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『けものフレンズ2』の監督発表でなぜアイカツ!ファンの自分が掌返ししたのか

「昨年のアニメで一番のヒット作は?」と問われれば、おそらく多くの人間が『けものフレンズ』だと答えるだろう。
「動物を擬人化する」というアプローチそのものは珍しいものではないが、細部にまでこだわり抜いたその動物らしさやポストアポカリプス物のような世界を「己は何者なのか」を探して旅する物語性、そして「けものはいてものけものはいない」というOPの1フレーズにも現れた「互いに経緯を払い、相手を尊重し合う」という関係性などあらゆる点で素晴らしい作品であった。
同年7月末には第二期シリーズの制作が発表されファンの期待は二期に向けて高まっていたが、9月末にTwitter上にてたつき氏が「KADOKAWAの命令で二期から外れることになった」という事を発表。一大騒動に発展する。10月頭にはKADOKAWA代表取締役専務執行役員の井上伸一郎氏が話し合いの場を設ける事をTwitter上にて公言したものの、結局決定は覆らなかった。
その後、2018年2月には「アニメ設定流用疑惑」が浮上したり、9月2日に発表された『けものフレンズ2』の新ユニットオーディションにて個人が制作した台本が無断で使用されていたことなどが発覚したりと、予想を遥かに超えるグダグダ運営っぷりを続けていた『けものフレンズ』。正直「誰がこの作品を手がけても一期と比較されて終わるのでは?」と思っていた。少なくともこの間までは。
というのも、先日『けものフレンズ2』の監督を『アイカツ!』『ポチっと発明 ピカちんキット』の木村隆一監督が務める事が発表されたからだ。
盲点であった。木村監督が『けものフレンズ2』の監督になるだなんて予想すらしていなかった。
「そして木村監督がやるのであれば、話が大きく変わってくる。これは期待できる」と強く感じた。
なぜ自分が木村隆一監督が務めるだけで「話が変わってくる」と思ったのか。
それは『けものフレンズ』は『アイカツ!』を意識して制作されていたからだ。

放送終了直後にexciteニュースにて取り上げられた「おわり(泣)「けものフレンズ」福原P絶賛「たつき君、本当にすごいな!」」という福原プロデューサーへのインタビューでも『アイカツ!』について言及されているし、アニメイトタイムズの「話題沸騰中の『けものフレンズ』、プロジェクトチームに初インタビュー! 誕生秘話からブーム到来までの歴史など「すごーい!」の連続3万字の大ボリューム」でも福原プロデューサーは大人のアイカツ!ファンである「アイカツおじさん」のような存在が出てくる事を期待して制作していた事を述べているのだが、実際に放送された『けものフレンズ』を見ていても『アイカツ!』のようなテイストは随所で感じさせられる。
例えば先に述べた「互いに経緯を払い、相手を尊重し合う」という『けものフレンズ』の根底にある価値観は『アイカツ!』の中でも存在する。
『アイカツ!』は「アイドル」を題材としている作品なので、そこには当然のように弱肉強食の世界が広がっているのだが、『アイカツ!』の世界のアイドル達は「自分が生き残るために他者を蹴落とす」ということは絶対にしない。他のアイドル達にも経緯を払っているし、一つしかない椅子を奪い合うことになったとしても「他者を蹴落とすような悪意を育てる」なんてことはせずに、自分達のアイドル活動を極める事に邁進する。
『アイカツ!』の「悪意を持った人間は存在しない」「他者にまずは敬意を払う」という価値観は、木村隆一監督が落語に着想を得て考案したもので『アイカツ!』で徹底されているものの一つであり、後継作である『アイカツスターズ!』『アイカツフレンズ!』にも受け継がれている。言うなればシリーズを貫く柱の一つとなっているわけだが、『けものフレンズ』もまた「すごーい!」の台詞にも現れているように「他者への敬意」が先に出る作品である。そこには悪意はない。
こうした悪意がなく、他者の敬意を払う精神を考えると『アイカツ!』と『けものフレンズ』は大変親しい価値観を持っているといえる。そして『アイカツ!』でそうした価値観を徹底するように初期の初期から脚本家達に述べていた木村隆一監督が『けものフレンズ』の後継作となる『けものフレンズ2』を手がけるのは選択肢としてはベストではないにしてもベターな判断ではないかと思う次第である。

また木村隆一監督といえば師匠である水島精二監督から引き継いだ本物志向っぷりも重要なところだろう。
水島精二氏は『アイカツ!』には最初の一年程度しか直接関わっていないのだが、過去の作品を見れば分かるように「本物であること」にこだわる監督である。そんな師匠の姿を見ている木村隆一監督は師匠譲りの本物志向が強い監督だ。
『アイカツ!』ではしばしば「アイドルのお仕事の裏側!」のような感じで、バラエティ番組などの裏側が描かれる事があるのだが、そうした点においても「こういう話、ありそう」「こういう芸能人いるよね」のようなリアルに感じられる要素が常に存在している。
音楽面においても『アイカツ!』は「オールジャンル」とでも言わんばかりに多種多様なジャンルの音楽が揃っている。いかにもアイドル!という感じの音楽もあれば、ハードロックもあるしゴシックメタルもある。本当になんでもあるのである。
「○○っぽい曲」ではなく「○○そのもの」をぶつけてくる。そうした本物への強いこだわりは『けものフレンズ』の動物との向き合い方に通じるものがある。
そうした「本物へのこだわり」をみても、木村隆一監督が『けものフレンズ2』を担当するのは『アイカツ!』ユーザーとしては納得しかなかったのである。

まあ実際に放送された作品を見なければ面白いかどうかは分からない。木村監督であったとしても、もしかしたらという思いもある。とはいえ、あれほど期待は0どころかマイナスに突入していた『けものフレンズ2』が少しは期待出来るものになったのだけは評価しておきたいし、発表直後の記録として残しておく事に意味があるように思う。
そんな『けものフレンズ2』の放送開始は1月7日からのようなので、『アイカツ!』を見返しながら待ちたいと思う(通しでは5回目ぐらいの視聴)
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