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『SSSSグリッドマン』『ウルトラマンルーブ』について

遅ればせながら『SSSSグリッドマン』を見終えた。
作品として「良い/悪い」「面白い/つまらない」はともかくとして、「この作品がやりたいこと」はずっと一貫していたように思う。一話を見た時から疑問に感じていた事も最終話まで見てみると納得がいくように出来ている。一度見終えた後、もう一度最初から見てみると本当に頭からこの結末につながるように計算されている。無駄がなく、精密にプログラムされた作品だと言えるだろう。
自分が一話から特に感じていたのは劇伴が殆ど使用されていない事だった。
アニメは実写とは違って情報量が少ない。アップで表情を見せていても、生身の人間がそのまま演じる実写ならば顔のこわばり具合を含めた僅かな表情の変化で「このシーンはどういうシーンなのか」「この時どういう心境なのか」がある程度汲み取れるものであるが、アニメは実写と比べるとどうしても情報量が落ちるので声優の演技だけではちょっと伝わりづらいところがある。その点を補うのが劇伴音楽で、作品に合わせて制作された多種多様な音楽はキャラクター達の心情をより鮮明なものにしたり、シーンの意図を明確にしたりするのだが、『SSSSグリッドマン』は劇伴が殆ど使用されていない事もあってキャラクター達の心情が汲み取りにくく、このシーンをどう受け止めたら良いのか困惑してしまった。その点は最終話までほぼ変わらず進んだのだが、最終話まで見てると納得がいくものだった。
『SSSSグリッドマン』はつまり「電脳超人グリッドマンのアニメ化」ではなく『電脳超人グリッドマン』をやろうとしていたのだ。最後の結末も劇伴がないのも納得だ。元々特撮で実写作品ある『グリッドマン』をやっているのだ。劇伴がなくてもおかしくないし、グリッドマンが救った後の現実世界もないと不思議ではない。そのことを最終話まで伏せているのだから並々ならぬ熱意を感じる。このチームは本気でグリッドマンがやりたかったのだろう。アニメとしては全く正道ではない方法だと思うが、グリッドマンをやりたいのならこれが正解である。ある意味ユーザーのことを全く見ていないやり方なのに、よく選んだものだ。
一応は綺麗に閉じた作品であるし、ああいう設定の作品なので続編とかはないと思うが、こういう作品が存在していた事自体は忘れないでおきたい。凄い作品ではあった。

『SSSSグリッドマン』と同時期に『ウルトラマンルーブ』も半年間の物語を終えた。
「OPがどちらも大石昌良関係の円谷作品」という「どういう偶然だよこれ!」な感じであったが、概ね良かったのではないだろうか。「兄弟でウルトラマン」というコンセプトから始まった作品らしく路線としては例年以上にコミカルな描写が多いホームコメディで、最終的には「家族の絆で地球を救う」に着地して、きちんと盛り上げるべきところは盛り上げられていたように思う。序盤はフォームチェンジによる変身バンクで尺稼ぎしていたところはあるものの、話が進むに連れてその点は大人しくなっていったし最近の攻めた特撮シーンも良く出来ていたように思う。
ただ愛染社長と御剣サキの話は少々引っ張りすぎていたように思う。
ウルトラマンオーブの力を使ってマッチポンプ的に振る舞う愛染社長の存在は「ウルトラマンでありながらヒーローとしての自覚が足りていない」という兄弟にヒーローとしての自覚を促すものであったし、御剣サキは物語の核心に位置する存在でありヒロイン級となっていた兄弟の妹アサヒとの絡みもあって面白かったのだが、もう一、二話短くてもよかったような気がしないでもない。特に御剣サキはあの話の流れならもうちょっと前に倒れても問題なかったのではと思ってしまう。
また最終決戦においてアサヒが撃破の鍵になる展開はいいものの、あの流れであればアサヒを絡めた最終形態になった方がよかったように思うのだ。「完結編となる映画でやるネタをここで出すには行かない!」という判断でああいう形に落ち着いたのだろうが、そこは出し惜しみなしか、惜しむにしてもそこに繋がる姿を先行して出しておいた方が「アサヒの力も合わせて撃破」になっていたような。あの辺の勿体なさが実に辛い。ハロウィン回とか良かったのに……。




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