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『ラブライブ!サンシャイン!! 2nd season』10話に見る二つの終わりの始まり

先週は『アイドルタイム・プリパラ ウィンターライブ2017』に参加するためにマクパリメッセにいたことや、そのライブのレポートを書くことを優先せざるを得ない事情があった事もあり、『ラブライブ!サンシャイン!!』10話について書く機会についぞ恵まれなかったのだが、先日の放送分を日を改めて視聴していたら書きたくなったのでここに書いておく。

『ラブライブ!サンシャイン!! 2nd season』10話「シャイニーを探して」は何ともエモーショナルな一話だった。
仲間と共に自分達だけの輝きを追い求めた波乱万丈な一年を越えて迎えた新年を舞台にした「終わりの始まり」とも言うべき一話で、合同でライブを行ったSaint snowの激励から幕を開け、三年生たちの進路のお話や統廃合後も静岡県沼津市に残る六人の心境やらを丁寧かつ綺麗に展開していき、最後に彼女達の最大の目的である「自分達だけの輝きを見つけたい」で締めくくる。
『2nd season』はAqoursを始めとする浦の星女学院の生徒達が覚悟を固めきっているためか、「自分と向き合う」という要素が薄れており、代わりに「彼女達を取り巻く状況が目まぐるしく変わっていく中で彼女達はどうあろうとするのか」という物語様式になっているため、こうした話で改めて彼女達の最大の目的を定義しておく必要は確かにある。「浦の星女学院の物語」だけではなく「Aqoursの物語」として物語を終えるためには、今一度「Aqoursの根幹にあるもの」をきちんと見せておかなければならないのだ。
個人的に良かった点はいくつもあるが、特に素晴らしかったのは「終わりの始まり」とでも言うべき物語を、三年生達とそれ以外の二つの視点に分けて展開したことだ。
まず三年生達の話が美しかった。「浦の星女学院が失われても、三月で卒業してしまう三年生達の友情はずっと続けられるのでは?」と思うところは確かにあったのだが、そこをあえて「彼女達もまた新年度を迎えればそれぞれの進むべき道へと戻り、離ればなれになる」という話に持っていく事で「浦の星女学院」と言う場所が本当に彼女達にとって「かけがえのない場所」になり、そんな浦の星女学院で出逢えた仲間達との汗と涙と輝きの日々が、「別々の道を歩いていく」という未来の存在により一生胸の中で輝く宝石へと化けていく様は涙なしには見られなかった。『ラブライブ!』はアイドル物であるとともに「青春物」の要素も兼ね揃えている作品であり、学生活動の終了はアイドルの終了ではある。しかし学生活動が終了した後のその後=進路について触れる事で、本当にこの瞬間にこうしていられることそのものが、とびっきりの奇跡で、運命的なものであるかのように語ってくるのはずる過ぎやしないだろうか。そしてそんな「ずるさ」があるがゆえに、「三人でもう一度、スクールアイドルをやりたい」と浦の星女学院にやってきた小原鞠莉。あまりにも愛が重い(と言っても幼少期のエピソードを見ていると親からダイヤや果南と遊ぶ事を反対されていたらしいので、その愛の重さも納得なのだが)。
また一年生・二年生組も今回は良い。三年生組を「去る者」だとすれば一年生・二年生組は「残る者」なわけで、彼女達には彼女達なりの物語が必要だ。三年生組が本当に自分達の手の届く範囲からいなくなることが分かって実感が湧いてきたところで、「私たちは彼女達に何が出来るだろう」を立ち上がらせ、「自分達の輝きを追い求める」を「せめてもの礼儀」として締める。浦の星女学院の物語であると同時に、Aqoursの物語でもある本作らしい良い落としどころでこちらも色々と泣かせてくる。浦の星女学院はなくなってもその土地に残る者として最高の締め方だ。
最後に「一緒に星を見に行く」ということで上手く残る者と卒業する者のドラマを合流させたのも良い。運転する小原鞠莉は否が応でも年齢差を感じさせる。こうした「作品の中でもきちんと時間が流れ、年齢を積み重ねている」という事をきちんと作中の出来事として拾っていくのは律儀で、本当に良いシナリオだ……。

『1st season』で登場したシャイ煮を彷彿とさせるサブタイトルでミスリードを誘いながら、中身は「終わりの始まり」できちんと「輝きを探す」というずるい作りの今回は本当に良い一話であると思う。この次の話でまたちょっと変化を見せるらしいので楽しみである。
ところで空を飛ぶ車のシーンで『KING OF PRISM』のスターライトエクスプレスを思い浮かべてしまい、「パロディなのでは」と一瞬でも思ってしまった事をここに記しておく。月を背景に駆けていく車はときめきサイクリングだ。面白かった……。








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