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恐怖を貴方に『ひぐらしのなく頃に 鬼隠し篇』

「どうか嘆かないで。世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。
どうか嘆かないで。あなたが世界を許さなくても。私はあなたを許します。
だから教えてください。あなたはどうしたら、私を許してくれますか?」

『ひぐらしのなく頃に』は竜騎士07氏が2002年、夏のコミックマーケットにて配布したサウンドノベルである。サウンドノベルとは音と文のみで演出を行う、ゲームでメジャーなもので言えば『かまいたちの夜』などが上げられる。
もちろん「ノベル」とついている以上文章が主体であり、カバーできない部分は音楽によって演出、そして何より注目されるのは選択肢によってエンディングが変わるというマルチエンディングシステムだ。
これによりプレイヤーは一つ一つの行動に注意しつつ、主人公へと感情移入しやすくなる。
そこが最大の魅力なのだ。
しかし『ひぐらしのなく頃に』にはそんな選択肢は存在しない。
全てが起きる事であり、自ら行動を起こす事は出来ない。
だからエンディングも変わらない。プレイヤーに許された行動は文章を読む事のみであり、与えられた選択はただ一つ、『真相を知るために推理する』という事だけなのだ。

物語は雛見沢に引っ越してきた主人公、圭一が決まって綿流しと呼ばれるお祭りの度に起きる殺人事件を知るところから恐怖が始まる。友人達の変貌、深まる謎。そしていきなりと言っていいほどのエンディング。
プレイヤーに与えられた情報は圭一視点からの情報で、そこから真実を導き出す。
つまりプレイヤー自信が導き出した答えが全ての真実となる。
決まった答えなどない。そこがこのゲームの魅力なのだ。

さて、ゲームについて語ったところでこのゲームのプロローグに当たる『鬼隠し編』のコミック版はとてもシンプルな構成になっている。
序盤の無駄な日常パートは要所を押さえカットされている。
「これでは恐怖が半減するのではないか?」そう思った方もいるだろうが、ご安心を。
作画担当の鈴羅木かりん氏の圧倒的な画力と構成力により、本編の恐怖、そしてその恐怖への布石を忠実に再現しているのである。

例をあげて言うなら主人公一家のご近所さん、竜宮家の娘、レナが変貌するあのシーン。
原作では立ち絵のみであり、文章のみで恐怖を感じていた。
だが、このコミック版では圭一が問いつめ、顔を伏せた瞬間のいきなりの変貌。
レナは身体の力が抜けたかのような状態で圭一を追いつめるのだ。
さらにこの後、原作では圭一は動けなくなるのだが、コミック版でのこの変わり方を見ると怖がらない人の方が珍しいのではないだろうか?
そしてこの後のシーンは名ゼリフである「嘘だ!」へと続くのだが、このセリフのシーンでは見開きカラーページという凝った演出がされている。
カラーでこのシーン、原作プレイ済みでも恐怖すること間違い無しだ。

このコミック版は鬼隠し編、綿流し編、祟殺し編の3冊が同時発売されたのだが、購入するか迷っているなら、価値は間違いなく「ある」。
是非とも購入してこの恐怖を味わって欲しい。

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