始して三月末に完結を迎える一年物のアニメにとって、このクリスマスは「物語を完結へと導くための大きな動きを見せる時期」である。『アイドルタイム』の前身となる『プリパラ』もこの時期を迎えると物語の全貌と物語が集約している人物(つまりラスボス)が明らかになり、登場人物全員で一つの課題に毅然として立ち向かう事を確かめ合う展開を毎年見せてきた。『アイドルタイム・プリパラ』も、物語中盤でパパラ宿のプリパラの全てを知るファララの口から「ガァララこそが全ての元凶で、ガァララを止めないとパパラ宿のプリパラは再び滅亡する」という事を知らされているため従来よりも若干余裕があるものの、おそらく例年通りの流れを辿ると思われる。本格的に物語が終幕に向かい始めた時、ゆい達は何を思い、何を決断するのか気になるところだが、そんなクリスマス前後の動乱の前に現在の物語について整理しておきたい。

具体的な物語の話に入る前に、まずは『アイドルタイム・プリパラ』という物語の外枠について確認しておきたい。
『アイドルタイム・プリパラ』は一言でいえば「夢見る者達の物語」だ。
大なり小なり、誰でも夢を持っている。そんな輝く夢を誰でも叶える事が出来るテーマパーク「プリパラ」がついにパパラ宿でもオープン!無事にパパラ宿発のアイドル第一号としてデビューした夢川ゆいは、自分達のプリパラを盛り上げるために別の街からやってきた神アイドルのらぁらアイドル活動に励む事になる……というのが本作の導入となる。以降、虹色にのをアイドルに勧誘したり幸多みちるをアイドルデビューさせたりと、アイドル活動と共にプリパラへの勧誘活動に精を出した結果、「自分の夢をプリパラで叶える少女達」は確実に増え、プリパラも無事に他地域と遜色ないほどの規模へと発展を遂げる。
現在は、プリパラが大きな盛り上がりを見せるのとほぼ同時期から「夢と共にプリパラに行く事の意味を失ってしまった少女達」が増加している事をファララから知らされたゆい達が、ある事情から夢を奪ったガァララ達から夢を取り戻すためにチームを結成する――という物語を展開している。この話は一言でいえば「奪われた夢を皆で取り戻そう」と言う事なのだが、「夢を取り戻すため」と言っても「ガァララを倒せばいい」という話には絶対に持って行けないのが『アイドルタイム・プリパラ』の面白さである。
なぜガァララを倒すだけでは駄目なのかというと、ガァララの行動の根源にあるのは「私も皆と一緒に遊びたい。独りぼっちはもう嫌だ」だからだ。ガァララの問題解決を行わないままに倒してしまう事は「みんな友達!みんなアイドル!」なプリパラの中で、仲間外れを作ることになる。
それにガァララは「夢を奪う」という悪い事をやっているけれど、根っからの悪人と言うわけではない。
彼女が少女達から夢を奪い続けているのは「自分が起きている時は眠りにつき、自分が寝ている時は目覚める」という特性を持つファララを目覚めさせないためであるし、ひいては自分達を「表裏一体の存在」と定義づけたシステムを「自分がファララが起きている時間でも活動できるようにする」ために改変するためである。
そもそものシステムが意地悪をしているわけで、ガァララの行動は100%悪いわけではない。だからこそ倒すだけでは駄目なのだ。
加えて、ガァララの「夢を奪う」という行為にはある悲劇性を孕んでいる。その悲劇性とは「プリパラにやってくる少女達と友達になりたい!一緒に遊びたい!」という想いから「夢を奪う」と言う行動に出ているのに、夢を奪ってしまえば少女達はプリパラに来なくなってしまうということ。ガァララが行動すればするほど、彼女の願いは絶対に叶わないものになっていくのだ。
この悲劇性に気づいて解消してやることもまたゆい達に課せられた課題なのだが、その前に夢を奪われてしまったらプリパラへ行く気力を失ってしまうわけで、こちらへの対抗策を講じる必要がある。
その対抗策を持つ人物として、現在二人の人物が浮上してくるのがなかなか面白い。
一人は夢川ゆい。「夢を失っても何度でも何度でも夢を作り出せる」というゆいは間違いなくそうした耐性がある人物で、彼女を軸としたチームであればガァララに対抗することが出来るだろう。もう一人の人物となるのが華園しゅうかで、こちらは「夢をすぐに現実に変えていく事で奪わせない」という対抗策を持っている。
ファララは前者に期待をかけているようだが、後者のやり方も間違いではない。どちらがガァララに届くのか、注目だ。

ところで12月10日は幕張メッセにて『アイドルタイム・プリパラ』としては初のクリスマスイベントが企画されている。
この時期にこれだけのキャストのスケジュールを押さえるのはなかなか凄いので、機会があるのならぜひ見てほしい。
いいぜ!いいぜ!が出来るのはこの瞬間だけです。

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